小4国語「友情のかべ新聞」【京女式板書の技術】

教材「友情のかべ新聞」の目標は、「書かれていることのつながりを見つけながら読み、面白いと思ったところについて話し合おう」です。話者である「ぼく」が、クラスメイトの東君と西君の様子を見て、2人の秘密を推理します。物語の面白さを見付けることを通して、読書に親しむことと、場面と場面を結び付けながら、登場人物の変化や行動の理由を考えることを学びます。そのよりどころとなる板書の工夫を紹介します。
監修/元京都女子大学教授 元同附属小学校校長・吉永幸司
執筆/京都女子大学附属小学校教頭・砂崎美由紀
単元|つながりを見つけながら読み、おもしろいと思ったことを話し合おう
教材名|「友情のかべ新聞」(光村図書出版)
目次
単元の計画(全8時間)
1 全文を読み物語の大体をつかむ。
2 東君と西君の性格や行動をつかむ。
3 東君と西君の変化を読む。
4・5 「ぼく」の推理の手がかりを考える。
6 面白いと思ったところを、理由とともに書く。
7 面白いと思ったところについて、話し合う。
8 学習の振り返りをする。
板書の基本
授業が始まる前に考えること
物語全体の文章構成をつかみます。そのために、全文を読んだ後、段落番号を1から10まで付けます。
1では登場人物(東君、西君、ぼく)の紹介、2では月曜日の出来事、3~7は月曜日の出来事に端を発した、これまでと違う東君と西君の様子、8はぼくの推理で構成されています。
「1から7の場面」と、「8の推理の場面」がつながることを子供たちが教科書のページを何度もめくりながら読むことで見付け、楽しんでほしいと思いました。
板書計画で考えておくこと
物語の構成をつかむために、出来事を時系列にまとめた板書を考えました。
物語を読むときは、登場人物の言葉や行動を読み取ります。「月曜日」などの時間が分かる表記と、登場人物の言葉や行動の記述を見付け出します。
また、言葉や行動には、必ずそれにつながる心情があります。その心情を読み解いていくのが読解の楽しみです。板書では、本文の言葉をよりどころに、そこにどんな心情があるのかを、可視化することを目指します。
