ページの本文です

先生も驚く!子どもたちの読書体験が変わる「読書推せん文」とは?【前編】【PR】

子どもたちが自分の好きな本を誰かに薦める「お気に入りの一冊をあなたへ 読書推せん文コンクール」(主催:博報堂教育財団)をご存じですか? 子どもの読む力、伝える力が身につくと全国の小中学校から好評で、学校単位で参加する学校が増加し大きな注目を集めています。今回は、主催団体の常務理事を務める中馬淳さんに、当コンクールの人気の理由と各学校の取り組み方について伺いました。

提供/博報堂教育財団

併せて読みたい記事:子どもが“お気に入りの一冊”を薦める「読書推せん文コンクール」の魅力とは

お話を伺った人:公益財団法人 博報堂教育財団
常務理事 中馬淳さん

1985年博報堂入社。PR局、研究開発局、経営企画局、人材開発戦略局長を経て、2021年より現職。博報堂では企業内大学である「博報堂大学」の運営など、人材開発を牽引してきた。「読書推せん文コンクール」では選考委員も務める。

応募作品数が過去最高を記録。その要因は「取り組みやすさ」

――近年、子どもの読書離れや作文コンクール等への参加率低下が指摘される中、当コンクールは参加校が増加しています。全国各地の小中学校からどのような点が評価されているのでしょうか。

当コンクールは、2020年度に初めて開催され、今年で6回目を迎えました。

2024年度に実施した第4回では、前年比10%増となる37,000点以上の作品の応募があり、2025年度の第5回は応募作品数が42,000点を超え、過去最高を記録しました。応募には個人応募と、学校やクラス、グループなどで参加する団体応募の2種類がありますが、特に団体応募の増加が顕著で、毎年ご参加いただくいわゆる常連校も増えています。

いまなぜ学校現場で当コンクールが評価されているのかという点ですが、参加校からは「取り組みやすい」という意見を数多くいただいております

この「取り組みやすさ」の要素としては、まず当コンクールが設定している推せん文の文字量が挙げられるでしょう。

学校単位、もしくはクラス単位など団体でコンクールに応募する場合、先生方としてはやはり全員に取り組んでほしいと考えるはずです。とはいえ、クラスには作文が得意な子もいれば、苦手な子もいるでしょう。もし長文を書かせるとなると、子どもたちにとってハードルが高くなり、たくさんの児童の作文を読み、指導する先生方の負担も重くなります。

しかし、当コンクールは250~300字という少ない字数なので、作文が苦手な子どもでも書きやすく、先生方にとっても負荷も少ないことから、取り入れやすく継続しやすいようです。

――文字量の少なさに加え、子どもたち、先生方にとってどのような「取り組みやすさ」があるのでしょうか。

本の選び方や書く内容の自由度の高さも、「取り組みやすさ」の要素の一つでしょう

通常の作文は、何らかの課題が与えられ、その課題に向けて書くため、「やらされている」という感覚が強くなりがちです。当コンクールでは、本のジャンルは問われず、自分の好きな本を自由に選ぶことができます。物語の他、図鑑や漫画でもOKです。推せんの理由も、本の内容に限らずデザインや写真などでも構いません。しかも自分が今まで読んだ本をふり返って書いてもよいので、改めて新しい本を読まずとも既読の本で書けることから、読書に苦手意識をもつ子どもたちにも「これならできそう」と思ってもらえるようです。

作文というより「お手紙」感覚。この気軽さが子どものやる気に火をつける

――当コンクールの最大の特徴は、「お薦めしたい相手」を設定することだと思いますが、子どもたちからはどのような反応がありますか?

