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教師として自信を失くしてしまった経験は?|沼田晶弘の「教えて、ぬまっち!」

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沼田晶弘の「教えて、ぬまっち!」
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国立大学法人東京学芸大学附属世田谷小学校教諭

沼田晶弘

数々の実践がテレビや雑誌で取り上げられ、子供たちや保護者からの信頼も厚いカリスマ教師、沼田晶弘先生。「教師として落ち込んだり、自信を失くしたことはありますか?」という質問に、これまでの教師生活をふり返り、失敗談も含めてお答えいただきました。

撮影/下重修

子供たちへの対応は
日々反省の連続

教師として落ち込むことは、本当によくあるよ。
教師を続けてもう十数年だけれど、今でも正直日々落ち込むことばかりだし、反省のくり返しだ。

とくに、子供たちに対して、「もう少しこうしてあげればよかった」とか、「今日の授業、子供たちは喜んでいたけれど、自分的には全然納得できない」とか、帰宅後に一人で悶々とすることはよくある。

もっとも多いのは、「子供たちにもう少し、こういうふうには言えばよかったかな」など、子供への対応や声かけについて。

「ベターだったけど、ベストではなかったな」と思うと、やっぱり気にかかるし、落ち込んでしまう。

もちろん、「ベターというより、全然ダメだったな」と思って、自信を失くすこともある。

子供たちから猛反発され
悶々と過ごした失敗談

例えば、以前、六年生の担任をしたとき。

子供たちと意見がぶつかってしまったことがあった。

具体的には、ダンシング掃除(※)の曲を決めるとき。
子供たちが選ぼうとしていた曲の中に、「これはちょっとダンシング掃除に合わないぞ」と思うような曲があった。そのことにボクは途中で気付いていたにも関わらず、つい言いそびれてしまったんだ。「この子たちならきっと途中で気付くはずだ」と信じていたこともある。

しかし、実際に決めるとき、子供たちはボクがダメだなと思っていた曲を選んでしまった。

だから、「この曲はダメだよね」と言って、最後に子供たちの決めたことにNGを出してしまったんだ。


結局、曲は選び直すことになったんだけど、子供たちが下校した後、「あれはもっと早く言うべきだった」「タイミングが悪いし、あそこでひっくり返しちゃダメだろう」って、自分でものすごく反省した。

帰宅後もすごく落ち込んだけれど、一晩考えた末、翌朝すぐに子供たちに謝罪しようと決めたんだ。

教師も失敗をする。だから「ありがとう」と「ごめんなさい」はたくさん伝える

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