ミスを周知されてつるし上げられることがストレス

ミスを終礼や職員会で周知されることがストレスだという先生からの相談が、「みん教相談室」に届きました。ここでは、元大阪市公立小学校校長・宮岡愛子先生からのアドバイスをシェアします。

目次
Q.ミスをすると、終礼や職員会で周知されることがストレスです
ミスをした時に、終礼や職員会で周知されます。こんな失敗をしましたなど、細かく言われて恥ずかしいです。ミスをしたくてしてるわけではないです。つるし上げされてストレスです。全ての学校は同じ対応ですか? (どんぐり先生・50代女性)
A.ミスや失敗は誰にでもあります。周知によって感じているストレスを周りにうまく伝えましょう
しんどかったですね。拝読し、私もつらくなりました。あなたの学校では何を目的にミスをしたことを終礼や職員会で周知するのでしょうか? ミスをした人をつるし上げるためなら教員のモチベーションは下がり、ストレスがたまるのは当然です。会議のたびに指摘されるのなら、安心して仕事をすることはできませんし、周知を恐れてミスを隠してしまうようになります。これは学校にとってとても怖いことです。ですから、私は同じような対応はあってはいけないと思っています。
ミスや失敗は誰にでもあります。大切なのはミスをしたあとにどのように対応をするかということです。ミスを振り返り、原因を考え、次に起こらないように行動することができていたら大丈夫です。どうぞ自分を責めすぎないでください。ミスではなく経験が増えただけですから。
そして、周知によって感じているストレスをきちんと周りに伝えましょう。自分の何がミスにつながったのか、改善するべき具体的な方法を自ら話した上で、全体の場で指摘されるのは、しんどいしストレスを感じます、と付け加えるとよいでしょう。あなたのその姿は周りの教員にも安心感を与えます。全体の場で言いにくかったら、管理職に伝えるのはどうでしょうか。
ただ学校には、全教職員で共有しなくてはならないミスもあります。例えば、子供の情報をきちんと周りの教職員に伝えていなかったために、その子がしんどい思いをするということはあってはならないことです。これは伝えていなかった教員のミスです。事実を全教職員で共有し、自分事として考え、問題点は何だったのか、今後一人一人がどのように生かすかは必要な振り返りです。このような振り返りは、全ての学校でやっておかなければなりません。
私がめざしていた「みんなの学校」では、やり直しがキーワードでした。ミスや失敗をしても、やり直しができるって安心しませんか? そんな大人の姿を子供は見ています。
「みん教相談室」新規受付停止のお知らせ
長い間、この企画を応援してくださり、ありがとうございます。
今後「みん教相談室」は新規のご相談受付を停止し、現在開発中の新たな取り組みの中に、これまで大切にしてきたコンセプトを活かしていきたいと考えております。
ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。