小1算数「いろいろな かたち」指導アイデア(2/3時)《身の回りにあるものの形の分別》

特集
【文部科学省教科調査官監修】1人1台端末時代の教科指導ヒントとアイデア
タイトル 小1算数「いろいろな かたち」指導アイデア

執筆/埼玉県さいたま市立木崎小学校教諭・清水武蔵
監修/文部科学省教科調査官・笠井健一、浦和大学教授・矢部一夫

小一算数 年間指導計画

単元の展開

第1時 箱などによる形づくり

第2時(本時) 立体図形の分別

第3時 立体の面を写した絵描き遊び

本時のねらい

身の回りの形について、色や材質、位置などの属性を捨象して、形をいろいろな観点で見ることで、形の特徴や機能を捉えることができる。

評価規準

身の回りにあるものの形の色や材質、位置などの属性を捨象して、概形に着目し、特徴や機能を捉え、形を仲間分けすることができる。

本時の展開(前時のふり返りから)

前回の授業では、箱や空き缶を使っていろいろな物を作りましたね。どんなものができましたか。

キリンやバスを作りました。

いろいろなものを作ったとき、似ている形の材料がありましたね。では、皆さんが持ってきた材料を、似ている形で仲間分けできそうですか。



いろいろな かたちを なかまわけしましょう。

では、まずは自分が持ってきたいろいろな物を、似ている形で仲間に分けてみましょう。

「四角い形」で仲間分けしようかな。

平らな形で仲間分けしよう。

これは転がるから、仲間にできそう。

赤色で仲間分けしよう。

たくさん仲間分けできましたね。どのように仲間分けしましたか。

四角で分けました。

転がる仲間で仲間分けしました。

赤色と違う色で仲間分けしました。

もっとたくさんの物で仲間分けしたい。

でも、赤色の箱は持ってないな。仲間分けできないかもしれない。

できるだけ、いろいろな物を仲間に入れてあげることはできませんか。

赤色じゃなくて、「四角い形」だったら仲間にできると思います。

それなら、平らでも仲間分けできるかもしれない。

ほかにも仲間にできないかな。



どのように仲間分けすればいいかな。

見通し

物の色はたくさんあるので、うまく仲間分けできないな。

「四角」とか「丸」で仲間分けすればできそう。

「転がる形」とか「積める形」なら、仲間分けできそう。

自力解決の様子

A つまずいている子

  • 物の色や大きさに固執して、何に着目して仲間分けすればよいか分からない。

B 素朴に解いている子

  • 「四角」や「丸」などの特徴に着目して仲間分けしている。
  • 「積む」や「転がる」などの機能に着目して仲間分けしている。

C ねらい通り解いている子

  • 「筒の形は転がるけど、積むこともできる」など、一つの形を多面的な見方で見ることで、複数の特徴や機能があることを捉え、仲間分けをしている。

学び合いの計画

本時ではまず、自分で持ってきた物について仲間分けの活動を行います。

その活動で、子供はいろいろな観点で仲間分けすることが想定できます。「四角」や「丸」などの概形や特徴、「積む」や「転がる」などの機能、色や材質などで仲間分けすることが考えられます。それらの分類の観点を板書することで、さまざまな仲間分けができることに気付かせ、それぞれの仲間の特徴を明らかにします。

そのなかでも特に、色や材質で仲間分けをすると、「仲間分けできない物がたくさんできてしまう」「どちらの仲間に入れてよいか分からない」など、うまく仲間分けできないことに気付かせます。

そこで、「『ひとつだけの仲間』ではなく、できるだけ仲間に入れてあげられないか」と問い、概形や機能的な観点で仲間分けができるように促します。また、「長い」や「大きい」で仲間分けしようとする子供もいると考えられます。仲間分けできたことを価値付けしつつ、長さや大きさはそれぞれ人によって感じ方が違うことを確認し、みんなが納得するような仲間分けのしかたを考えていくことが大切です。

