主体的に周辺へ目を向けて、「見ているつもり」と「実際見えていること」の違いに気づこう|総論 ①【地域と生活の科学~見つけよう!探究学習の種~#5】
雨上がりの空に、ふと現れる「虹」。特別な準備をしなくても、私たちはときどきこの現象に出合います。では、その虹を「描いてください」と言われたとき、皆さんはどのような虹を思い浮かべるでしょうか。今回は、虹を題材にしながら、私たち自身の「見ているつもり」と「実際見えていること」との間にあるズレについて考えてみたいと思います。

執筆/四天王寺大学教育学部准教授・仲野純章
目次
頭の中の「虹」を思い浮かべてみる
まずは、頭の中にある虹のイメージを思い出してみてください。
・何色で構成されていたでしょうか。
・色の並びは、どのような順番だったでしょうか。
多くの人が「赤・青・黄色…」といった断片的な色の印象や、はっきりとした七色の帯を思い描くかもしれません。これは、決して間違いではありませんが、私たちが「知っているつもり」になっている虹の姿でもあります。
実際の虹は、どうなっている?
では、実際の虹はどのようなものなのでしょうか。虹は、空気中の小さな水滴に太陽光が入り、屈折・反射・再び屈折することで生じます。白い光に見える太陽光は、もともとさまざまな色の光が混ざったものです。水滴の中を通る際、それぞれの色の光がわずかに異なる角度で進むため、空には色の帯として現れます。
一般に、虹の外側から内側に向かって、
赤 → 橙 → 黄 → 緑 → 青 → 藍 → 紫
の順に並びます。ただし、境界はくっきりしているわけではなく、色と色の間は連続的につながっています。また、虹は完全な半円として見えることもあれば、一部しか見えないこともあります。こうした「実際の姿」を、私たちはどれほど正確に認識しているでしょうか。

