小6らくらくUnit 4「Let’s see the world」①【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】

連載
モトヨシ先生のスライドde外国語(活動)~パワポで楽しくらくらくICT授業
モトヨシ先生のNEWスライドde外国語タイトル

パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のNEWスライドde外国語」。2024年度の教科書改訂に合わせて、パワーポイント教材をリニューアル。

今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 6 Unit 4「Let’s see the world. ~世界の行きたい国について紹介し合おう」第1時(世界遺産ツアーに行こう!)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語活動の授業をらくらくクオリティアップ!

執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子

スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう

小学6年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 6」のUnit 4「Let’s see the world. ~世界の行きたい国について紹介し合おう」全8時の1時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。

パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方

この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
パワポダウンロードへボタン

  • クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
  • デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。

目標と授業の流れ

単元目標
行きたい国(おすすめの国)の魅力を伝えるために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、聞き取ったり伝えたりすることができる。また、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、例文を読んだり、それを参考に書いたりすることができる。

○単元のゴール
世界の行きたい国について紹介し合おう。
○本時の目標
世界遺産ツアーに行こう!

単元の評価規準(クリックすると各領域の評価規準が表示されます)

【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
Let’s go to 〜. や、You can see (eat, buy) 〜. It’s〜. Where do you want to go? I want to go 〜. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについてのやり取りを聞いて、話の内容を聞き取ることができる。
●思考・判断・表現
・世界の国の魅力を知るために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについてのやり取りから、話の内容を聞き取っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・世界の国の魅力を知るために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについてのやり取りから、話の内容を聞き取っている。聞き取ろうとしている。

【読むこと】
●知識・技能
〈知識〉

Let’s go to 〜. や、You can see (eat, buy) 〜. It’s〜. Where do you want to go? I want to go 〜. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
Let’s go to 〜. や、You can see (eat, buy) 〜. It’s〜. Where do you want to go? I want to go 〜. およびその関連語句を用いて書かれた文で、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を読んで、理解することができる。
●思考・判断・表現
・世界の国の魅力を知るために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現で書かれた文の意味を理解して、声に出して読んでいる。
●主体的に学習に取り組む態度
・世界の国の魅力を知るために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現で書かれた文の意味を理解して、声に出して読もうとしている。

【話すこと】(やりとり)
●知識・技能
〈知識〉
Let’s go to 〜. や You can see (eat, buy) 〜. It’s〜. Where do you want to go? I want to go 〜. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・行きたい国(おすすめの国)やそこでできることについて、Let’s go to 〜. や、You can see (eat, buy) 〜. It’s〜. Where do you want to go? I want to go 〜. およびその関連語句を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている。
●思考・判断・表現
・世界の国の魅力を伝えるために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・世界の国の魅力を伝えるために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。

【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・行きたい国(おすすめの国)やそこでできることについて、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を理解している。
〈技能〉
・行きたい国(おすすめの国)やそこでできることについて伝える文を、例文を参考に書くことができる。
●思考・判断・表現
・世界の国の魅力を伝えるために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を用いて、例文を参考に書いている。
●主体的に学習に取り組む態度
・世界の国の魅力を伝えるために、行きたい国(おすすめの国)とそこでできることについて、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を用いて、例文を参考に書こうとしている。

本時の流れ(例)

  1. 挨拶
  2. 単元のゴール、本時のめあての確認
  3. 世界遺産ツアーに行こう!
  4. 世界遺産の復習
  5. 教科書 Listen and Think
  6. Let’s Review 神経衰弱
  7. 教科書 Let’s Sing
  8. 教科書 Small Talk
  9. 教科書 Sounds and Letters
  10. ふり返り

各活動の流れ

①挨拶

元気に明るく挨拶をして、How are you? How’s the weather? などの質問を児童にしてみましょう。

②単元のゴール、本時のめあての確認

私が作成した動画を視聴させ、児童が本単元で扱う表現を知り、学習の見通し(旅行代理店でおすすめの国を紹介しよう)をもてるようにします。動画を視聴させたら、どんな話をしているかペアで話し合わせるとよいでしょう。

