9月の低学年担任の実務
子供たちが新たなスタートであることを意識できるようにしっかりと準備をして、二学期を始めましょう。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・塚本裕美
目次
①新たなスタートの準備
・学級経営案の見直し
夏休み明けの子供たちの様子から、育てたい力をもう一度考えて、二学期以降の指導計画を立てます。一人ひとりへの具体的な支援策も考えましょう。
・教室環境の整備
掃除や換気をして環境を整えましょう。トイレや水道などの共有スペースや、掲示物の点検も忘れずに行いましょう。
また、感染予防の観点から、衛生面での環境整備(ゴミ箱の準備、手洗い用石けんの準備など)も必要です。
・夏休み明け初日の流れの確認
子供たちの座席、夏休みの課題の提出のしかたなど、細かい点も考えておきましょう。
・迎え方の工夫
新たなスタートをわくわくした気持ちで始められるように、子供の迎え方を考えます。
〈例〉黒板に担任からのメッセージ
- 教室に入ったときの子供たちへのミッション(全員とじゃんけん、クイズに答えるなど)
・二学期のめあてカードの作成
一学期のふり返りをしたうえで、学級目標を生かしためあてを立てられるようにカードを作りましょう。
②夏休みのふり返り
・夏休みの課題などの提出物の確認
・一人ひとりの夏休みの過ごし方の把握
夏休みの生活カードや課題などを基に、子供たちの夏休みの様子を把握しましょう。夏休み明けの登校時や休み時間などに、一人ひとりと会話をすることも大切です。
③避難訓練
・防災計画(避難経路)や危険箇所の見直し
・子供への事前指導
地震・火災・不審者等、状況に応じた避難のしかたを、子供たちと再確認します。
④まちたんけんの準備(二年生)
・たんけん経路の下検分
危険箇所だけでなく、どんな出会いやどんな気付きをさせるかを考えて、ねらいを学年で共有し、指導計画を立てます。
・お店、施設などへの連絡
・保護者や地域ボランティアへの連絡
感染予防対策を綿密に行いましょう。
・子供たちへのグループ行動の指導
計画カードを作り、グループで行く場所やめあて、役割などを決めます。全体を把握するために、そのカードを印刷して教師も持っておきましょう。
・感染予防への配慮
〈例〉 マスク着用、少人数、地域の方との接触を最小限にする など
⑤運動会の準備
・練習計画の立案
・主体的に行事へ取り組むための支援
低学年でも主体的に子供たちが運動会に取り組めるように工夫をしましょう。
〈例〉
- ダンス隊などの実行委員をつくる
- 学級・個人のめあてをつくる
- おそろいの「がんばりバッジ」を作る など
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2020年9月号より