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1年体育(鬼遊び)にげろ! おいかけろ!! わくわく どきどき おにあそび

2019/12/7

執  筆/神奈川県相模原市立東林小学校教諭・笹野恵史
編集委員/国立教育政策研究所教育課程調査官・高田彬成、神奈川県相模原市立旭小学校校長・二宮昭夫

授業づくりのポイント

鬼遊びは、一定の区域で逃げたり追いかけたり、相手の陣地を取り合ったりしながら勝敗を競い合うゲームです。区域や用具などを工夫した簡単なルールの鬼遊びを楽しく行いながら、逃げたり、追いかけたりする素早い動きをたくさん経験し、それらの動きを身に付けることができるようにしましょう。

鬼遊びの単元では、様々な鬼遊びを通して、逃げたり追いかけたりする素早い動きが身に付くよう、体の動かし方を教師が見せたり、一緒に行ったりして、体の動かし方がわかるようにしていくことが大切です。また、運動に苦手意識をもつ子供が、「これならできそう」や「やってみたい」と思えるよう、簡単なルールでひとり鬼やいろ鬼を楽しむことから始めましょう。

そして、人数や区域、時間、用具などを工夫してグループで鬼遊びを行い、2~3人で連携して捕まえたり、鬼をかわしたり、陣地を取り合ったりする楽しさを味わえるように、単元を計画しましょう。

単元計画(例)

学校の設備や教具など、実態に合わせて活動内容を変更するようにしましょう。

単元計画
クリックすると別ウィンドウで開きます

オリエンテーション、はじめの運動遊び活動例

オリエンテーションでは、単元を通して子供たちが楽しく、安全に学習に取り組めるように、約束や準備、片付けの仕方を全員で確認しましょう。

はじめの運動遊びでは、教師が手本となり、鬼から逃げたり相手を捕まえたりする素早い動きを経験し、素早く体を動かす感覚を身に付けることがねらいとなります。また、鬼遊びはいろいろな方向に向かって走るとぶつかる可能性があるため、走っていく方向やスタートの位置を決め、子供たちと確認しましょう。

鬼遊びの約束

鬼遊びの約束

・鬼はタッチをしたときに、「タッチ」と大きな声で言いましょう。

※タグなどのマークの場合は、「タグ」と言ってもよい。

・靴ひもが、ほどけていないことを確かめましょう。

靴ひもは、ほどけていませんね。

真似っこ走り

先生の真似をしよう

先生の真似をして、走ってみましょう。

先生の真似をしよう

動きの例
・前向きや後ろ向きで、蛇行しながら走る。
・前向きと後ろ向きを、混ぜながら走る。

友達の真似をしよう

先生の真似ができたら、2人一組または3人一組になって、一番前の友達の真似をして、追いかけてみましょう。

ぐにゃぐにゃ(かくかく)走り

先生がつくったコースを、走ってみましょう。体の向きを変えたり、走るスピードを変えたりして走ってみましょう。

急に曲がったり回ったりするようなコースをつくって、走ることを楽しみましょう。

ぐにゃぐにゃ(かくかく)走り

活動例① いろいろな動きでおにごっこしよう

簡単なルールでできる鬼遊びを行い、走る方向やスピードを変えて相手をかわしたり、追いかけたりする面白さが味わえるようにしましょう。はじめは今まで遊んだことのある鬼遊びを取り入れ、クラス全員が楽しめるようにしましょう。

単元の進み具合や子供の実態に応じて、グループで遊びたい鬼遊びを選んで行うようにしてもよいでしょう。鬼遊びで相手をかわす素早い動きができている子供を見付け、体の使い方を紹介しましょう。また、その動きをクラス全員で試しながら、子供の動きが広がり、鬼遊びをいっそう楽しめるようにしましょう。