※教科書では、「『行きたい国カード』を使って、たくさんの友達とその国の魅力を紹介し合おう。」と設定されています(p.43)。本単元で学習する表現においては、旅行代理店でのやりとりの場面設定で行うと、児童もシチュエーションを楽しみながら学習を進めることができます。学習する表現は同じ内容ですが、教科書の単元のゴールとは違う形となっています。

単元の流れ6年4-1
本時のめあて6年4-1
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

③世界遺産ツアーに行こう!

スライドには、世界遺産ツアーの国の地図、国旗、その国の世界遺産が挿入してあります。Google Earthを活用すると、国の地図の部分をよりリアルに提示することができます(スライドには、その世界遺産へのリンクが張ってあるので、クリックして表示させてください。もしくは、パワーポイントの録画機能を活用してスライドに挿入しておくこともできると思います)。

地球上のアメリカの位置
自由の女神像(写真)
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

Google Earthで地球上での日本の位置を映し出したり、児童とやり取りをしながら、上空からの学校の画像を見せたりすると、児童の興味関心が高まり、世界遺産ツアーをうまくスタートさせることができると思います。

Let’s go on a 世界遺産 tour!! What country is this?

アメリカ付近の地図を入れたスライドを表示します。

地球上のアメリカの位置

America.

That’s right. This is America. You can see stars on the flag. How many stars? Do you know?
Talk with your friends.

Fifty ….(自由に答えさせてみる)

The answer is fifty. 星の数が50って、意味があるのかな?

州の数です!(知っている児童ははりきって答えます)

アメリカ国旗の星の数

How many red stripes are on the American flag?

7!

Very good. How about white stripes?

6!

星は、現在の州の数でしたね。では、赤と白を足すと13……、これにはどんな意味があると思う?

分からないな。

この13という数字は、アメリカがイギリスから独立したときの州の数を表しています。

今は50州で、昔は13州だったんですね。

ちょっとしたやり取りですが、新しい知識を得る児童がいたり、もしくは知っているから答えたい児童がいたりすると思います。英語の授業とはいえ、このようなやり取りも大切にしていきたいですね。

O.K. Do you know any world heritages in America?
What world heritage is this?

自由の女神。

ALTの先生、How do you say “自由の女神” in English?

The Statue of Liberty.

The Statue of Liberty

(児童たちに)Let’s say it together. 

The Statue of Liberty.

The Statue of Liberty.

In America, you can see the Statue of Liberty. Let’s say it together.

In America, you can see the Statue of Liberty.

Let’s go to the next country.(次の国の地図のスライドを見せる)

同じような進め方で、世界遺産ツアーを進めていきましょう。

①どこの国かを考える。
②その国の世界遺産を考える。
③世界遺産を英語で言ってみる。

スライドには、ブラジル→イグアスの滝、フランス→エッフェル塔、インド→タージマハル、イタリア→ピサの斜塔、スペイン→サグラダファミリア、オーストラリア→エアーズロック、それぞれの地図、国旗、世界遺産の画像が挿入してあります。また、いくつかの世界遺産には YouTube へのリンクを入れてあるので、クリックして視聴させるとよいでしょう。児童たちは、興味をもってすてきな景色やすばらしい建築を見ると思います。

