小5理科「流れる水のはたらき」指導アイデア
執筆/大阪府公立小学校教諭・金川弘希
編集委員/文部科学省教科調査官・鳴川哲也、大阪府公立小学校校長・細川克寿
目次
単元のねらい
流れる水のはたらきと土地の変化について、流れる水の速さや量に着目して、それらの条件を制御しながら調べる活動を通して、それらについての理解を図り、観察、実験などに関する技能を身に付けるとともに、主に予想や仮説を基に、解決の方法を発想する力や主体的に問題解決しようとする態度を育成します。
単元の流れ(三次 総時数 11時間)
◆一次 地面を流れる水のはたらき(4時間)
① 雨の日や、雨が上がった後の運動場の様子を調べる。
水がカーブを描いて流れていたよ。水が濁っているね。なぜだろう。
運動場の場所によって、地面の削られ方が違ったよ。
② 流れる水のはたらきと、地面の様子について調べる。【活動アイデア例】
◆二次 川の流れとはたらき(4時間)
① 流れる水のはたらきと、川や土地の関わりについて調べる。
② 川の流れと地形について調べる。
・本単元では、土山を使用したモデル実験をしっかり取り入れる。その際には、水の量や土山の傾斜角度等の条件を1つずつ変えて、土の削られ方や流れる水の様子の変化が捉えられるようにする。
・モデル実験を行った後には、実際の川を観察することが望ましいが、難しい場合には映像資料などを活用する。
◆三次 川とわたしたちのくらし(3時間)
① 川とわたしたちのくらしについて考える。
景観を大切にしながら、減災に取り組まないといけないね。
勉強したことが、社会とつながっているんだね。
・三次は、主に「主体的に取り組む態度」として、流れる水のはたらきと土地の変化について学んだことを、学習や生活に生かそうとする態度の涵養を目指す。
・川の氾濫などの動画を使用する場合は、被災者や子供の精神面について十分配慮する。
単元の終わりに求められる振り返り
流れる水のはたらきは、侵食・運搬だけだと思っていたけれど、堆積するということもわかり、流れる水には、侵食・運搬・堆積という3つのはたらきがあることがわかったよ。
森林は雨水を蓄えるはたらきをしているから、大切にしないといけないね。
大雨が降ったら警報が出る前に、洪水による災害に備えないといけないね。
授業の展開例
イラスト/高橋正輝、横井智美
『教育技術 小五小六』2019年10月号より