こんな動きで遊ぼう:動きのポイント

走る方向を変える

・急に、違う方向に走る。
・蛇行したり、回ったりしながら走る。
・ジグザグに走る。

走る方向を変える

走るスピードを変える

・鬼が近づいたら、ダッシュをする。
・急に走るスピードを遅くしたり、走るのをやめたりする。

走るスピードを変える

指導のポイント

相手をかわすための素早い動き(走るスピードを変える、走る方向を変えるなど)にオリジナルな名前をつけると子供たちが覚えやすく、イメージしやすくなる。

・急に曲がる走り→きゅっきゅ走り
・走るスピードを変える走り→ストップアンドゴー走り

こんな動きで遊ぼう:相手を捕まえる動きのポイント

相手の動きをよく見る

・顔や体はどちらに向いているか、注目する。

相手の動きをよく見る

相手を挟もう

・仲間の鬼がいる方向に、追いかける。

・追いかけられている相手が逃げる方向に、先回りする。

相手を挟もう

狭いほうへ追いこむ

・仲間の鬼と連携して、区域の端や角に相手を追いこむ。

狭いほうへ追いこむ

いろいろな、鬼遊びをしよう

鬼のいない場所を見付けて、逃げましょう。

ひとり鬼

ひとり鬼

ルールの例
・区域を決め、その中で行う。
・最初に鬼を決めて、赤帽子をかぶる。
・鬼以外は、白帽子をかぶる。
・鬼にタッチされたら、鬼を交代する。

いろ鬼

いろ鬼

ルールの例
・鬼は、「赤」「青」などの好きな色を言う。
・その色をさわっている間は、鬼にならない。
・鬼にタッチされたら、鬼を交代する。

たか鬼

たか鬼

ルールの例
・鬼が10 を数える間に、高いところに上る。
・鬼は逃げる子供に近づいて、10 数える。
・逃げる子供は10 数えたら、高いところから下りる。
・鬼にタッチされたら、鬼を交代する。

意欲的に取り組めない子供への配慮の例

ゲームで何をしたらよいかわからない子供には、行い方や課題、活動内容を絵や図で説明したり、提示したりするとよいでしょう。また、場や規則が難しいなどで、鬼遊びに意欲的に取り組めない子供には、場の設定や規則を易しくして子供が取り組みやすくしましょう。

運動遊びが苦手な子供への配慮の例

鬼になってなかなか捕まえられない子供には、短い時間で鬼を交代したり、逃げる場所を制限したり、逃げる場所を狭くしたりしましょう。また、鬼から逃げることが苦手な子供には、安全地帯を設けたり、鬼の人数を1人から徐々に増やしたり、鬼でない子供の人数を増やしたりしましょう。

たすけ鬼

たすけ鬼

ルールの例
・鬼は、赤帽子をかぶる。
・鬼にタッチされたら、動けなくなる。
・仲間が足の間を通ると、復活できる。
・みんなが鬼になったら、ゲームは終わり。

ふやし鬼

ふやし鬼

ルールの例
・最初に鬼になる子を決めて、赤帽子をかぶる。
・鬼以外は、白帽子をかぶる。
・鬼にタッチされたら、鬼になる。
・みんなが鬼になったら、ゲームは終わり。

手つなぎ鬼

手つなぎ鬼

ルールの例
・最初に鬼になる子を決めて、赤帽子をかぶる。
・タッチする鬼が増える。
・鬼同士で、手をつなぐ。
・鬼が4 人になったら、2 人組に分かれる。
・みんなが鬼になったら、ゲームは終わり。

振り返りをしよう

楽しかった鬼遊びを、発表しましょう。どうしたら、上手に逃げられましたか。

ふやし鬼は、鬼がどんどん増えてドキドキしたよ。どうすれば逃げきれるかな?

