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生徒参加型の主体的な授業をつくる——生徒の理解を助ける授業の工夫②<中高教員の実務>

連載
中高教員の実務

創価大学大学院教職研究科教授

宮崎 猛

文京学院大学名誉教授

小泉博明

生徒を引きつける授業づくりの工夫として、授業全体のバランスを考え、生徒同士がテーマについて話し合うなど生徒参加型の授業を積極的に取り入れましょう。

編著/小泉博明・宮崎 猛

【特集】中学校・高校教師 実務のすべて#36

生徒が興味をもって授業に参加してくれるようにするためには、どのような工夫が必要ですか?

生徒参加型の主体的な授業にする工夫が必要です。そのために、教師の話だけで進めるような一斉授業にはせず、グループ学習などを取り入れ、生徒同士が話し合う機会を設けましょう。

指導技術を磨く

プロとしての指導技術を磨いていくことは教師にとって当然の務めです。新任教師時代には多少の未熟さは許されても、若い頃からの自己研さんがなければ、技術の向上もあり得ません。小さなこともおろそかにせず、研究と実践から学んでいきましょう。

発声の技術

声の大きさ、発音、テンポに気をつけます。とくに大事な言葉を伝えるときは、そこだけテンポを変える(ゆっくり)、抑揚をつける(少し高めの声)など工夫します。

指示の技術

指示の基本は「短く」「端的に」「はっきりと」。何度も言うのではなく、1回しか言わないことで生徒の注意力を高めていきます。

板書の技術

板書は学習内容の整理のためだけではなく、ダイナミックに活用することをおすすめします。(例)色チョークを使い、ビジュアル的にも分かりやすく。また、教師が「書く」だけではなく、資料を掲示したり、生徒の発言を提示したりして、立体的に使いましょう。

発問の技術

思考を促したり、疑問を呈したりする発問を心がけます。「なぜ~?」「~の違いは?」など、因果関係、比較、関連性を問うてみましょう。また、知識を問う場合は、クイズのような発問で、楽しくゲーム感覚にしてみるのもよいでしょう。

生徒を引きつける授業の小ワザ

教師たる者、生徒を楽しませようというサービス精神は忘れずにいたいもの。集中して作業をさせたいときにタイマーを使って時間を計ったり、学習のポイントを「紙芝居」風に提示したり、ワークシートを活用したり……。様々な“小ワザ”を身につけておくと、生徒を飽きさせることなく授業に引きつけることができます。

そして、いちばん大事なのは、教師自身が教えることを楽しむこと。身の回りのことに心を動かす感性を日頃から磨いておきましょう。

授業の基本③ 生徒参加型の授業にする

教師が一生懸命話していても、生徒が違うことを考えていては学習にはなりません。教師の自己満足を排し、子供の学びが成立する授業にするためにも、グループ学習など生徒が主体的に参加する学習形態を積極的に取り入れましょう

生徒主体の授業のポイント

イラスト/タバタノリコ・イワイヨリヨシ

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