小2[D生命の尊さ]を自分ごととして考える授業【文部科学省教科調査官同行監修】動画・道徳科実践レポート
「文部科学省教科調査官同行監修 動画・道徳科実践レポート」が始まります。今回は小2の内容項目[D 生命の尊さ]、主題「大切ないのち」の授業レポートをお届けします。世の中が不安定になっている時代だからこそ、特に道徳性を養う道徳科の授業が重要視されています。道徳教育の研究に取り組んでいる小学校に、浅見哲也教科調査官とともに伺い、調査官からのアドバイスを受けつつ、授業実践を動画で分かりやすく紹介します。
授業者/埼玉県深谷市立八基小学校教諭・山口美穂
小2[D 生命の尊さ]を自分ごととして考える授業
主題名:大切ないのち [D 生命の尊さ]
教材名:「今のぼく、むかしのぼく」(教育出版)
本時のねらい:自分の成長について考えを深める主人公の気持ちや、自分の誕生を心待ちにしていた家族の思いについて考えることを通して、自分の生命が多くの人によって大切にされ、支えられながら成長してきたことに気付き、生命を大切にして生活しようとする心情を育てる。
導入
1 見通しをもつ
●子供たち自身の赤ちゃんの写真を見せ、小さい頃の自分と比べてできるようになったことを考えさせ、主題や教材への関心をもたせる。
小さい頃の自分と比べて、できるようになったことはどんなことですか。
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展開
2 教材を読む
●教材を読み、生まれたときの話を聞いたぼくの思いに自分を重ねて考える。
お母さんから、生まれたときの話を聞いたとき、ぼくはどんなことを思っていると思いますか。
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3 学習課題について話し合う
●たくさんの人に支えられて生まれてきたぼくの思いを、自分と重ね合わせて考えることによって学習課題に迫る。
もう一枚の写真を見たとき、ぼくはどんなことを思ったと思いますか。
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自分がたくさんの人に支えられ、大切にされていることを知ったぼくは、どんなことを思っているでしょう。
終末
4 保護者からの手紙を子供にプレゼントする
●我が子が生まれたときの気持ちを保護者に書いてもらい、その手紙を子供たちに手渡す。
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5 ふり返る
●本時の学習を通し、自分がみんなに支えられて生まれてきたことを知って、これからはどのように生活するのかという視点でふり返える。
これから、どんなことを心がけて生活していこうと思いますか。
今までの自分と比べて書きましょう。
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【文部科学省教科調査官・浅見哲也先生からのアドバイス】
授業者・山口美穂先生とのミニ対談はこちら>>
浅見哲也先生の解説する道徳科の目標、評価、指導についての動画もご覧ください。
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プロフィール
浅見哲也(あさみてつや)
文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官・国立教育政策研究所教育課程研究センター教育課程調査官/1967年埼玉県生まれ。埼玉大学教育学部卒業後、1990年より埼玉県熊谷市及び深谷市内公立小学校教諭、埼玉県教育局指導主事、深谷市教育委員会指導主事、深谷市内公立学校教頭、小学校校長兼幼稚園長を経て、2017年より現職。どの立場でも道徳の授業をやり続け、今なお子供との対話を楽しむ道徳授業を追究中。
取材・文・構成/浅原孝子 撮影/北村瑞斗