自学のハードルを下げて子どものやる気を引き出す【自学をやってみよう! #1】

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大阪府公立小学校教諭

松下隼司

勉強が苦手な子どもにとって、自主学習に取り組むことへのハードルは高いものです。完成度の高い自学ノートの例を見せたら、「自分にはできそうにない」と尻込みしてしまう子どももいるかもしれません。そこで今回は、どんな子でも「自学をやってみたい!」と思えるような工夫を紹介します。

劇団俳優を経て、公立小学校の教壇へ。得意のダンス指導で日本一になったり、絵本作家にチャレンジしたりと、精力的な毎日を過ごす松下隼司先生。その教育観の底には、子どもも指導者も毎日楽しく、笑顔でありたいという願いがあるそうです。そんな松下先生から、笑顔のおすそわけをしてもらうコーナーです。

指導/大阪府公立小学校教諭・松下隼司

全然凄くないお手本も見せる

新学習指導要領の主眼「主体的・対話的で深い学び」の一端を担うのが、自主学習です。

初めて自学に取り組む子どもには、テーマを掲示するだけでなく、実際の自学の内容も見せると、「やってみよう!」「やってみたい!」と意欲につながりやすくなります。

おすすめは、いろいろな子どもの自学ノートが詰まった『小学生の究極の自学ノート図鑑』(著:森川正樹 小学館)という本です。

この本を書画カメラで拡大して子どもに見せました。

すると、「すごーい!」「自分もやってみたい!」と歓声があがります。

そして、クラスの中には、この本に出てくるような、緻密でクオリティーの高い自学をしてくる子どもも出てきました。

しかし、全体的には、2つの課題があると感じました。

  1. 長続きしない。
  2. 勉強が大嫌いな子どもにとってはハードルが高い。

そこで、勉強が大嫌いな子どもも、「これなら自分もできそう」「こんな自学でもいいのなら続けられる」と思えるような、(ある意味)自学の手本を見せました。

これは、勉強が大嫌いな、私の小4の息子の自学ノートです。

「こんなに自由でいいの!?」
「こんなに簡単でいいの!?」
「こんなテーマでもよいなら、やってみたい!」

と、子どもたちはわくわくしていました。

勉強が苦手な子ども、勉強が嫌いな子どもにとって、自学のハードルはとても高いものです。

「なんで、家でも勉強せなあかんの!!?」
「なんで、宿題の他にも勉強せなあかんの!!?」

と思う子どももいるはずです。

そんな子どもたちに、“勉強が大嫌いな子どもが作った”この自学ノートは、自学を身近なものに感じさせ、「自学って面白いかも」と思わせてくれたようです。
まずは、何でも良いから興味を持って、能動的に動く姿勢を作ってもらえたら良いのだろうと思います。

森川正樹先生の自学ノートと併せて、勉強が大嫌いな子どもが作った自学ノートも見せてあげてはいかがでしょうか。

松下隼司先生

松下隼司(まつした じゅんじ)
大阪府公立小学校教諭。第4回全日本ダンス教育指導者指導技術コンクールで文部科学大臣賞、第69回(2020年度)読売教育賞 健康・体力づくり部門で優秀賞を受賞。さらに、日本最古の神社である大神神社短歌祭で額田王賞、プレゼンアワード2020で優秀賞を受賞するなど、様々なジャンルでの受賞歴がある。小劇場を中心に10年間の演劇活動をしていた経験も。著書に、『むずかしい学級の空気をかえる 楽級経営』(東洋館出版社)絵本『ぼく、わたしのトリセツ』(アメージング出版)絵本『せんせいって』(みらいパブリッシング)がある。

イラスト/したらみ、横井智美

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