ページの本文です

保護者対応【わかる!教育ニュース #75】

連載
中澤記者の「わかる!教育ニュース」
【わかる!教育ニュース #75】保護者対応 バナー

先生だったら知っておきたい、様々な教育ニュースについて解説します。連載第75回のテーマは「保護者対応」です。

保護者の過剰な苦情や要求への対応は「学校以外が担うべき業務」

教職員へのハラスメント行為の「加害者」の多くが保護者だ、という各地の教育委員会の調査結果を、以前取り上げました。今や困った保護者の対応は、教員が疲弊する要因の一つ。ついに文部科学省も「それは学校の仕事ではない」という姿勢を打ち出しました。

ハラスメント【わかる!教育ニュース #69】
https://kyoiku.sho.jp/386085/

学校業務3分類の見直しを議論した中央教育審議会の特別部会で、保護者の過剰な苦情や不当な要求の対応は「学校以外が担うべき業務」とする案を、文科省が示しました(参照データ)。

まず、業務の分類名を変えました。「基本的に学校以外が担うべき業務」は「学校以外が担う業務」と明確に。「学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務」は「教師以外が積極的に参画すべき業務」と外部の力の活用を促しています。「教師の業務だが負担軽減が可能な業務」は「教師の業務だが負担軽減を促進すべき」。いずれも、働き方改革を後押しする意味合いがあります。

具体的な業務も見直しました。目を引くのは、学校以外が担う業務に「保護者等からの過剰な苦情や不当な要求等の学校では対応が困難な事案への対応」を加えたこと。度を超えた迷惑行為に学校だけで対処するのは限界だという姿勢をはっきり示しています。

他に、「教師以外が積極的に参画すべき業務」に学校の広報資料やウェブサイトの作成と管理、プールなどの施設管理、校舎の開錠・施錠なども追加。地域や外部委託の活用を打ち出し、学校が教育に専念できる体制づくりを促しました。

保護者の過剰な要求が「ハラスメント」になっている実態

この記事をシェアしよう!

フッターです。