当コンクールは、特定の相手」に向け、「自分がお薦めしたい本」について「なぜ薦めたいのか」、その理由やポイントを自分らしい言葉で書くことをコンセプトとしています。この「薦める相手」も自由に設定できます。
そういう意味でも、「かしこまった作文」を書くというよりは、「お手紙を書く」「メッセージを伝える」という感覚で取り組めるため、子どもたちの「書く」という行為へのハードルがグッと下がるようです。 先生方からも、読む本も、伝える相手も自己決定でき、気軽に書けるボリュームの文章なので、「子どもたちに『みんなでやってみよう』と言いやすい」「子どもも『面白そう』『やってみたい』という反応を見せてくれるのでやりやすい」という声をよく聞きますね。

「自由」だからこそ読書への態度が深まり、「考える力」「伝える力」が身に付く

――気軽に取り組める点が魅力の当コンクールですが、どのような教育効果があると思われますか?

自由度が高いということは、一方で実はそれだけ色々と自分で決めなくてはならないということでもあります。どんな本を選ぶのか、誰に薦めるのか、そしてそれをどう300字以内で伝えるか、自分で考えなくてはなりません。ただし、そこにこそ、このコンクールの醍醐味があると思っています。

最初は「自分が過去に読んで面白かった本を紹介すればよいから、きっとすぐに書けるだろう」と思って取り組み始めた子も、いざその本を誰かに薦めるとなると、やはり改めてもう一度その本を読み直すことになるはずです。そして、その本の「どの部分を」「どうやってあの人に伝えようか」「そもそもなぜ自分はその人にこの本を薦めたいのだろう」などと掘り下げて考えるようになります。そうすることで、必然的に本を読む態度はより深くなるでしょう
つまり、一見自由度が高く、入口としては入りやすそうな活動だけれども、始めてみると好きな本を自分で決め、その本を読み返し、お薦めしたい特定の相手に向けて自分の想いを言語化するといった作業を自発的に行うようになる。それが一歩進んだ読書体験となり、考える力や表現力を育むことにもつながる、実はそんな奥の深いコンクールなのだと思っています。

「誰に、どの本を、なぜ薦めるのか」を自分らしい言葉で表現することがポイント

――中馬さんは当コンクールの選考委員も務めていらっしゃいますが、2025年度の作品を読んでどのような印象をもちましたか?

2025年度の応募作品を読んで感じたことは、開催5回目ということもあり、皆さん本を選ぶことにも慣れて、文章としてもレベルが向上し、非常によく書けていると感じました。一方で、薦めたい相手や薦めたい理由がはっきりせず、「もったいないな」と感じる作品もいくつかありました。「誰に薦めるのか」「なぜその人に薦めたいのか」という点を深く考えている作品は、やはり書き手の想いがあふれ、強い気持ちが伝わってくるのです。そこに少し差が出てくるのかなという印象がありました。

――「薦める相手」の設定が読書推せん文の仕上がりに大きく影響するのですね。学年によっても違い、傾向があるのでしょうか?

本を薦めたい相手に関しては、低学年はやはりご家族やお友達が多いですね。「ママ」「パパ」「〇〇ちゃん」といった身近にいる具体的な相手をイメージして書くケースが多いです。学年が上がるにつれ、「同学年のみんな」や「今ちょっと元気がなくなっている人」など、ターゲット設定がやや抽象的・概念的になってくる傾向があります。

また、「自分」に向けて書く推せん文も多いのですが、切り口が多様でとても興味深いですね。
「過去の自分」に向けて、「この本をあのとき知っていればよかったと思うからあえて薦めたい」という人もいれば、「未来の自分」に向けて、「大人になったらもう一度この本を読み返してほしい」という人もいます。「未来の自分の子ども」に、「この本を読ませてあげたい」といった内容の作品もありました。

なかには、戦国武将や、紫式部など「歴史上の人物」宛に書く、飼っている「猫」に人間にはない猫の自由さを伝えるために書く、といった斬新な切り口の推せん文もあります。

あまり真面目にかしこまって考えてしまうと、こうしたアイデアが出てこないかもしれません。 ぜひ当コンクールは相手を自由に選ぶことができるという利点を生かして、しみながら新しい切り口を考え、自分ならではの読書推せん文を書いていただくことを期待しています。

入賞校の読書活動例と当コンクール公式ホームページの活用法

――中馬さんは、団体賞を受賞した学校に足を運び、先生方と直接対談を行っています。各学校の読書活動や当コンクールへの取り組みを見てどのような感想をもちましたか?

