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中学年の質問指導「問いを深める」指導のコツ|問いを生み出す「質問力」の育て方〈第4回〉

生成AIが普及していくこれからの時代では、「何を問うか」ということがますます重要になってきます。しかし、そもそも「問いの立て方」を十分に学ぶ機会がなかった私たちにとって、「問うことを教えること」は容易なことではありません。神戸大学附属小学校教諭の友永達也先生が、子どもの「問いを生み出す力」を育むための指導理論を解説する本企画、第4回は主に高学年の子どもを対象に、「問いを深められるようにする」にはどうしたらよいか、について具体的な実践アイデアを交えながら紹介いただきます。

執筆/神戸大学附属小学校教諭・友永達也

シリーズ:問いを生み出す「質問力」の育て方
第1回:コミュニケーションに不可欠な3種類の問いとは?
第2回:低学年の質問指導「問いに親しむ」指導のコツ
第3回:中学年の質問指導「問いを広げる」指導のコツ

教室のコミュニケーションを豊かにするためには、お互いに質問し合って考えを広げたり深めたりすることが必要不可欠です。多様な社会を生き抜くこの「質問力」は、どのようにすれば身に付けられるのでしょうか。本記事では、問いを生み出す力をどうすれば子どもたちに育むことができるのかという指導理論について、具体的な実践アイデアも交えながら紹介していきます。

よりたくさんの指導アイデア、より詳しい理論的な説明が知りたい方は、執筆者が2025年に刊行した『対話を深め・問う力が育つ 質問力アクティビティ40』(東洋館出版)をぜひ手に取っていただけると幸いです。

高学年は質問の「質」を高める 「問いを深める」ことを大切にした指導

低学年では問うことに親しめる指導を、中学年では問いの量を増やす指導を、それぞれ重視しています。問うことに親しみ、たくさん問える子どもたちを高学年で受け持ったならば、問いの質を高める指導を行います。

高学年における質問の「質」を高める指導とはどのようなものでしょうか。言い換えるならばそれは「問いを深める」ということです。

前回の記事で、中学年では、問いの量を確保するために、「問いを広げる」ということを提案しました。問いを深めるとは、そのような広がりを持つ問いに対して一歩引いた目線で向き合い、よりよい問いへと変えていこうとすることを指します。自分がどのような質問をしたのか(あるいはしたいと思っているのか)について自覚的に振り返り、自分の質問の傾向に気づいたり、目的に応じてよりよい質問は何かと考えたりすることに、高学年では重点的に取り組みます。その結果、相手からより多くの考えを引き出せたり、相手とよりよい関係を引き出せたりするような質問を駆使することができるようになってくるのです。

このように、目的に応じて、より適切な質問を考え駆使する問い手は、私たち大人社会でも重視される存在ではないでしょうか。

なお、自らの問いを分析するときの枠組みについては、それぞれの教室ごとに子どもたちと創り上げていくのもよいですが、第1回の記事で紹介した「基本的な問い」「広げる問い」「深める問い」を参考にしていただくとよいでしょう。

実践アイデア「無限想定問答」

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