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本校で考えていることは、まずは40分授業に挑戦すること【次期学習指導要領「改訂への道」#36】

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中教審レポートと関係者インタビューで綴る 次期学習指導要領「改訂への道」
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前々回から、全国連合小学校長会常任理事であり、中央教育審議会の教育課程企画特別部会委員として論点整理の議論に参加し、現在は総則・評価特別部会の委員としてより具体的な議論にも参加されている、東京都武蔵野市立第二小学校の松原修校長にお話を伺っています。今回は、次期学習指導要領が目指す柔軟な教育課程を中心に、お話を伺っていきます。

次期学習指導要領をどう生かすかは、教員の姿勢次第【次期学習指導要領「改訂への道」#34】バナー

新年度から「教育課程柔軟化サキドリ研究校事業」を立ち上げる

論点整理では、義務教育段階の柔軟な教育課程の方向性として、単位授業時間の柔軟な設定(例えば5分短縮など)や調整授業時数制度の導入(教科ごとの時間の一定の増減)なども示されています(資料1参照)が、これをすぐに導入するのはハードルが高いだろうと思います。例えば、本校で何か「重点を置きたい」「時間を取りたい」と考えることがあったとしても、どの教科なら減らせるのか、それを決めるのは簡単なことではないからです。

資料1

義務教育段階の柔軟な教育課程の方向性(調整授業時数制度)
教育課程企画特別部会の「論点整理」より抜粋。

文部科学省は、新年度から「教育課程柔軟化サキドリ研究校事業」を立ち上げるとしていますが、それを各学校で広げていただいて多様な実践事例が示されることに期待しています(資料2参照)。例えば、「サキドリ」で実践研究に取り組んだ学校が東京都内に5校あり、A〜Eパターンまで5パターン示されたとしたら、「うちの学校が取り組みたいことに最も近いのはこのパターンだから、これを参考にしよう。ただし実態はこの点が異なるから、この部分は本校に合うように変えて取り組もう」と考えられる事例があれば、実践しやすくなるでしょう。

資料2

教育課程柔軟化サキドリ研究校事業
教育課程企画特別部会資料より抜粋。

まずは「サキドリ」によって、1年目に各都道府県・指定都市につき5校程度を目処に取組を始められれば、全国で300以上の事例が集まります。もちろん予算を伴うことなので難しい面があるのも承知していますが、それが次の年度も同等かそれ以上の規模で行われれば、さらに事例が増えます。その事例について、アクセスしやすい形で情報提供がなされれば、その研究に参加していない学校も、それらを参考にして取り組むことができるようになるでしょう。

本校と同じ東京都内でも、研究開発学校などの指定を受けて、例えば授業時間を5分短縮している地区がありますが、生み出した時間を使ってどのような取組をしているのか、研究発表会に参加する機会がなければあまり分かりません(資料3参照)。ましてや遠方の学校になると情報も限られますので、研究発表会などに参加できない学校でも、「サキドリ」の事例が数多く、かつ全国の学校がアクセスしやすい形で情報提供されれば、ありがたいと考えています。

資料3

目黒区の実践概要
目黒区の実践概要。授業時間の短縮により生み出した時間を特色ある教育活動の実践や教育の質の向上に生かしている(教育課程企画特別部会資料より抜粋)。目黒区の実践の具体については、以下のURLよりレポート記事をご参照ください。
https://kyoiku.sho.jp/387721/

成果と課題を検証しながら、確実にステップを踏みながら取り組んでいく

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