どの学校にも必ずといっていいほど読書活動に熱心な先生や司書さんがいらっしゃって、日頃から様々な読書活動に取り組んでおり、非常に感銘を受けました。図書委員や先生が率先して本の推せん文を書いたり子どもたちが自分の読んだ本のPOP(ポップ)を作成し掲示したりするなど、とにかく本に親しんでもらおう、図書室に来てもらおうと工夫を凝らしていることを知り、私にとってもよい学びになりました。

また、当コンクールの取り組み方に関しても、学校によって様々な工夫が見受けられました。

例えば、週1回設けている「読書の時間」を利用し、本選びに1時間、下書きに1時間、清書に1時間、という具合に3時間で完結しているという学校もありました。
コンクールの締め切りが9月半ばということもあり、夏休みの課題として取り入れている学校も多いですね。

その場合は、1学期中に当コンクールのコンセプトを伝え、コンクールの公式ホームページにある「読書推せん文の書き方」や「お気に入りの一冊ライブラリー」のページを活用して指導を行ってから宿題を出しているようです。

――コンクールの公式ホームページも、各学校にとっての取り組みやすさに役立っているのですね。活用法のポイントなどはありますか?

公式ホームページ内には、これまで入賞した各学校の声を掲載しており、学校としてのコンクールへの取り組み方はもちろん、日頃の読書指導に役立つ情報も満載です。また「お気に入りの一冊ライブラリー」では、幅広いジャンルの本が、コンクールに入賞した読書推せん文とともに収蔵されています。好きなテーマや学年別など多様な絞り込み機能から本を検索できるので、自分にぴったりの本を見つけることができると評判です。

前述したとおり、各学校には読書活動に熱心な先生がいらっしゃって、こうした先生方はコンクールへの参加に前向きなのですが、学校単位で応募するとなると、他の先生方の協力が必要となります。

ある先生から、「公式ホームページには本の選び方から書き方まで載っていて、子どもでもわかりやすい書き方ガイドや動画もあるので、校内で協力を仰ぐ上で先生方に『ホームページを見ておいてください』と言えば済むので楽でしたよ」と言っていただいたときはうれしかったですね。

更にホームページからコンクールへの応募書類を申し込んでいただくと、参加人数分の応募用紙や専用封筒の他、推せん文の書き方についてより詳しい指導ポイントをまとめた「指導者向けパンフレット」も送付しています。この専用封筒で応募いただければ、郵送代もかかりません。ぜひ気軽に参加していただき、子どもたちの読書への関心喚起、習慣化に役立てていただくことを期待しています。

「お気に入りの一冊ライブラリー」はこちら
https://www.hakuhodofoundation.or.jp/okiniiri/library/


以上、今回は「読書推せん文コンクール」が全国の小中学校から人気を集めている要因や各学校の取り組み方の例について、主催団体である博報堂教育財団の中馬常務理事にお話を伺いました。小学生でも全校で参加できる「読書推せん文コンクール」。今年も4月から第6回の応募書類の配付が始まっているので、ご関心ある先生方はぜひご参加ご検討ください。

コンクールの詳細情報公式サイトでご確認ください
↓↓↓

公式サイトでは、伊集院光さんによる解説動画も見られます

続く【後編】では「読書推せん文コンクール」への参加を通じて、子どもたちにどのような変化やメリットがあったのかについて、さらに詳しくご紹介いたします。こちらもぜひお読みください!(後編は4/17公開予定です)

取材・文/出浦文絵 写真/田中麻以(小学館写真室)

この記事をシェアしよう!

フッターです。