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「保護者が怖い」と感じるときのマインドセット法|沼田晶弘の「教えて、ぬまっち!」

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沼田晶弘の「教えて、ぬまっち!」
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国立大学法人東京学芸大学附属世田谷小学校教諭

沼田晶弘

子供の自主性を伸ばす教育で注目を集める「ぬまっち」こと沼田晶弘先生。
今回は、「初任の時、教師に対してストレートに自分の怒りをぶつけてくる保護者に振り回されてしまい、それ以来、保護者が怖くなってしまった」という先生の悩みにアドバイスをいただきました。

沼田晶弘先生 撮影/下重修

先入観を捨てて接することが重要

若手の先生にとって、自分よりも年上の保護者に対応するのは、やはり大変だよね。まして、教師一年目で保護者とトラブルになってしまうと、トラウマを抱えてしまうのもよくわかる。自分自身が経験していなくても、前年度の担任からの引継ぎで、保護者とのトラブルについて聞かされると、身構えてしまう人も多いだろう。

でも、子供に対しても、保護者に対しても、接する上で一番大事なことは、先入観を持たないことだと思う。クレームの多い保護者、友達とのトラブルが多い子供など、いろいろと申し送り事項があっても、そこに捉われすぎない方がいい。「◯◯の保護者はこうだ」と決めつけてかかるのではなく、自分の目で見て、お互いに関係を築く中で、その都度どう対応すればよいか考えればいいと思う。

なぜなら、昨年いろいろなことがあったとしても、今年はどうなるかわからないし、ボクにとってその保護者がどんな人なのかは、実際に接してみなければ分からないからね。保護者とひと口に言っても、一人ひとり価値観は違うし、同じ保護者でも状況が変われば態度が変わることもある。

苦手意識を克服するより、子供の方を向こう

まずは、なぜ保護者が怖いのかよく考えてみよう。
よく考えると、一方的に自分が悪いわけではないと気づくんじゃないかな。

「クラス全員担任が大好き」なんて、そうあることではないし、正直、クラスの中にどうしてもうまく関われない子がいる、なんてこともあるだろう。保護者も同じ。どうしてもうまく関われない人もいるだろう。

だったら、しんどい時期はあったかもしれないけれど、あまりそこに捉われて、振り回されるのは自分にとっても、子供にとってもよくないよ。保護者は苦手でも、子供たちとはうまくいってるなら、それでいいんじゃないかな?

教師と保護者は担う役割は違っても、ともに子供を支えるという立場は同じ。
つまり、お互いに向き合うべきなのは、子供たちだと考えよう。

これは、保護者対応が得意・不得意という問題ではなく、マインドセットの問題だ。

クレームではなく、保護者からのアピールと捉える

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