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高学年版|あなたはあなたのままで—自分への思いやりを育む授業―【ストレスフリーの教室をめざして #46】

連載
ストレスフリーの教室をめざして

春日智稀
ストレスフリーの教室をめざして
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執筆/埼玉県公立小学校教諭・春日智稀

前回の記事では、自分への思いやりを向ける力を育む授業について、「中学年編」をお伝えしました。今回の記事は「高学年編」として、小学校5・6年生を対象とした具体的な授業の展開例についてまとめました。

ちょっと復習~自分への思いやり「セルフ・コンパッション」~

自分への思いやりは「セルフ・コンパッション」と呼ばれています。研究によれば、セルフ・コンパッションには次の3つの要素があるといわれています。

自分へのやさしさ:自分をいたわる言葉を自分自身にかけること
共通の人間性:苦しい思いをしているのは自分だけではないととらえること
マインドフルネス:今の自分の気持ちに気づき、そのまま受け止めること

関連する研究では、セルフ・コンパッションの高まりは学習への内的動機づけを高めたり、現実をあるがままに受け入れやすくなったりする傾向があることが分かっています。つまり、自分への思いやりを向ける力を育むことは、子どもの学校生活への適応を促進する可能性があると言えるでしょう。

これらのことを踏まえこの授業では、全学年において

自分をいたわる力
苦しい思いを共有する力
ありのままを受け入れる力

の3つの力を育むことを共通のねらいとします。

高学年では、「ありのままの自分を受け入れる力」を育む

5・6年生になると、子どもたちの世界は広がりをみせていきます。委員会やクラブ活動などによる異学年交流の機会や学校行事における上級生としての役割など、これまでには経験したことのない学びを経験することが多くなります。

こうした経験の中では、自己評価と他者評価にズレが生じ、子どもを悩ませてしまうことがあります。「自分はだれとでも仲良くできると思っていたけれど、異学年の子とはうまく関われなかった」「自分は勉強が得意だから友達に教えてあげたけれど、よくわからないと言われてしまった」など、他者との関わりやそこで得られた気づきに戸惑いを感じることがあります。また、「表情は明るいけれど心は暗い」というケースも増え、だんだん教師の見取りも難しくなる年頃です。

したがって高学年では、他者と比較した自己の姿に一喜一憂するのではなく、「ありのままの自分を受け入れる力」を特に大切にします。そのために、心が落ち着かないときにセルフケアするためのオリジナルの方法を考えたり、落ちこんだ自分を想定して自分自身へ手紙を書いたりする活動を行います。

※以下の活動例は、①→②とどちらも行うことを想定しています。

自分への思いやりを育む活動①「つくってみよう! 心の救急箱」

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