離任・着任・入学式 心あたたまる挨拶文例集
小学校教師として、離任式・着任式・入学式には気の利いた言葉を贈りたいもの。大勢の人の前での挨拶が苦手な方も、ここを押さえておけば大丈夫! 児童生徒や親御さん、先生方にも届く、心あたたまる雰囲気を作り出す挨拶文例を、千葉県公立小学校校長 横田経一郎先生にご紹介いただきます。 文例の挨拶を参考に、それぞれのポイントを生かして、自分らしい挨拶を考えてみましょう。

目次
離任式の挨拶
「笑顔いっぱい・挨拶いっぱい・歌声いっぱいの○○小学校をめざした5年間の日々は、あっという間でした。明るく元気なみなさんと学べて、とても幸せでした。今まで本当にありがとうございました。【POINT1】
みなさん、最後のお願いです。最高の笑顔を先生に見せてください。思い出として、先生の心のカメラに焼き付けたいと思います。心の準備はよいですか。はい、チーズ。【POINT2】
素敵な笑顔ですね。今のみなさんの笑顔とこの学校での思い出を胸に、次の学校でも頑張れそうです。ありがとう。
先生は、隣の市の○○小学校に異動します。みなさんとお別れするのは寂しいです。でも、次の新しい出会いが楽しみです。みなさんにも、たくさんの素敵な出会いが待っています。互いによい新年度を迎えましょう。【POINT3】
とくに、○年生のみなさん(担任した学年に)。4月からは○学年の仲間入りです。みなさんの活躍が風の便りで聞こえてくるのを楽しみにしています。さようなら【POINT4】」
【POINT1】感謝の気持ちを伝える
離任式の目的は、感謝を伝えることです。学校教育目標などを引用して、頑張った取り組みを紹介し、子どもたちに感謝の気持ちを伝えます。
【POINT2】ちょっぴり差別化する
離任式は同じような挨拶が続きがちなので、子どもたちの印象に残りません。他の先生の挨拶とはちょっと異なることを入れましょう。
【POINT3】出会いに期待を抱かせる
別れは寂しいですが、別れがあるから次の出会いが生まれます。その出会いに期待をもたせましょう。そして、新任地を伝えるのもお忘れなく。
【POINT4】担任した子たちに一言
担任した子たちへの愛着はひとしおでしょう。時間が許せば、一言添えるのも一興です。
全体のPOINT ~短く・印象的に~
勤務が長いほどその学校への愛着があるため、気をつけないと思い出話に花が咲き、長くなりがちです。原稿を書いて、短く・印象的な挨拶になるよう心掛けましょう。
着任式の挨拶
「おはようございます(挨拶が返るのを待って)。素敵な挨拶ができる素晴らしい学校で働けることになり、先生はうれしさでいっぱいです。先ほど聞いた校歌のハーモニーも美しく、みなさんと一緒に勉強するのが楽しみです。【POINT1】
先生の名前を覚えてくださいね(スケッチブックを出す。「よ」の文字)よく、(ページを捲って「こ」)こどもたちと遊ぶ、(ページを捲って「た」)たのしい先生です。みなさん、名前を覚えましたか。さあ、元気な声で先生の名前を呼んでください(子どもたちは「横田先生」と呼ぶ)。【POINT2】
元気な声で呼んでくれてありがとう。私を見かけたら、大きな声で「横田先生、おはようございます」「横田先生、さようなら」って挨拶してくださいね。【POINT3】
先生は手品が得意です。元気よく挨拶してくれた子には、先生の得意な手品を見せてあげましょう。みなさんと知り合えるのが楽しみです【POINT4】」
【POINT1】よさを見つけほめる
着任式での子どもたちの表情・姿勢・歌声・挨拶などからよさを見つけ、具体的にほめます。そして、よい学校に着任できたという喜びを全面に表します。
【POINT2】名前を覚えてもらう
着任式の最大の目的は、名前を覚えてもらうこと。全てがそこからスタートです。このようにアクロスティック(折り句)を活用して名前を印象づけるのも一興です。
【POINT3】つながりをつくる
今日の機会につながることが大切です。子どもたちは出会ったときに元気よく挨拶をするようになります。
【POINT4】アピールポイントを示す
得意なことをアピールします。誰よりも大きな声で挨拶をする、じゃんけんは誰にも負けない、いつでも挑戦を受ける。そんなたわいのないことでよいのです。個性を印象づけ、そこからつながる機会をもちます。
全体のPOINT ~全校に呼びかける~
着任式は入学式の前なので担任する一年生はまだいません。なので、全校生徒への挨拶ということを忘れずに。