子どもたちが「守りたい」と思う学級目標をつくるには

あたかも子供たち自身が決めたかのように思わせながら、教師が意図をもって決める学級目標にするためのポイントを紹介します。

執筆/東京都公立小学校主任教諭・佐藤あすか

学級目標は学級の”よりどころ”

学級目標は「教師が意図をもって」決める

新しい学年がスタートしました。学年の先生と一緒に「学年目標」を考えましょう。そのうえで自分の学級のことを考え、「こんな学級をつくっていきたい」「こんな子供たちを育てていきたい」という思いをもつことと思います。その思いを学級目標に盛り込むことが大切です。子供たちに任せて話合いで決めてしまうと、担任がもつ思いとは、ずれてきてしまうことがあります。

だからと言って、担任が一方的に決めてしまっては、子供たちにとっては納得がいかず、不満をもたせてしまうことにもつながります。

子供たちだけで話し合って決めてしまうと…
担任が一方的に決めてしまうと…

つまり学級目標をつくるときには、子供たちにあたかも「自分たちで決めた」と思わせながら、教師が「こんな目標にしたい」と思うものにしていくことが大切です

学級目標をつくる手順

① 「どんな○年生になりたい?」と子供たちに問いかけ、全員に書かせる

(学活の時間10〜15分)

その場で子供たちに意見を出させ、それをうまくまとめながら、かつ担任が意図するものをつくりあげていくのはとても難しいことです。

大切なのは、「子供たちがどんな願いをもっているか」を担任が理解し、受け止めることです。無理にその場で決める必要はありません。全員に紙を配り、「どんな〇年生になりたい?」と問いかけ、一人ひとりの願いを書かせましょう。

配る紙の例

②紙を回収し、先生がまとめてくることを子供たちに伝える

ここがとても大切です。次の3つのことを子供たちにしっかりと伝えます。

  • 子供が書いたものは全部しっかりと先生が読んでくること。
  • 子供たちの案を基にして、全員の思いが全部入るような学級目標を、先生が考えてくること。
  • 先生が考えてきたものを「どうかな?」と提案するので、最後にみんなで微調整して、みんなで学級目標を完成させること。
教師と子供

③ 子供たちの書いたものをまとめていき、学級目標(仮)をつくる

(放課後の作業)

学級目標の例

④教師が考えた学級目標(仮)を、子供たち全員で微調整して完成。「みんなで決めたね、みんなが考えたね」と大いにほめて終える

(学活の時間10〜15分)

「みんなの思いが入るようにつくった」ということを強調しながら伝え、全員の思いが入っているか、みんなで確認します。「言い回しや単語をちょっと変えたい」などは、この場で発言してもらい、全員が納得したら完成です。

いつでも学級目標に立ち返る 自分たちで決めた目標だから守る

学級で困ったことが起きたときや、「今日は学級目標を達成できた行動があったなあ」と思ったときなど、叱るときも、ほめるときも、この学級目標に立ち返ります。つまり、いつでもこの学級目標がみんなの〝よりどころ〟になります。

「自分たちで決めた」という思いが子供たちの中にあれば…

学年末の3月、学級での最後の時間に、「みんなで決めた学級目標、達成できたね。みんな努力したね」と子供たちに話し、次の学年に向けて自信を付けさせてあげたいですね。

【関連記事】こちらの記事も併せてお読みください。→【小学校の学級目標】作る時の3つのポイント【動画】

イラスト/山本郁子

『教育技術 小三小四』2020年4/5月号より

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