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【思春期のからだ編】高学年女子の心と体の指導法

2019/10/8

高学年の女子は、大人の女性へと成長していく途中にあり、心も体も大きく変化する時期です。思春期の子供たちへの性教育はとても大切。高学年の担任は、気持ちのコントロールが複雑になってくる女子の成長を把握し、上手な接し方を考えていきましょう。ここでは、「からだ」について解説します。

執筆/熊本市初任者養護教諭指導者、学校心理士・澤栄美

高学年女子の体の指導法

高学年女子の大人になっていく体を考えよう

指導のポイントは「男女で楽しく性を語り合うこと」

多くの研究から、思春期の時期に自尊感情が低くなることや、男子より女子の方が低いことがわかっています。思春期の自尊感情低下の理由の一つに、「二次性徴に伴う身体イメージ受容の困難さ」が挙げられます。特に女子の場合、月経や将来の出産体験への不安が大きいようです。

日本では、長い間、性の話はタブー視され、その傾向は今でも残っており、不安が払拭できないまま大人になっていく女性も多いと考えられます。思春期に男女共修で体の変化ついて楽しく学ぶ機会を持つことは、女性としての健全な自己イメージ形成に良い影響を与えるでしょう。

男女楽しく性教育1
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男女楽しく性教育2
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大人への変化は、基本的には思春期に誰もが経験することです。子供たちは、4年生の体育科保健領域で「思春期にあらわれる体の変化」を学びますが、実際にどんなことが起こるのか、具体的には知りません。「自分の身に起こること」について、きちんと知ることは不安を払拭することにつながります。また、女子の負担が男子より大きいことに注目し、以下の流れで子供の思考を深めていきます。

①「黒板を見て気づくこと」→女子の方が大変。
②「男子(女子)に生まれてよかったか」→男子は多く、女子は少ない。

以上の事実を確認後、「人生の先輩」として男女の役割について、次のようなことをポイントとして語っていきます。

Point1. 出産は、女性にしか経験できない素晴らしいものであること

Point2. 男子には、高まる性衝動のコントロールや、男女が一緒に生活する上で、女性の辛さを理解する力が求められること

高学年女子の体の成長の悩みには、肯定的に答えよう

自分の体や性のことを自然に話せる場があることは、女性としての自分の体の変化を肯定的に捉えることにつながります。

体の成長の悩み1
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体の成長の悩み2
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指導のポイントは、不安に寄り添い、正しい情報をつたえること

これまでに経験したことのない体の変化を迎えるにあたり、子供たちは大きな不安を抱え、そのため、間違った情報を信じることもあります。乳房の発達などの見た目の体の変化や初経の起こる時期には個人差があるのですが、子供たちの希望を聞くと、「体の変化は、他の人より早くも遅くもない方がよい」と答えます。特に早く起こることについては、抵抗があるようです。

そこで、集団での指導の中で、個人差についてしっかりと取り上げ、「早く始まった人は、先輩として、皆にアドバイスをしてあげよう」と、前向きに捉えるように指導していく必要があります。また、「体のことをともに学んだのだから、互いの成長を喜び合える仲間になろう」と語り、教師もまた、同じようにその時期を越えてきた先輩であることを伝えるようにします。そうすることで、子供たちは自分の体のことについてオープンに話ができるようになると考えます。

特に最近では、女子が周りの情報に流されて無理なダイエットをしてしまい、過度な「痩せ」に陥る問題が心配されています。「痩せ」が進むと、無月経となり、将来に向けて骨粗鬆症の危険等も出てきます。

思春期のこの時期に、教師が、子供たちに体や性の正しい情報を与えていくことは、子供たちが生涯にわたり、自分の性を健全に生きていくことにつながります。教師自身が、正しい知識を身につけ、子供たちにきちんと答えられるようにしたいものです。

 イラスト/斉木のりこ

『教育技術 小五小六』2019年10月号より

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