「コグトレ」でコミュニケーション力を育てよう〔思いやりトレーニング(悩み相談室)〕#16ダウンロードプリント付


16回目の今回は、他者の感情を理解する力や自分の感情をコントロールする力を養う「段階式感情トレーニング」のなかの〔思いやりトレーニング(悩み相談室)〕にチャレンジしましょう。「コグトレ」とは、宮口幸治先生たちが開発した「コグニティブ(認知)機能」に着目したトレーニングのことで、身体面、学習面、社会面の3方面から包括的にトレーニングする特徴があります。本連載では、社会面のトレーニング(認知ソーシャルトレーニング)を基に、感情を上手にコントロールしたり、相手の気持ちを考えたりする、コミュニケーション力を高めるトレーニングを紹介します。ダウンロードプリントを活用して、ぜひ試してみてください。
監修/立命館大学教授・宮口幸治
目次
認知ソーシャルトレーニングとは
コグトレの認知ソーシャルトレーニングは、感情を統制する、危険を予知する、対人スキルを高める、問題を解決するなど、社会で生きる力を養うトレーニングです。以下の表のように「段階式感情トレーニング」「危険予知トレーニング」「対人マナートレーニング」「段階式問題解決トレーニング」など、4つのトレーニングから成り立っています。
今回は、「段階式感情トレーニング」のなかから、〔思いやりトレーニング(悩み相談室)〕の課題を紹介します。
このトレーニングは、他者への共感力や思いやりの力を養います。「この人(この人たち)はどんな気持ち?」(#12、#13)、「違った考えをしてみよう」(#15)で学習したことを応用します。友達の悩みに寄り添うために、どう声をかけてあげればよいかを考えることで他者への共感や思いやりの力をトレーニングします。同時に自分も友達と同じ立場に置かれたときに、悲しみや怒りを理解しコントロールできることを目指します。