やってはいけない「個人面談」のNG集【動画】

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となりの陽子先生:現場で口頭伝承される技をミニ動画でみんなにシェア

東京都公立小学校教諭

佐々木陽子

保護者との個人面談にも、気が付きにくい意外な落とし穴があります。うっかりやってしまってトラブルに発展!なんてことにならないように、学級担任なら知っておきたい個人面談のNGポイントについて、おなじみ佐々木陽子先生がシェアします。

NG 1. 独断で各家庭の事情に合わせる

1つ目の〈やってはいけない〉は、教師が『個人的に家庭の事情に合わせる』ことです。

お家の方々も学校の設定した日程の中で、忙しい中、時間を割いて個人面談に来てくださいます。ですが、どうしても都合の合わない保護者が、
「ちょっと8時〜9時、夜遅いんですけど⋯」
というように、直接、頼みに来たりすることがあります。

そのとき、教師が個人的に、
「あ、いいですよ!」
などと勝手に進めてしまうとトラブルの元になります!

なぜかというと、学校は『全体で動いている』ものだからです。

「あの先生は都合を聞いてくれたのに、今回の先生は聞いてくださらないんですね!?」

といったかたちで迷惑をかけてしまうことになり、それが、結果的に学校全体に対する保護者の不信感につながっていきます。

学校全体として親の不信感につながる

ですので、何か個人的に頼みごとがあった場合には、必ず、管理職の先生や、周りの先生方に聞いて、学校全体としてどうするのかを決めてから、保護者とやり取りをしましょう!

NG 2. 話の丸投げ or 一方的に話して終わる

2つ目は、『お家の人に話を丸投げしてしまう、もしくは教師が一方的に話をして終わってしまう』ことです!

個人面談では、家庭での子供の様子、学校での様子、と相互に共通理解をはかることが目的となります。

共通理解が目的

お家の人からもお話を聞くのですが、必ず、教師の側もテストやノートなどの具体物をきちんと用意し、それを見ながら、
「こういうところで計算ミスをしているんですよ」とか、
「ノート、きれいに書いていますよね。すばらしいです!」
というように個人面談を進めていくとよいと思います。

NG 3. ダメ出しで終わる

3つ目は、『ダメ出しをして終わる』ことです!

当然ながら、子供には長所と短所、両方あります。

課題があるものに関しては、面談の初めの方でお話をして解決策を練ったり、学校側からの提案をします。終わりの方では、子供の良さを褒めてあげて、お家の方に気持ちよく帰っていただけるように、話を進めていきましょう!

気分よく帰っていただくように話を進める

そうすることによって、お家の方のこれからの協力体制やモチベーションが上がりますし、子供たちへの声かけも変わってきます。

ぜひ、笑顔でお話を終わらせてください!!

ということで、〈やってはいけない〉個人面談に気を付けて、しっかり準備をしていきましょう!

佐々木陽子先生
佐々木陽子先生

小学校教諭。著書に『クラスがまとまる!小学1年生学級づくりのコツ』(ナツメ社)、『子どもの心をガッチリつかむ!とっておきの教室トーク&学級経営ネタ60』(明治図書出版)ほか。一児の母。

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