このように、「仲間分け」の留意点を共通確認したのち、グループで各々持ってきた物を集めて、仲間分けしていく活動を行います。そのなかで、「箱の形」や「ボールの形」という一つだけの観点ではなく、筒の形のように、「ころころ転がる」機能をもっているが、「平らなところがあって積むこともできる」など、複数の特徴をもっている図形があることにも着目させると、図形の見方が広がることが期待できます。

全体発表の際にも、一つの図形をさまざまな見方をして、共通点などを見付けることで、さまざまな観点で仲間分けできることに気付かせるとよいでしょう。

ワークシート例

※班(3〜4人)もしくはペアで、大きいワークシートを使う。

ワークシート例

全体発表とそれぞれの考えの関連付け

皆さん、どのように仲間分けしたか、班ごとに教えてください。

C1 
四角グループと丸グループに分けました。

【しかくグループ】 

算数イラスト1

【まるグループ】 

算数イラスト2

C1さんの班は、なぜ四角グループと丸グループに分けたのですか。

周りが全部「四角」だったので、「四角グループ」にしました。

丸いところがあるから、「丸グループ」にしました。

では、ほかの分け方をした班はありますか。

C2
僕たちの班は、「四角」と「丸」と「ボール」の3つに分けました。

【しかくグループ】

算数イラスト3

【まるグループ】

算数イラスト4

【ぼーるグループ】

算数イラスト5

C1さんの班に似ていますね。どうして三つに分けたのですか。

「丸」グループのなかに、まん丸な物と筒みたいな物があるので、グループを分けました。

C1さんの班の「丸グループ」は、平らなところがあるのとないので仲間分けできると思います。

平らなところがあるかないかでも、分けることができるのですね。

C3
転がるグループと転がらないグループに分けました。

【ころがるグループ】

算数イラスト6

【ころがらないグループ】

算数イラスト7

あれ、C1さんと同じ分け方だよ。

そうですね、ではC3さんの班は、なぜこのように分けたのでしょうか。

転がるグループのほうはころころ転がるけど、転がらないグループは転がそうとしてもパタンパタンとなって、あまり転がらないからです。

転がらないグループは、全部平らだからです。

でも、転がるグループの筒みたいな形は、立てると転がらないよ。

転がるグループだけど、転がらないときがあるのですね。では、この転がるグループをさらに仲間分けできませんか。

「まん丸」グループと「平グループ」で分けられるかもしれない。

【ころがるグループ】

算数イラスト8

【ころがらないグループ】

算数イラスト9

どうして、このように分けたのですか。

「転がるグループ」を、平らなところがあるかないかで分けました。

「平らグループ」のほうは、転がるけど向きを変えれば立つね。

「転がらないグループ」は、周りが全部平らだよ。「全部平らグループ」だね。

「平らグループ」は、タワーなどを作るときに使えると思う。

平らなところがあれば、積むことができるからね。

「積めるグループ」でも分けられそうですね。

C2さんの班の「丸グループ」は、転がるし、積むこともできるね。

いろいろな仲間分けができそうですね。どの部分を見れば、仲間分けができそうですか。

周りの形が、「丸」や「四角」になっているかを見ればできそうです。

転がるとか積むとかでも仲間分けできました。

向きを変えると、積めたり積めなかったりする物もありました。



・周りの形を見ると、形を仲間分けできる。
・「積める」「転がる」で見ても、形を仲間分けできる。

評価問題

この つみきは、どの なかまに わけることが できますか。ことばで せつめいしましょう。

算数イラスト10

子供に期待する解答の具体例

※形の特徴や機能に着目して、どんな仲間にするかを考えている。
㋐の形は、「転がるグループ」です。平らな部分がなくて、たくさん転がるからです。
㋑の形は、「平らグループ」と「転がるグループ」です。平らな部分もあるし、横にすると転がるからです。
㋒の形は、「四角グループ」と「平らグループ」に分けられます。周りが全部四角で、積むことができるからです。

感想例

  • 「丸グループ」のなかにも、筒の形のように「積めるグループ」と、ボールの形のように「積めないグループ」があった。
  • ほかの形でも、仲間分けできるかやってみたい。

イラスト/横井智美、やひろきよみ

小1算数「いろいろなかたち」指導アイデア(3/4時)

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