小1国語「これは、なんでしょう」【京女式板書の技術】

今回の教材は、「これは、なんでしょう」です。本単元は、子供たちが「ふたりで かんがえよう」という単元で、2人でクイズの問題を考え、出題することが学習活動になります。そのため、本時では、「はい」「いいえ」で答えることができる簡単な形態のクイズを例にし、ヒントも考えることができるような板書の工夫を紹介します。
監修/元京都女子大学教授 元同附属小学校校長・吉永幸司
執筆/京都女子大学附属小学校教諭・松下祐子
単元名|ふたりで かんがえよう
教材名|「これは、なんでしょう」「ものの名まえ」(光村図書出版)
目次
単元の計画(全時間)
- 教師からの問いを解きながら、よい質問の仕方を考える。
- ペアで問いとヒントを考え、ペア同士でクイズ大会を行う。
- ペア同士の組み合わせを変えて、クイズ大会を行う。
- 気付いたことを出し合い、学習を振り返る。
板書の基本
教材「これは、なんでしょう」では、[話すこと][聞くこと]の力を育てることを意図しています。教科書では、「ふたりでそうだんして、もんだいをかんがえましょう。」という導きから始まります。学習形態は、2人で問題を考えることを設定しています。
問題をつくる過程で、確かめたり聞いたりすることは、日常生活でも経験があるので、分かりやすい活動です。しかし、出題者としてヒントを考える時間が必要になります。さらに、[聞くこと]の力を育てるには、工夫が必要だと考えました。
その工夫の1つとして、[聞くこと]の指導の場を設けるということです。具体的には、質問を聞いて、「はい」「いいえ」で答えることができる簡単な形態です。
「問い」と「質問」の違いを子供に分かりやすくするために、次の2つの形態を示しました。
➀問い:答えを当てさせるもの。出題者が答えにつながるヒントを与える。そのヒントを聞いて、答えを考える。
出題者 「(ヒント)これは、何でしょう。」
クラスの人 ヒントから答えを見付ける。
②質問:質問をしながら、答えを探す。(例 答え:時計)
出題者 「教室の中にあります。」
質問 「それは、テレビより大きいですか。」
出題者 「いいえ。」
質問 「それは、机より小さいですか。」
出題者 「はい。」
質問 「形は四角形ですか。」
出題者 「いいえ。」
このような質問内容を探すことや質問することは、話す力(質問する力)や聞く力(友達の質問内容を正しく聞く力)を育てることを目的にしています。
板書で大事にしたのは、次のことです。
➀ 出題者は、中身を見せずにヒントになりそうな情報を与えます。このとき、答えを示すのではなく、問いのどこかに答えが予想できる程度の情報を示します。聞く側に「もしかして……」という予想が生まれるような内容を情報に入れます。
② 子供たちに意識させることは、答えを当てることではなく、答えとなる必要な事柄を考えることです。授業では、質問に対して出題者が「はい」「いいえ」で回答し、その回答を基に判断するということになります。
③ 学習活動としては、次のように「質問をして、答えを考える」という形態になります。
1.ヒント(出題者が情報を提示)
2.自分の考えをもつ(予想)
3.質問(予想を確かめるための問い)
4.分かったこと(ヒントとして返ってきた情報)
5.もう一度考える(予想の修正)
