YouTubeに学ぶ!新時代の授業術②リピートの効能編【動画】
最近Youtubeを見る機会が増えていませんか?それは子供たちも同じです。だからこそ、学校の授業にもYouTubeから学び活かせることがたくさんあります。教育技術本誌でもおなじみのトモ先生こと髙橋朋彦先生が、YouTubeを見る子供たちに合わせた授業術を紹介します。第2回目は「リピート」を授業に活かす工夫についてです!
目次
子供たちはリピート機能に慣れている!
最近のYouTubeに慣れた子供たちは、人が話したことを1回で理解しなくてもよい、という感覚を持っていると実感しています。
だって、YouTubeって簡単にリピートできますよね?
私たち大人もですが、「あれ?なんだっけ?」となったときに、シュッ!シュッ!とスライドしますよね。
なので、子供たちもこれ、絶対にやっています!
そのような時代に有効な授業の方法について、今回は2つ共有していきます!
1. 何度も言う
1つ目は、「何度も言う」です。
私は、最初、この方法に抵抗がありました。
なぜなら、「話は聞くもの」と思っていたからです。
でも、話しながら子供の様子をパーっと見わたすと、頭に「はてなマーク」がたくさん付いているのです!
このままではいけないと思って、わかるまで具体物を出したり、たとえ話を使ったりして、何度も何度も説明するようにしました。
そうすることで、子供たちも話が理解できるようになったと思います。
一度の話では理解できない、ということを教師が理解して、子供の「はてなマーク」を見つけながら話すと、理解につながると思います。
2.「1回しか言いませんよ」と言う
2つ目は、「1回しか言いませんよ」と言う、です。
「何度も言う」と言ったばかりですが、やはり1回で理解できることは、とても大事だと思うのです。
なぜなら、教室だけでなく、外の世界に出たら1回で理解しなければならない場面がたくさんありますよね。
なので、1回で理解することはとても大事です!
とは言っても、すでにこの方法を実践されている教師の方々はたくさんいらっしゃると思います。
今まで、私も実践してきましたが、この「1回しか言いませんよ」というのが、これからの時代は今まで以上に大事になってくると思います。
ですので、それに慣れさせるためにも、教室でやっていきましょう!
大切なのは「聞く雰囲気」になるまでを短縮すること!
私はこのようにしています。
まず最初に、「1回しか言いませんよ」と言います。
それから、聞く雰囲気になるまで待ちます。
そして、聞く雰囲気になったら話し始めます。
大切なのは、
話を聞かせること!
⋯ではなく、
聞く雰囲気になるまでの時間が短くなること!です。
でも、最初は「1回しか言いませんよ」と言ってから1分くらいかかってしまいます。
ですが、最初は「はい、今、聞く雰囲気になるまで1分かかりました!」と言って、次に「では2回目、いきます。はい、1回しか言いませんよ!」というと、2回目は進歩して、「おお!今回は短くなったね、30秒でいけたね!」というふうになり、時間を短縮していくことの積み重ねになります。
そうすると、「1回しか言いませんよ」と言った瞬間、パッと意識が集まって聞く雰囲気になります。
しかも、それだけではありません!
「1回しか言いませんよ」と言わなくても、教師が話そうとした瞬間に聞く雰囲気がパッと作れるようになっていくので、このように積み重ねていくことが大切です。
YouTubeの普及によって、1回で話を理解しなくてもよい時代がやってきました。
私も、その時代にあった授業ができるよう、これからも頑張っていきます。
それでは、みなさんの学級が素敵な1年になるように願っています!
髙橋朋彦●1983年千葉県生まれ。第55回わたしの教育記録特別賞を受賞。教育サークル「スイッチオン」「バラスーシ研究会」に所属。共著に『授業の腕をあげるちょこっとスキル』『学級づくりに自信がもてるちょこっとスキル』(共に、明治図書出版)がある。算数と学級経営を中心に研究中。
Twitterアカウントは @tomotomoteacher https://twitter.com/tomotomoteacher
トモ先生のインスタ https://www.instagram.com/tomotomotea/
トモ先生のnote https://note.com/tomotomo777