小３国語「三年とうげ」【京女式板書の技術】

今回の教材である「三年とうげ」の単元目標は、「登場人物の行動や気持ちをとらえて、えらんだ民話をしょうかいしよう」です。本時では、面白いと思ったことをノートにまとめ、交流する学習を行います。面白いことを整理していく過程で、登場人物を含む変化や出来事、表現を構造的に示し、単元目標の「民話の紹介」へとつないでいくという板書の工夫を紹介します。

監修／元京都女子大学教授　元同附属小学校校長・吉永幸司
執筆／京都女子大学附属小学校教諭・酒井愛子　

単元名｜登場人物の行動や気持ちをとらえて、えらんだ民話をしょうかいしよう
教材名｜「三年とうげ」（光村図書出版）

単元の計画（全６時間）

1. 学習の見通しをもつ。
2. 民話の大体をつかむ。
3. おじいさんの変化を捉える。
4. 面白いと思ったことをノートにまとめ、交流する。
5. 民話を選んで読み、紹介する文章を書く。
6. 書いた文章を読み合い、感想を交流し、学習の振り返りをする。

板書の基本

教科書では「たいせつ」というコラムが教材のまとめのところに示されています。「三年とうげ」では、「次のようなことに着目すると、お話のおもしろさをみつけることができる。」とあり、次の４つを示しています。それは、「登場人物の行動」「登場人物の様子と、そのへんか」「起こった出来事と、それがどうなったか」そして「言葉の使われ方や、文の調子」です。

一方、「見通しをもとう」の「問いをもとう」では、「あなたがおもしろいと思ったところはどこですか。それは、どうしてですか。」という問いかけがあります。これは「三年とうげ」を読んで、どう思ったかということについて問いかけたものです。

また、「もくひょう」では、「自分がえらんだ民話をしょうかいしよう。」という言語活動になっています。

これらのことをまとめると、目標、指導内容、教材がトライアングルに見えます。これらをまとめることが板書の役割であると考えました。具体的には、「問いをもとう」に示している「おもしろいと思ったところ」を整理していく過程で、登場人物を含む変化や出来事、表現を構造的に示し、紹介へつないでいくことを意図した板書です。

板書のコツ（４/６時間目前半）