Withコロナの運動会に向けて考えておきたい3つのこと

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愛知県公立小学校教諭

佐橋慶彦

コロナ禍の影響で、運動会を秋に行う小学校も多いのではないでしょうか? 新型コロナ対策をしながら実施する2020年の運動会を有意義にする工夫や、今だからこそ望ましい種目「表現運動(ダンス)」の可能性、万一の中止にどう備えるかなど、事前に考えておきたい3つのことについて、愛知県公立小学校の佐橋慶彦先生からの提言をお届けします。

執筆・イラスト/愛知県公立小学校教諭・佐橋慶彦

運動会
写真AC

Withコロナの運動会に向けてできること

夏の終わりが近付き、秋の足音が早くも聞こえてきました。行事が目白押しの秋。特に今年度は休校の影響で、運動会を秋に行う学校も多いのではないかと思います。

しかし、新型コロナ感染が各地で再び広がりを見せています。不安定な状況の中で、運動会の実施方法やその可否に頭を抱えている学校も多いのではないでしょうか。

子供たちの健康・安全のことを考えて、中止や縮小の判断が下されることも十分に有り得るでしょう。

不測の事態の中で迎える運動会に向けて、できることがないか考えてみたいと思います。

1. 前向きな気持ちを高める

このような状況の中で、例年と同じように運動会を実施することは困難であると思います。実施されるとしても、何かしら種目が削減されたり、行動が制限されたりすることでしょう。

いつもの運動会に慣れている子供たちからしてみたら、この削減や制限には自然と目が行ってしまいます。マイナスイメージを持ってしまってもおかしなことではありません。

しかし、「今年はつまらない」「去年は~ができた」とネガティブな声が聞こえてきてしまっては、せっかくの運動会が台無しになってしまいます。

そこで大切なのが、運動会への前向きな気持ちを高めることだと思います。

「思い出に残る運動会にするには、何ができるだろう?」と問いかけたり、教師の願いを伝えたりしながら、今年の運動会に参加する意義を子供たちに持たせていきたいです。

どんな気持ちを持たせるか(イラスト)

2. 望ましい種目は?
「表現運動」のメリット&実施方法

指導に時間がかかることから削減の傾向にある表現運動ですが、今年度に関しては実施するメリットが大きいように感じます。

1. 十分な距離を確保することが可能

まず、子供同士の距離が取りやすいことが挙げられます。縦横を揃えた基本の隊形なら、十分な距離が確保できるでしょう。

練習時間が少ないのであれば、ラインマーカーなどで目安を置くことも考えられます。

2. 演出次第で完成度の高い表現が可能

複雑な移動はできなくても、一体感のある動きをすることで完成度を高めることができます。「ウエーブ」をしたり、タイミングをずらしたりする演出が決まると、会場が盛り上がります。

ポイントは「止め」を作ることです。連続した動きが続くと、バラバラに見えてしまいますが、静止する時間を作ることで動きを揃えることができます。

3. 観覧できない場合も「動画」で見せることが可能

また、一体感のある演技は動画で見てもとてもきれいです。全体が映るように動画を撮影し、自分たちのまとまりを子供たちに見せられたらと思います。

観覧ができなくなってしまったときにも活用できそうです。

4. 仲間と一緒に作り上げる喜びを実感できる

次に、「みんなで力を合わせて取り組む」という貴重な経験ができるということです。特に今年は、コロナ禍によって仲間と関わる機会が減ってしまっています。

また、学芸会などの一緒に何かを作り上げる行事が中止になってしまっている学校も多いことでしょう。

そんな状況の中で「協力する良さ」を実感できる可能性が、表現運動にはあると思います。

1. ラインマーカーで目安を置いて、十分な距離の確保をしよう!

2.「ウエーブ」と「止め」を活用して、距離を確保したまま完成度の高い演出をしよう!

3. 全体が映るように撮影して、動画を残そう!

表現運動(イラスト)

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コロナ禍の運動会:ダンス・種目・保護者観覧の具体案

3. 中止になった場合の「学年イベント」開催

もし、計画していた運動会が中止になってしまったら…。

考えたくはありませんが、この状況下では、想定しておく必要があることなのかもしれません。

いつもと違う非日常感。
みんなで力いっぱい取り組むことができる充実感。

運動会はたくさんのものをもたらしてくれます。もし運動会がなくなってしまうのであれば、そんな特別な感情を少しでも味わえる機会をどこかで作ってあげたいものです。

例えば、学級や学年でのイベント開催が考えられます。

今年度担当している6年生でも「6年ピック」という学年イベントを開催し、密を避けながら行えるゲームをしています。

大きな行事の代わりにはならないかもしれませんが、わくわくできるような時間を少しでも設けたいと思っています。

「6年ピック」(イラスト)

今こそ、変化に積極的に向き合う姿を見せよう!

新しい学習指導要領でも示されたように、様々な変化に積極的に向き合う力がこれからの子供たちには求められています。

そして、その変化が今、実際に目の前で起こっています。

運動会の実施を迷わなければならない日が来るなんて、思ってもみなかったことです。戸惑うことも多々ありますが、それでも、その変化に前向きに向き合う姿を子どもたちに見せることができたらと思っています。


佐橋慶彦先生
佐橋慶彦先生

佐橋慶彦(さはしよしひこ)●1989年、愛知県生まれ。教職9年目。教育実践研究サークル「群青」主宰。日本学級経営学会、教育サークル「せあいと」所属。子どもがつながる学級を目指して日々実践に取り組んでいる。

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