家庭訪問で保護者が安心する会話例【松下隼司先生の音声つき】#先生のための先生のお話
学級経営や授業技術は学んできたけれど、家庭訪問での保護者対応は学校で教わっていない……という人も多いのではないでしょうか。この記事では、みんなの教育技術で人気連載をもつ松下隼司先生による、家庭訪問先での会話例を紹介します。保護者との距離を縮めるにはどんなお話をすればよいか、ぜひここで学んで有意義な時間にしてくださいね!
この記事は、音声プラットフォームVoicyとのコラボ企画「#先生のための先生のお話」の取組です。ここで紹介するお話は松下隼司先生のVoicyで聞くことができます。間の取り方や声色など、実際に話す時の様子がイメージしやすい音源になっているので、ぜひ参考にしてください。
家庭訪問での保護者へのお話
*呼び鈴を鳴らしてスタート
こんにちは。りんさんの担任をさせていただくことになりました、松下隼司と申します。どうぞよろしくお願いいたします。本日はとてもお忙しい中、貴重なお時間を作ってくださって、本当にありがとうございます。短い時間ですけれども、どうぞよろしくお願いします。【POINT1】
学校が始まって2週間ですが、りんさんは学校生活をとても頑張っています。授業と休み時間の切り替えがすごいのです。休み時間はたくさんのお友達と一緒に鬼ごっこをしたり、ドッジボールをしたり、雨の日はこま回しをしたりと、元気に遊んでいます。で、授業が始まると普通は「はぁ……しんどい」と、グタっとなりがちですが、りんさんは授業でもしっかり頑張っているんですよ。
りんさんの勉強や友達関係、あるいは担任をさせていただく私のことで、何かお気づきのこととか、ご心配なことがありましたら、ぜひ教えていただきたいのですけれども、よろしいでしょうか。【POINT2】
りんさんは、お母さまに学校のことをよくお話しされますか? もしこれから、りんさんがお母さまにお話しされた内容で、友達関係のことや勉強でのつまづきなど、気になることがありましたら、すぐにご連絡をいただければ幸いです。
また年度当初4月に出していただいた保健書類の、りんさんの健康面での共通理解のこと以外に、私が知っておいた方がいいようなこと、例えば、もうすぐ遠足やプールが始まりますが、水関係あるいは学校外で学習することに関して、私が知っておいた方がいいようなことはございませんか。車酔い、電車、プールなどについての不安はありませんか。
そうですか、わかりました。もし何かありましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。本当に今日は貴重なお時間を作っていただきまして、お忙しい中ありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いします。失礼します。【POINT3】【POINT4】
【POINT1】元気いっぱいの声と笑顔で挨拶
まず、呼び鈴を鳴らしたら「こんにちは!」と元気な声で挨拶。笑顔で挨拶をするのが大切です。第一印象はとても大事で、「この先生元気だな、明るいな」と保護者の方に感じてもらえると安心してもらえます。「りんさん」と、下の名前を呼んで、「担任をさせていただきます松下隼司と申します」という挨拶と、「短い時間で恐縮ですが、どうぞよろしくお願いします」という断りも入れます。そして、家庭訪問のためにお仕事などを調整して、貴重な時間を作っていただいたことへの感謝の気持ちを保護者へ伝えます。
【POINT2】保護者が話しやすいように話を切り出す
4、5月の家庭訪問は学級が始まったばかりで、保護者の方も遠慮されている場合もあるので、「学校や学級に関すること、担任への要望はありますか」という切り出し方をすると、「そういえば……」と、お話しされることもあります。友達同士のトラブルや学級での評価など、保護者の方がモヤモヤしていることを、早めにこちらが受け止められたら、安心してもらえるでしょう。
【POINT3】会話時間の目安は5~10分
今回の音声では3分を目安に話していますが、実際はこちらから一方的に話すのではなく、学習面とか友達関係の不安とか、あるいは私が担任になったことで戸惑っていないかなど、保護者の方からも話を聞くことになるので、5~10分はかかると思います。
【POINT4】最後にまた保護者への感謝の気持ちを伝える
家庭訪問のために時間を調整していただいた保護者の方へ、最後にも感謝の気持ちを述べましょう。
先生は「お話」をする機会が多い職業ですよね。授業開きや行事でのお話、身体を動かすことや読書の魅力を伝えるお話……みなさんの中にあるとっておきの「お話」を、全国の先生にシェアしてくださる方はぜひ、Voicyとのコラボ企画「#先生のための先生のお話」にご参加ください。
※配信の形式にはきまりがあります。本企画のプレスリリースの最後の記載をご参照ください。