小4国語「一つの花」京女式板書の技術

今回の教材「一つの花」の目標は「場面と場面をくらべながら、『一つの花』という題名が表していることを考え、心にのこったことを伝え合おう。」です。本時では、「一つの花」の「戦争中」と「十年後」の場面を読み、違いを可視化することで比べる授業を実践しています。可視化しやすくした表での板書の工夫を紹介します。
監修/元京都女子大学教授
元同附属小学校校長・吉永幸司
執筆/京都女子大学附属小学校教頭・砂崎美由紀
単元名 場面をくらべて読み、心にのこったことを伝え合おう
教材名 「一つの花」(光村図書出版)
目次
単元の計画(全7時間)
- 「一つの花」の全文を読み、物語の設定を確かめる。
- 「お父さん」「お母さん」それぞれの、「ゆみ子」への思いを読む。
- 「お父さん」はなぜ「一つだけのお花」と言ったのかを考える。
- 「戦争中」と「十年後」の場面を比べ、「一つだけ」について考える。
- 「一つの花」という題名が表すことを考え、友達と話し合う。
- 場面と場面を比べながら読み、心に残った場面や人物の行動について考えを書く。
- 自分の考えを友達と伝え合い、考え方や感じ方の違いを話し合う。
板書の基本
〇授業が始まる前に考えること
教材「一つの花」は、戦争を背景に物語が始まります。教科書71ページを読み、戦争が激しかった頃の人々の生活について調べたり、知っていることを話し合ったりすると、本文がより理解しやすくなるでしょう。「戦争のころのお話」という物語の背景と、「一つの花」という題名から、どんな印象をもつかを話し合うと、これから読み進める物語への関心が高まります。
〇板書計画で考えておくこと
本時では、「戦争中」と「十年後」の場面を比べます。教科書83ページの「学習」❷場面を比べるときに、「図を使って考えよう」とあります。ここでは、表に整理すると場面どうしが比べやすくなることを感じさせたいと考えました。本文の中から言葉を選び出し、表に整理することで、物語の内容が可視化されます。可視化することで、言葉どうしの関係に気付いたり、考えが深まったりする板書を目指しました。