ぬまっち流「ダンシング掃除」指導のコツと成功のポイント|沼田晶弘の「教えて、ぬまっち!」

独特の実践がテレビや雑誌などで取り上げられ話題のカリスマ教師、沼田晶弘先生。 今回は「音楽をかけて掃除をする『ダンシング掃除 』 について、掃除やダンスの具体的な指導方法とポイントを教えてください」という質問に答えてもらいました。

目次
音楽を流し踊り出す
「ダンシング掃除」
まず、「ダンシング掃除」の説明から始めよう。
ボクのクラスでは、音楽を流しながら掃除をし、サビの部分になると手を止めて、みんなで一斉にダンスを踊る。そしてサビが終わるとまた掃除に集中する。なぜなら曲が終わるまでに掃除を終わらせなければならないからね。
この「ダンシング掃除」は、テレビ朝日系のバラエティ番組「ナニコレ珍百景」に子供たちが自らエントリー。見事採用され、2015年に放送されたことから、マスコミにも取り上げられることが多くなり話題になったんだ。
「ダンシング掃除」は、一見無駄なことをしているように見えるかもしれないけれど、子供たちが時間内に早く掃除を終わらせようとチームとなって効率的に動くようになるので、実は掃除指導もぐっと楽になる。またリズムに合わせて踊ることで嫌な作業も楽しくなるし、集中して取り組むから掃除をサボる子供がいなくなる。
掃除の仕方は最初に共有し、
細かい役割分担はしない
ちなみに、ボクが子供たちに掃除の仕方を共有するのは最初だけ。
・ホウキは右の端から左へ掃く。
・ホウキの後をぞうきんが追いかける。
・端までいったら、ゴミを集めて捨てる。
・きれいになった場所に机を移動。そして窓側から廊下側へこれを繰り返す。
・ぞうきんがけを終えたら、机をもとに戻す。
・ 終了。
こうした掃除の仕方はしっかり教えるけれど、ほうきの係、机を動かす係などの役割分担は決めないのがポイント。
なぜなら役割を決めると、自分の役割以外の作業をしなくなるからだ。
音楽を聴き、周りの子の動きを見ながら、互いに連携を図って、自主的に自分が次に何をするとよいのか考えて動くほうが、効率的に早く掃除が終わる。
また、掃除を10分で終わらせられるよう、曲はダンス系の曲を3曲ほど選び、全部で10分以内に収まるようにしている。