組体操の練習「待たせない指導」のポイント
運動会の練習は、大型連休明けや夏休み明けなど、子どもの生活が学校生活のリズムに戻っていないときに行うことが多いです。時期を考慮して、「順番を覚えるのは、特別教室で行う」というように緩急をつけた練習をするなど、工夫した練習計画を立てましょう。
よくある“待たせてしまう場面”
組体操の練習は技指導に加え、全体でタイミングを合わせたり、技の順序を覚えたりと、行うことがたくさんあります。しかし、指導の中で子どもを待たせてしまい、非効率的になってしまうことがあります。よくある“待たせてしまう場面”をあらかじめ心得ておくと、無駄な時間を削減することができます。
- ≪子どもを待たせてしまう場面≫
1 指導の打ち合わせをその場で行う
2 全体の完成を待つ
3 長い時間、一つの技を行っている
1 指導の打ち合わせをその場で行う
技の成功率が低い、隊形がイメージと違う場合など、実際に子どもの様子を見て打ち合わせをしなければならないことがあります。いろいろな状況を想定して、事前に打ち合わせをしておけば短時間で確認できます。
2 全体の完成を待つ
全体で技を完成させるのを待ちたい気持ちはわかりますが、技ができない組を待っていると、早々に完成した組はずっと技を作ったままとなり、かえって安全ではありません。一つの技に取り組む時間を、あらかじめ決めておくことも大切です。
3 長い時間、一つの技を行っている
比較的簡単に取り組める技で気を付けたい点です。例えば、一人技は完成こそ難しくありませんが、美しさを求めるあまりいろいろとポイントを伝えてしまうことがあります。ブリッジや片手バランスを何十秒もし続けるのは容易ではありません。一つの技を組み立てている時間を、事前に設定しておきます。
技の作り方と指導法
技の作り方や指導法については、『教育技術 小五小六』2019年4月号・5月号でくわしく紹介しており、解説動画も用意されています。動画は、本誌記載のパスワードを入力することでご覧いただけます。指導に便利な「組体操組み立てカード」PDFもダウンロードできます。
詳しくはこちら。
(※4月号の組体操指導動画は、運動会ダンス動画と同じページで見られます)
指導/戸田克(埼玉県公立小学校)、川野幸一(埼玉県公立小学校)、栗原龍太(埼玉県公立小学校)、大澤利奈(埼玉県公立小学校)、成田雅弥(埼玉県公立小学校)
『教育技術 小五小六』2019年5月号より