④世界遺産の復習

スライドを使って、世界遺産の復習をしましょう。クリックすると、国の場所を示す○印、国旗、世界遺産の写真が順番に出てきます。

世界遺産の復習 アメリカ

世界遺産の名前を英語で言うのは、児童にとってなかなか難しいことです。そこで、ちょっとしたユニークな方法を紹介します。
エッフェル塔とピサの斜塔の英語の発音は、児童は、他のものに似ていると感じるようで、クスクスと笑ったりすることが多いです。そこを逆手にとり、児童の言いたいように発音させてしまいましょう。
エッフェル塔(The Eiffel Tower)には「え? iPhone!?」、ピサの斜塔(The Tower of Pisa)には「ピザ!?」とつぶやく児童がどの学級でもいます。そこで、正解と不正解を思いっきり発音させてしまいましょう(笑)。
iPhone tower や tower of pizza で検索すると、ユニークな写真を見つけることができます。本スライドには入れてありませんが、ご自身でスライドに追加して、楽しく発話させるのもよいですね。もちろん児童はニコニコしながら、そして日頃より声がよく出ます! たまにはこんな時間があってもよいのではないでしょうか。
さらにエジプトとオーストラリアのスライドでは、小ネタを挿入してあります。ダウンロードしたパワーポイントで確認してみてください(笑)。

⑤教科書 Listen and Think (p.38)

[1] 英語を聞いて、場面の順に番号を書こう!

児童は世界遺産ツアーのスライドで、意図的に You can see ~. という表現に慣れ親しんでいます。教科書の映像では、その表現を使って、それぞれの国の食べ物やできることを紹介していきます。単元のゴールで必要な表現をたくさん聞かせましょう。音声だけで理解が難しいと判断した場合は、最初に音声と2回目にアニメを使うことをお勧めします。

⑥Let’s Review 神経衰弱

国旗のカード10種類(20枚)を使って神経衰弱を行います。カードを裏にして、めくったときに発音させることがポイントです。カードは、パワーポイントといっしょにダウンロードできますので、活用してください。国旗のカードでも、本日習った世界遺産を言う活動に変化させることもできます。

神経衰弱
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

【ダウンロード】国旗カード
(記事の最後でダウンロードできます。)

【ダウンロード】世界遺産カード
(記事の最後でダウンロードできます。)

⑦教科書 Let’s Sing (p.38)

教科書 p.38の Let’s Sing です。行きたい国(おすすめの国)を紹介する表現をインプットするのに効果的です。英語の授業中だけでなく、朝の会や帰りの会で扱うこともできると思います。また、次のSmall Talk にも繋げることができます。

⑧Small Talk

本授業で学習した国名を使って Small Talk を行いましょう。教師は ALT とデモンストレーションをして見本を見せます。Where do you want to go? と教師が聞き、ALT が I want to go to France. のように答えます。児童が国名を単語で答えたとしても1時目のこの段階では許容し、教師が You want to go to France. と文でリキャストするようにしましょう。ペアで Small Talk を行わせましょう。

⑨教科書 Sounds and Letters(p.46)

教科書 p.46の Sounds and Letters です。短時間の積み重ねを大切にしましょう。私は YouTube のフォニックスを児童といっしょに行ってから、Sounds and Letters を行います。本時はVのフォニックスを扱い、問題に取り組みましょう。

Sounds and Letters の V
スライドにYouTubeへのリンクが張ってあります

⑩ふり返り

単元のゴールを設定したらCan-Doリストを作成して、ふり返りを行うとよいでしょう。


居村啓子

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。

本好利彰

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。

パワーポイント(スライド)ダウンロード

6年Unit4-1パワーポイント(89スライド)、ワークシート(2点)

※購入日の翌日を1日目と数えて30日目いっぱいまでご利用いただけます。購入履歴(日時)は マイページにてご確認いただけます。
※月額制ではありません。期間終了後に自動更新して新たなお支払いが発生することはありませんのでご安心ください。
※個別の領収書発行はできません。経費請求等の帳票としては、小学館ペイメントサービスからの購入完了メール、もしくはマイページの購入履歴、クレジットカードのご利用明細等をご利用ください。
※デジタルコンテンツの性質上、ご購入後の返品・返金には対応できません。
特定商取引法に基づく表記>>

構成/本田有紀子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美  アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子

学校の先生に役立つ情報を毎日配信中!

クリックして最新記事をチェック!
連載
モトヨシ先生のスライドde外国語(活動)~パワポで楽しくらくらくICT授業

授業改善の記事一覧

雑誌『教育技術』各誌は刊行終了しました