小2算数「たし算とひき算 図を使って考えよう」指導アイデア(3/5時)《問題文の構造をテープ図で捉える》

特集
【文部科学省教科調査官監修】1人1台端末時代の教科指導ヒントとアイデア
小2算数「たし算とひき算 図を使って考えよう」指導アイデア

執筆/東京都目黒区立中目黒小学校主任教諭・渡辺五大
監修/文部科学省教科調査官・笠井健一、東京都目黒区立八雲小学校校長・長谷豊

小二算数 年間指導計画

単元の展開

第1時 加法逆の問題解決を通して、加法と減法の相互関係についての理解を深める。

第2時 減法逆の加法の問題解決を通して、加法と減法の相互関係についての理解を深める。

第3時(本時)加法逆の減法の問題解決を通して、加法と減法の相互関係についての理解を深める。

第4時 減法逆の減法の問題づくりを通して、場面をテープ図や式に表現し、問題を解決する力を伸ばす。

第5時 学習内容の定着を確認するとともに、数学的な見方・考え方をふり返り価値付ける。

本時のねらい

加法逆の減法の問題解決を通して、加法と減法の相互関係についての理解を深める。

評価規準

場面を表したテープ図を基に、加法逆の減法の問題を解決している。

本時の展開



公園に何人かいます。あとから8人来たので、みんなで23人になりました。はじめにいたのは何人ですか。

この問題を解くには、何算を使えばいいでしょうか。

「みんなで」と書いてあるので、たし算だと思います。

でも、足したら「みんなで23人」を超えちゃうよ。

この問題が聞いていることは何ですか。

「はじめにいた人数」です。

「8人来た」んだから、やっぱりたし算かなぁ。

この問題を解くには、どんな式を立てればいいでしょうか。



どんな式になるのか考えよう。

見通し

分かっている数は何ですか。

あとから来た8人です。

みんなで23人です。

分からない数もありますね。

はじめにいた人の数です。

分からない数は、□にしたらいいんじゃないかな。

正しい式を立てるために、どうしたらいいでしょうか。

図に表すと分かりやすくなると思います。

なるほど。分かる数と分からない数を図に表せば、式が立てられそうですね。ではまず、この問題をテープ図にかいてみましょう。

自力解決の様子

A つまずいている子

3つの数量の関係をテープ図に表せない。

図1

B 素朴に解いている子

3つの数量関係をテープ図に表せる。

図2

C ねらい通り解いている子

問題文に沿って、時系列に3つの数量関係をテープ図に表せている。

図3

自力解決後、AとCの2つの図を提示し、めあてを焦点化する。

あれ、みんなに図をかいてもらったら、2つの図ができてしまいました。

焦点化しためあて 
どっちの図が問題の文に合っているのか考えよう。

※ペアや小集団で話し合う。

では、途中まで図にかいてみましょう。まず、「はじめに何人かいました。8人来ました」まで図にかいてみましょう。

あっ! どちらが正しいか分かった!

では、自分のテープ図を直したり、式が正しいかどうかもう一度考えたりしてみましょう。

学び合いの計画

問題文に出てくる3つの数量を見いだし、問題文の構造を捉えることが本時の最も重要な取り組みになります。

そのために大切だと思う言葉や数字に着目させ、加法逆の減法の問題を解決するのに働かせた「数量の関係に着目し、テープ図を用いながら加法と減法の相互関係について考える」という数学的な見方・考え方と、テープ図を使うことのよさについて価値付ける必要があります。

テープ図に必要な言葉や数値を書き込んで完成させると、逆思考の問題でも部分と全体のどれを求めるのかが明確に分かり、演算決定が簡単にできるというよさに気付かせたいところです。

そのために、子供の実態に応じて、問題文を少しずつ区切って提示することや、テープ図をかかずに済むように貼るだけの資料を準備するなど、加法と減法の相互関係にしっかり着目できるような手立ても有用です。

また、タブレットPCの情報共有アプリを活用して、板書や発表以外にも自分の考えや友達の考えを共有できると、学習時間のさまざまな活用、及びノートに自分の考えを書くのが苦手な子も参加しやすくなります。

ノート例

A つまずいている子

つまずいている子のノート例

B 素朴に解いている子

素朴に解いている子のノート例

全体発表とそれぞれの考えの関連付け

では、問題の文と図を合わせて、整理してみましょう。まず、「はじめに何人かいました」までを問題文に沿って図にかくと、どうなりますか。

問題文に沿って順番にいくと、まず「公園に何人か」います(はじめにいた人数)。

図4

大きさが分からないから、だいたいの長さでかきます。

人数も分からないから、「□人」と書くのですね。

数が分からない「はじめにいた人」を図にするには、そうやってかくといいのね。

次にどうなりましたか。

「あとから8人」が来ました。(子供が図を付け足していく。)

図5

そうか。あとから来た8人は、ここにくっつければいいのか。

続きもかけそうです。

「はじめに何人かいました。あとから8人来ました」までを図に表すことができました。

よくできましたね。では最後はどうなりましたか。

「みんなで23人」になりました。(子供が図を付け足していく。)

図6

この問題に合った図が完成しましたね。さて、問題を図に表すことができたけれど、この図から、この問題がどんな式になるか分かりますか。

□+8=23です。

図を見ながら確かめてみましょう。

図に表すと「みんなで」は、「はじめにいた□人」と「あとから来た8人」を合わせた数だとよく分かります。

分かった。求めるのは「全体」じゃなくて、「部分」ね。

この図を見ると、たし算ではなくひき算だと思います。

この図なら、式に表せそうです。

では、はじめにいた人数を求める式はどんな式になりますか。理由も説明してください。

□人と8人を足すと全部で23人なので、□の数は全部の23人から8人を引けばよいと考えました。

お話の通りに書くと、□人と8人を足すと全部で23人なので、□+8=23。□を求めるには、図のように23から8を引けばよいです。

テープ図が使えるようになると、どんな式になるかがよく分かりますね。どんなときに、たし算になったりひき算になったりしますか。

全体を求めるときはたし算で、部分を求めるときはひき算を使います。

□の位置で、たし算かひき算かが決まるのですね。そして、テープ図を使うと、「全体」を求めるのか「部分」を求めるのかが分かりやすくなりますね。

評価問題

教室に16人います。あとから何人か来たので、みんなで25人になりました。あとから来た人は何人ですか。テープ図をかいて、どんな式になるか考えましょう。

子供に期待する解答の具体例

図7

 25-16=9  答え9人
教室にいた16人と、あとから来た□人を合わせると25人なので、「全体」から分かっている「部分」を引くと、□の「部分」が出ると考えました。

感想例

  • テープ図を使うと場面がはっきりして、どんな式になるか分かりやすいです。
  • 問題を見たら、テープ図をかいてから式を書くとよく分かりました。
  • ほかの問題でも、図を使って考えてみたいです。

イラスト/横井智美

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