【小5小6】高学年の学級開き ひと工夫
子供も担任も、希望と不安が入り混じって迎える初日です。「楽しい1年になりそう」と安心でき、期待が持てる学級開きにしたいものです。
執筆/埼玉県公立小学校教諭・石原良介
目次
出会い編 ~人間関係づくりの出発点~
先生との出会い
新しい担任との出会いは、子供や保護者にとって大きな関心事であり、その印象は後の信頼関係にかかわります。
出会いの演出(例:担任からのメッセージ)
ひと文字だけ書かれたカードを児童一人ひとりの机に置き、黒板にはカードを貼るマスを書いておきます。登校後すぐ(担任発表前)に行うことで、学級最初の協働作業となります。
学校生活に期待や夢が持てる担任の第一声
- 担任自己紹介〈親近感〉
積極的に自己開示する。実演もOK。 - 目指してほしい姿や教育観〈期待感〉
担任の願いや大切にしたいことを明確に語る。 - 呼名〈安心感〉
一人ひとりと目を合わせながら、笑顔で呼ぶ。名簿を見ずに呼べれば、子供の信頼度はアップすること間違いなし。呼び間違いはNG。
クラスメートとの出会い
高学年の児童にとって、友達関係こそ最大の関心事です。初日は、クラスメートとのかかわりが生まれる活動を仕組みましょう。
自己紹介(例/名刺交換と他己紹介)
名前、誕生日、好きな食べ物等、簡単な自己紹介を書いた名刺を5枚作成し、交換します。相手は、新しく同じ学級になった人、異性などとするとよいでしょう。交換後は、1人ずつ他己紹介すると、より多くの友達のことを知ることができます。
学級生活編 ~組織と約束づくり~
2日目以降、楽しく安心できる学級生活に欠かせない組織や約束を徐々に整えていきましょう。
当番活動(例/日直の仕事内容の工夫)
日直は、1日のリーダー的な役割です。当番的な活動に工夫できる活動を加えてみましょう。
- 朝や帰りの会の司会
- 授業前後の号令
- 窓の開け閉め
- 黒板消し等
+
- 1分間スピーチ……お題に沿って朝の会で話す
- 思い出短冊づくり……日々の出来事を掲示
宿題チェックは、教師の仕事です。子供が子供を管理するような活動は避けましょう。
確認しておきたい学級生活の約束
- 教室移動の仕方
- 宿題の提出の仕方
- 休み時間の過ごし方
- 物の貸し借りに関すること
- 学習規律に関すること
- 持ち物や筆箱の中身
- 給食の配膳やおかわりの仕方
- 席替えの仕方
- 忘れ物をしたときの対応
- テストのやり方、終了後の待ち方
- 連絡帳の書き方、提出の仕方等
子供が自ら守れるよう、必要の理解と納得が大切です。繰り返し指導しましょう。
イラスト/北澤良枝
『教育技術 小五小六』2021年4/5月号より