小4国語「広告と説明書を読みくらべよう」指導アイデア

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教材名:「広告と説明書を読みくらべよう」(東京書籍 四年上)

指導事項:読むこと (1)イ・オ 伝国 (1)イ(キ)
言語活動:オ

執筆/京都府公立小学校教諭・深田知子
編集委員/文部科学省教科調査官・菊池英慈、京都府公立小学校校長・藤本鈴香

小4国語「身の回りの文章を読みくらべよう」指導アイデアのイメーいイラスト

単元で付けたい資質・能力

①身に付けたい資質・能力

日常生活のなかで、さまざまな文章を目にしています。これらの文章は、それぞれ伝えたいことや目的によって、表現や構成などが異なります。このような発信者側の目的や意図を考えながら読むことで、正しく情報を読む力や、目的に合わせた表現の違いを読み取る力の育成を図ります。

また、目的に合わせた表現の違いを自分で表現するときにも活用していくことができるように、指導していくことも大切です。

②言語活動とその特徴

子供たちは日常生活のなかで、新聞・広告・宣伝・解説書・インターネットの情報など、さまざまな文章を目にしていることでしょう。本単元では、広告と説明書の文章を読み比べ、それぞれの目的に合わせた表現の違いを考えるという言語活動を位置付けます。

取り上げられている事柄、写真や図、説明の順序、強調されているところなど、表し方の違いに目を向けるようにします。これらの表し方の違いは、書き手の伝えたいことの違い、目的の違いによるものです。伝えたいことや目的によって、表現や構成などが違うということに、気付くことができるようにすることが大切です。

単元の展開(6時間扱い)

主な学習活動

(1時)

①広告と説明書を読み比べて、目的に合わせた表し方の違いについて考えるという学習課題を設定し、学習計画を立てる。
→アイデア1 主体的な学び

【学習課題】広告と説明書を読み比べて、目的に合わせた表し方の違いを考えよう。

(2~5時)

②広告と説明書の目的を確かめ、それぞれに書かれている内容を読み比べる。
→アイデア2 対話的な学び

③広告と説明書の役割と、そのための表し方の工夫の違いに着目して読み比べる。

④身の回りにある実用的な文章を集めて読み、目的に合わせた表し方の違いや工夫を調べ、考えをまとめる。
→アイデア3 深い学び

⑤身の回りにある実用的な文章を読み、目的に合わせた表し方の違いについて、考えたことを交流する。

(6時)

⑥身の回りの文章について、目的に合わせた表し方の違いを読み取ることができたか、学習をふり返る。

アイデア1 集めてきた文章を読み合って学習課題を決めよう

主体的な学び

広告も説明書も、日常生活のなかで目にしたことがあるものです。ここでは、目的によって表現は違うことに気付くことをねらいます。主体的に学習に向かうためには、子供たちが疑問をもったり、日常生活と結び付けたりしていくことが大切です。

そこで、学習に入るときに、ポスター・本の帯・商品の箱・商品ラベルなど、日常生活のなかで目にする文や文章などの情報を集めておくようにします。集めた情報は比べてみて、表し方の違いに興味をもったり、目的によって表し方が違うことを確かめたりした後、表現の工夫を考えます。

単元を通してこれらの情報を活用することで、学習が日常生活と結び付くようにします。

単元に入る前
日常生活のなかで目にする文章を集める。

いろいろな文を目にしているね。

単元のはじめ
集めた文章を交流して比べる。

書いてあることや書き方は、どうして違うのかな。

単元の終わり
集めた文章の表し方の工夫を考える。

目的によって、書き表し方が違うね。

自分が文章を書くときに生かす

アイデア2 広告と説明書を読み比べて表し方の違いを考えよう

対話的な学び

教科書の広告と説明書を読み比べ、表し方の違いに気付くことができるようにします。2つの文章を並べ、同じ内容のところ、どちらかにしか書かれていないところを見付け、印を付けていきます。

このとき、グループで話し合いながら学習を進めることで、一人では気付かなかったことに気付いたり、新たな気付きにつなげたりすることをねらいます。

2つの文章を並べ、同じ内容のところ、どちらかにしか書かれていないところを見付け、印を付けていきます。

▼拡大したAの図

クリックすると別ウィンドウで開きます

ワークシートの活用
・ 並べて比較しやすいようにする。
・ 同じところは赤、違うところは青など、色分けして印を付ける。
・ 気付いたことを書き込む。

▼グループで話合い

どちらも商品名が書いてあるね。

でも、商品名の前にキャッチコピーが付いているのは、広告だけだよ。

広告の商品名は、どれも同じ色で書かれているよ。説明書は、あまり色を使っていないね。

子供たちの見付けた共通点・相違点を整理し、書かれている事柄、写真や図、説明の順序、強調されているところなど、違うポイントを見付けられるようにしましょう。

アイデア3 目的に合わせた表し方の工夫を考えよう

深い学び

広告は商品を売るために、説明書は商品の使い方を知って正しく安全に使ってもらうために書かれたものです。表現や構成が違うのは、目的が違うからです。学習で得た知識や技能が自分の経験や体験と結び付いたり、ほかの学習とつながったりすることで、子供たちの理解はより深いものになります。

ですから、子供たちの実生活とより結び付くように、学習の導入時で集めた情報について、どんな目的で書かれたのか、そのためにどのような工夫がされているのかを考える時間を設定します。

本の帯は、目立たせたい言葉を大きく書いたり、大げさな表現を使ったりしているな。きっと、まずは本を手に取ってほしいからではないかな。

本単元では、書き表し方は目的によって違ってくることを学習しますが、これを自分が書くときも生かすことができるようにしましょう。

また、「意図に応じて」という高学年の指導事項にもつながっていきます。発信する側の「意図」を考えること、「意図」して発信することは、多くの情報に触れて生活する子供たちにとって大切な力です。

高学年に向けて、目的によって表し方が違うということをしっかり押さえられるようにしましょう。

イラスト/やひろきよみ 横井智美

『教育技術 小三小四』2019年9月号より

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