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若手教師の「指示待ち姿勢」を変える3つの呪文|沼田晶弘の「教えて、ぬまっち!」

連載
沼田晶弘の「教えて、ぬまっち!」
特集
職員室の人間関係あるある:リアルな改善策を集めました!

国立大学法人東京学芸大学附属世田谷小学校教諭

沼田晶弘

学校向けはもちろん、企業向けにも人材育成のポイントや、意欲を引き出す声かけなどの講演を精力的に行っている、カリスマ教師の沼田晶弘先生。
今回は、「若手の先生のモチベーションが低下し、何事に対しても指示待ちの姿勢なのが気になる。若手の先生の意欲を引き出すコツを知りたい」という先生の悩みにアドバイスをいただきました。

沼田晶弘
撮影/下重修

自分で伸びる人を育てる

話が少し本題から逸れることを許してほしい。
五年生の担任をしていたとき、漢字テストをした後で、「四年生のクラスで、『四年生でできる四字熟語 』 という本を作ってくれた子がいたんだけど、すごく便利だったんだよね。このクラスでも『五年でできる四字熟語 』 をまとめてくれる子はいるかなあ」と言ったことがあった。
すると、すぐに「いいよ」と言って、数名の子が手を挙げてくれたんだ。

その後彼ら彼女らは、ものすごい数の四字熟語を検索し、それぞれの漢字を学習する学年を調べ上げ、その中から六年生以上で習う漢字を外して、見事に一冊にまとめてくれた。

僕自身「マジですごい!」と本気で感激したので、みんなの前でその四字熟語の本を見ながら、「何コレ!すごくない? 超いいよ!」って大げさにほめた。
その子たちもすごくうれしそうだったし、なんと気が付いたら、その子たちの成績も飛躍的に伸びていたんだよね。
子供は楽しければ自分から自然に学び出す。
だからこそ、子供たちが学びたい環境をつくり、自分で伸びる人を育てることが大事だなと実感した一例だ。

意欲を引き出す3つの呪文 とは?

これは子供たちの例だけれど、若い先生方にも使える手法だと思っている。

(子供を含む) 若い人のやる気・意欲を引き出したいときには、次の「三つの呪文」を唱えるといい。唱える人の性格やキャラにもよるのだけれど、まあ、大体はうまくいくはずだよ!

三つの呪文とは…

・「 (感嘆しながら、大げさに) 何それ!(もしくは何コレ!)」

・「 (力強く、はっきりとした口調で) 面白そうじゃん!」

・「 (優しく・笑顔で) やってみなよ!」

ちなみに、この三つの呪文の中で、子供に一番効くのは「何それ!」「何コレ!」だ。

前述した四字熟語の話も、ボクが「四字熟語まとめてくれないかな」と言っておきながら、実際に作ってくれたとき、「何これ!」って大げさにびっくりして見せた。

子供たちはものすごく喜んでいたし、驚いたボクを見て、「ぬまっちをもっとびっくりさせたいから、もっとやりたい!」と思ったはずだ。

やる前にアドバイスされると、
意欲はダウンしてしまう

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