小4国語「自分の考えを伝えるには」指導アイデア

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教材名:「自分の考えを伝えるには」(光村図書 四年上)

指導事項:書くこと イ・ウ  伝国 イ(エ)
言語活動:ウ

執筆/京都府公立小学校教諭・吉田夏紀
編集委員/文部科学省教科調査官・菊池英慈、京都府公立小学校校長・藤本鈴香

小4国語「組み立てを考えて書こう」指導アイデア
写真AC

単元で付けたい資質・能力

①身に付けたい資質・能力

本単元では、段落の役割を理解し、自分の考えが明確になるように段落相互の関係などに注意して文章を書く力の育成を図ります。また、書こうとすることの中心を明確にし、目的や必要に応じて理由や事例を挙げて書く力の育成もめざします。

特にここでは、文章の組み立ての「はじめ・中・終わり」の「中」のところで、相手が納得するような理由や事例を挙げ、意見文として書くことができるようにします。

②言語活動とその特徴

本教材では、考えの中心をはっきりさせた双括型の文章の書き方を学習します。子供たちはこれまでにも「書くこと」について二年生の教材「こんなもの、見つけたよ」で「初め・中・終わり」の構成を、三年生の教材「気になる記号」で報告文の文章構成を学習しています。

本単元では、「~なら、AとB のどちらがよいか」という話題に対する自分の考えを決め、その考えがはっきりと伝わる意見文を書くという言語活動を位置付けます。

自分で立場を決定するという学習活動や相手にわかりやすく伝えたいという思いが、主体的な学びにつながり、自分と友達の理由や事例、組み立て方を比べ、そのよさを見付けることが対話的で深い学びにつながると考えます。

単元の展開(7時間扱い)

主な学習活動

第一次(1時)

①自分の考えを話したり書いたりした経験や説明的文章の学習などを思い出しながら、自分の考えを相手に伝えるために大切なことを話し合い、学習課題を設定して学習計画を立てる。

【学習課題】自分の考えがはっきりと伝わる意見文を書こう

第二次(2~6時)

②話題を確かめて自分の考えを決め、理由とそれに関する事例を書き出す。
→アイデア1 主体的な学び

③教科書の「たいせつ」や例文を読み、自分の考えがはっきりと伝わるような意見文の組み立ての工夫について話し合う。

④自分の考えがはっきりと伝わるように、意見文の組み立てを考える。

⑤組み立てを意識して自分の考えを伝える文章を書き、書き直したほうがよいところや、書き間違いがないかなどを確かめながら読み直す。

⑥できあがった意見文を読み合い、相手に自分の考えが伝わる組み立てかどうかを友達と評価し合う。
→アイデア2 対話的な学び

第三次(7時)

⑦自分の考えを相手に伝える文章を書くときに、どのような文章の組み立てで書けばよいかを整理し、学習をふり返る。
→アイデア3 深い学び

アイデア1 自分の考えを決め、理由や事例を書き出そう

主体的な学び

今回の意見文で取り上げる話題は、自分がどちらを支持するのか、二者択一できる話題です。自分の立場を決定する場面では、その判断基準となる理由が必要であり、同じ立場であってもその理由はさまざまです。自分がどちらの立場に立つのか自分で判断し選びます。

また、なぜそちらを選んだのか理由を書き出すことで、子供たちは自分の考えを相手に伝えたいという思いを強くしていきます。さらに、理由や事例を書き出すときには、付箋とピラミッドチャートなどの思考ツールを活用すると、意見文で記述する理由や事例を選んだり構成を考えたりするときに活用できます。

【例】議題「泳ぎに行くなら海がいいかプールがいいか?」

【例】(自分の考え)海がいい

▼ 付箋を使ったピラミッドチャート

 付箋を使ったピラミッドチャート

アイデア2 できあがった意見文を読み合おう

対話的な学び
できあがった意見文を読み合おう

何をどう伝えたいのか、自分の思いや目的によって、文章の構成は変わります。本単元においては、集めた事例をどのような順番で書けば自分の考えが読み手に伝わりやすいかという視点で構成を考えることになります。

前時までに書き出した理由や事例からいくつか選び、どの順で書くか並び替えながら考えるとよいでしょう。そして、できあがった意見文を友達と読み合い、お互いに感想を伝え合うことにより、相手に自分の考えがはっきりと伝わっているか、確かめられるようにしましょう。

私は、「学校では体験できない」という理由は思い付かなかったよ。なるほどと思ったよ。

○○さんは、「中」の部分に自分の体験を入れているところがいいね。分かりやすかったし、納得したよ。

同じ考えどうしで読み合うだけではなく、違う考えの人とペアになって読み合うことで、自分の考えに合った理由の挙げ方や、考えが違っても共通する構成のよさなどに気付くことができます。

アイデア3 学習をふり返り、意見文の文章の組み立てについて確認し合おう

深い学び

単元のまとめでは、自分の考えを相手に伝える文章を書くときに、どんな組み立てで書けばよいかをもう一度整理し、友達と意見文を読み合って気付いたことや見付けた工夫などをまとめるようにするとよいでしょう。

そうすることで、本単元で学習した双括型の文章の構成や理由・事例の挙げ方の工夫を、各教科や実生活で意見文を書く場面やスピーチするなどの話す場面においても、活用していこうとする意欲につなげることができます。

【ふり返りシートの例】

ふり返りシートの例
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イラスト/佐藤道子 横井智美

『教育技術 小三小四』2019年7/8月号より

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