やってみよう! 初めての集会活動 基本の3ステップ
集会活動を充実させる工夫に3つの段階を追って紹介します。
執筆/東京都公立小学校主任教諭・東 奈奈子
目次
みんながイキイキ 集会活動
集会の活動によって、
- 友達と仲よくする子
- 自分の仕事に責任がもてる子
- 進んで計画し、見通しをもって活動する子
が育ちます!
クラスは、
- 協力し合える
- 工夫し合える
- 喜びを分かち合える
クラスに成長します!
中学年では、何のために行うのか、「ねらい」を明確にして、創意工夫を加えて、多様な集会活動に取り組めるようにしましょう。
集会のヒントを紹介するのもよいでしょう。みんなで楽しむための集会、クラスの団結力を高めるための集会など、目的意識をもてるようにしましょう。
では、「初めての集会活動 基本の3ステップ」で始めてみましょう。
ステップ1 みんなで決めたことをみんなで準備しよう
学級会で決まった計画をもとに、役割分担をします。みんなでつくり上げる集会活動にするためにも、仕事は全員で行います。一人ひとりが役割を受け持つことで、より充実した活動になり、子供たちの責任感や達成感へとつながります。
ポイント 教師の大切な支援
計画を立てるとき
子供たちに、「何を」「いつまでに」「誰が」行うのか、見通しをもたせます。計画を記入できる、準備カードがあると便利です。
準備をしているとき
計画がきちんと進んでいるか確認し、子供たちの活動を見守ります。必要に応じて、アドバイスもします。
ステップ2 みんなで楽しもう! 仕事もしっかり!
みんなで準備をしたら、いよいよ集会当日です。初めての集会活動では、みんなで楽しみ、たくさんの友達と関われるようにしましょう。
集会活動を重ねていくうちに、楽しむだけでなく、目的意識をもち、自分の仕事も忘れずに行えるようになります。そして、自分のよさを発揮したり、友達や学級のよさ、成長を認め合ったりして、人間関係を深めるようにします。
ステップ3 集会をふり返ろう
集会活動を充実させるためには、話合い、準備、集会活動などの全体について、ふり返ることがとても大切です。
- 自分が学級のためにがんばったこと
- がんばっていた友達
- クラスが成長したこと
- 次は、もっとこうしたい
このような内容でふり返ると、「友達に『すごいね』って言ってもらった」「司会さんが上手に進めていた」「みんなと仲よくできて、楽しかった」「次は、もっとルールを工夫したら楽しめると思う」など、前向きな意見がたくさん出てきます。そして、次回への意欲付けとなり、「この次の集会活動が、楽しみだ」という意識が高まります。
このような思いを、ふり返りカードに書いて掲示したり、みんなの前で発表したり、学級だよりで紹介したりして、全員で共有するとさらによいでしょう。自分たちで集会をつくり上げたという達成感や、友達に認められるうれしさ、クラスの連帯感が高まります。
おすすめ ふり返りカード
付箋を使う
付箋はそのまま貼ることができて便利です。星型や花型のものなどを使うと、子供も喜びます。また、ふり返りが書ける小さな紙を用意しておくと、すぐに書くことができて便利です。
ミニ新聞を使う
はがきサイズの新聞枠を用意し、ふり返りを新聞ふうに描いて掲示します。絵を入れることもできるので、友達の新聞も楽しんで読むことができます。
イラスト/山本郁子
『教育技術 小三小四』2020年6月号より