小学校教師に便利なアプリ・サイト
GIGAスクール構想が進むことによって、オンラインツールを使った学校生活づくりが増えていく一方、どう活用したらよいか戸惑うことも少なくありません。そこでここでは、教師自身が情報収集したり、発信したりするのに便利なアプリケーションやウェブサイトを紹介します。
執筆/東京都公立小学校教諭・吉井貴彦
目次
情報発信や情報収集
教科書の執筆者の先生がツイッターで発信していることが多く、その方々と直接やりとりすることができるのが強みです。
また、ツイートの中には、同じ出版会社の教科書を使って単元を進めている先生も多く、教材研究のヒントをつかむこともできます。
Clubhouse
「教育」や「教員」の語で検索すれば、さまざまな校種や経歴の先生方がそこで語り合っています。
また、企業や保護者の方々などとも交流することができ、これまで考えたことのなかった視点を得る機会になります。
情報収集
みんなの教育技術
まずは、ご覧になっているこのサイト「みんなの教育技術」。
その時期にあった記事を精選して特集していたり、キーワード検索できたりと、学級経営に生かせる内容が充実しています。
フォレスタネット
教員と教職課程の学生に向けた授業準備のための情報共有サイトです。
現在、40万件以上のコンテンツが共有されており、日々の授業や学級経営の参考となる情報を無料で提供しています。時期に合わせた資料が多く、メールマガジンで精選した記事を知らせてくれます。
Find! アクティブラーナー
アクティブ・ラーニングを中心として、子供たちの主体性を引き出す手法や、時流に沿い、必須となるような最新の教育情報を動画で視聴できます。
このサイトは、「今、ほしい!」と思うような情報を紹介し、その解決に役立つことをねらって立ち上げられたものです(一部有料)。
特別活動 希望の会
全国の特別活動実践者をつなぐネットワーク。不定期で無料のオンラインミーティングが開催されています。そのときには、文部科学省教科調査官から直接指導を受けたり、各地の実践者の話をリアルに自宅で聞けたりするのが強みです。メーリングリストに登録すると、特別活動の最新情報等を入手できます。
情報活用
AIテキストマイニング
PDFファイルなどをアップロードすることにより、その文書の中で頻繁に使われている言葉が大きく布置されたものが、画像として生成されるサイトです。
これを使えば、例えば、指導案の中で、特に強調している点などが見えてきます。
Prezi
新しい形のプレゼンテーションソフト。伝えたいことの全体像を俯瞰して作成することができます。
研究会での発表時や、オンライン授業時などで活用されているのを見ることが増えており、近年注目を集めているソフトです(一部有料)。
スマートフォン向け便利ツール
Foodie
研修会等のとき、スマートフォンで写真や動画を撮影したいと思うことはよくあります。このアプリを使えば、シャッター音を鳴らすことなく、無音で撮影できます。
App Store⇒Foodie フーディー – 毎日を彩るカメラ
Google Play⇒Foodie フーディー – 毎日を彩るカメラ
CamScanner
スマートフォンなどで撮影した写真をすぐにPDFファイルに変換できるアプリです。それ以外にも、紙面の枠取り機能があり、きれいに加工してくれるのも魅力のひとつです(一部有料)。
App Store⇒CamScanner- スキャン、PDF 変換、翻訳 カメラ
Google Play⇒PDFスキャナーアプリ – CamScanner
Canva
おしゃれなロゴやポスターを作成できるアプリ。学校のホームページのバナーや、移動教室のロゴを作成するなど、その活用方法は無限大です。
ウェブサイト⇒Canva
Google Play⇒Canva: Design, Photo & Video
XMind
マインドマップを簡単に作成できるアプリ。オンライン授業の際に活用しやすい。
ウェブサイト⇒XMind
App Store⇒Xmind – マインドマップ & ブレインストーミング
Google Play⇒Xmind: マインドマップ & ブレインストーミング
DesignEvo-Logo Maker
ロゴを簡単に作成できるアプリ。学校のキャリア・パスポートをデザインしたり、学校のポロシャツのデザインをつくったりするなど、その活用方法は多岐にわたります(一部有料)。
ウェブサイト⇒DesignEvo
App Store⇒DesignEvo – Logo Maker
Google Play⇒DesignEvo – Logo Maker
学校では、こうしたツールのことを、なぜITという言葉でなく、ICTと呼ぶのでしょうか。それは、学校がコミュニケーションを大切にする場だからです。ICTの「C」とは、communication です。情報機器はコミュニケーションをより豊かにするための手段であることを強調しているのです。
まずは、教員がその目的を忘れず、さまざまな機能を用いながら、子供や同僚との豊かなコミュニケーションを育んでいきたいものです。
イラスト/種田瑞子
『教育技術 小五小六』2021年8/9月号より