ジグザグに走ったり、鬼のいないところに逃げたら、捕まらなかったよ。

活動例② グループ鬼遊びを楽しもう

グループの人数は3人を基本とします。慣れてきたら、ルールや場の工夫(区域の形、宝の種類、安全地帯の数)について話し合い、逃げたり、追いかけたりする動きが苦手な子供であっても、楽しく鬼遊びが取り組めるようにすることが大切です。

また、宝取り鬼では、「どのようにして、宝を取ったらよいのか」を考えられるよう、本時の指導のポイントに気付かせる発問を事前に用意しておきましょう。素早い動きや得点するための攻め方を教師が例示したり、ゲーム中で具体的に助言したりするなど、教師は積極的に子供に関わっていきましょう。

走る方向やスピードを変えて、鬼をかわしましょう。

しっぽ取り鬼

しっぽ取り鬼

ルールの例
・鬼は、赤帽子をかぶる。
・しっぽを取られたら、コートの外で待つ。
・安全地帯には、3秒間いても捕まらない。
・みんなが捕まってしっぽがなくなったら、ゲームは終わり。

ルールの工夫例
・しっぽの数を、増やす。
・安全地帯での時間を、変える。

三つどもえ鬼

三つどもえ鬼

ルールの例
・A・B・C の3 つのグループをつくる。
・A はB を、B はC を、C はA を捕まえる。
・相手を捕まえたら、自陣地に連れて行く。
・時間内に、捕まえた人数が多いグループの勝ち。

ルールの工夫例
・味方のタッチで、逃げられるようにする。

宝取り鬼

鬼の動きをよく見て、鬼のいない場所を見付けて、たくさん宝を取りましょう。

宝取り鬼

ルールの例
・2チームに分かれ、攻めと守りを決める。
・攻めは、陣地を出て、鬼にタッチされないように宝島から宝(お手玉等)を取り、コートの外を回って戻っていく。
・宝は1 回に1 個だけ、持ち帰ることができる。
・鬼にタッチされたら、陣地に戻って再スタートする。
・時間を決めて、攻守を交代する。
・陣地に、宝を相手チームより多く持ち帰ったら勝ち。

ルールの工夫例
・守りの人数を、1 人減らす。
・宝をバトンやボールに替える。増やす。
・宝によって、得点を変える。

意欲的に取り組めない子供への配慮の例

新しく提示された動きやゲームがわからないなどで、ボールゲームや鬼遊びに意欲的に取り組めない子供には、動きをゆっくりと示したり、一緒にそのチームに入ってゲームをしたりしましょう。

運動遊びが苦手な子供への配慮の例

宝取り鬼で、相手の陣地から宝を取るのが苦手な子供には、宝を置く場所や宝の数を増やしたり、鬼に人数を一人から徐々に増やしたり、宝を取りやすいように陣地の形を変えたりしましょう。

振り返りをしよう

考えたルールを、発表しましょう。友達のよいところ、見付けられたかな?

守りの人数を減らしたら、攻めやすくなってもっと楽しくなったよ。

○○さんは走るスピードを変えて、相手をかわし、たくさん攻めこんでいたよ。

教育課程調査官からのアドバイス

国立教育政策研究所教育課程調査官 高田彬成

鬼遊びでは、逃げる楽しさや、追いかける楽しさなど、鬼遊びの特性に十分に触れられるようにすることが大切です。

本稿にあるように、まずは経験したことのあるやさしい遊び方で繰り返し行い、鬼遊びの楽しさを味わえるようにします。

動きや行い方に慣れてきたら、チームに分かれて攻守を交替しながら、それぞれの動きに応じた技能を身に付けたり、簡単な作戦を立てるなど攻め方を工夫したりします。

相手をうまくかわしたり、相手のいない場所にかけ込んだりする動きなどを身に付けると、鬼遊びの楽しさを一層味わえるようになるでしょう。

また、きまりを守って友達と仲よく活動したり、安全に気を付けたりするとともに、より楽しい遊び方を選んだり工夫したりする力を身に付けるための指導をすることも大切となります。休み時間の遊びとして日常化につながることを期待したいです。

イラスト/栗原 清

『小一教育技術』2018年12月号より

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