小5らくらくUnit 1「Hello, friends.」⑤【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】
パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のNEWスライドde外国語」。2024年度の教科書改訂に合わせて、パワーポイント教材をリニューアル。
今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 5 Unit 1「Hello, friends! ~自分の好きなもの・ことを伝え合おう」第5時(アルファベットを聞いて誰の名前のスペルか考えよう)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語の授業をらくらくクオリティアップ!
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学5年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 5」のUnit 1「Hello, friends. ~自分の好きなもの・ことを伝えよう~」全8時の5時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
〇単元目標
自分のことを話したり、友達のことをよく知るために、名前やつづり、好きなものなどについて、基本的な表現を用いて伝え合ったりすることができる。
○単元のゴール
自分の名前や好きなものを書いて名刺を作り、友達とやり取りをして名刺交換しよう。
○本時の目標
アルファベットを聞いて誰の名前のスペルか考えよう。
【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・How do you spell your name? What sport do you like? とその答え方、関連語句などについて理解している。
〈技能〉
・名前やそのつづり、好きなものなどについてのやり取りを聞いて、話の内容を聞き取ることができる。
●思考・判断・表現
・友達のことをよく知るために、名前やそのつづり、好きなものなどについてのやり取りから、話の内容を聞き取っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・友達のことをよく知るために、名前やそのつづり、好きなものなどについてのやり取りから、話の内容を聞き取ろうとしている。
【話すこと】(やり取り)
●知識・技能
〈知識〉
・How do you spell your name? What sport do you like? とその答え方、関連語句などについて理解している。
〈技能〉
・名前やそのつづり、好きなものなどについてHow do you spell your name? What sport do you like? とその答え方、関連語句を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合うことができる。
●思考・判断・表現
・自分のことを話したり、友達のことをよく知ったりするために、名前やそのつづり、好きなものなどについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分のことを話したり、友達のことをよく知ったりするために、名前やそのつづり、好きなものなどについて、簡単な語句や学習した表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。
本時の流れ(例)
- 挨拶
- 教科(単語)の復習(5パターン)
- 単元のゴール、本時のめあての確認
- 教科書 Let’s Listen ①
- ワードサーチ(学校の先生版)
- 教科書 Let’s Try ①
- 教科書 Sounds and Letters
- アルファベット・テスト
- ふり返り
各活動の流れ
①挨拶
元気に明るく挨拶をして、How are you? How’s the weather? など3、4年生で学習した内容の質問をしてみましょう。
②教科(単語)の復習(5パターン)
まずは児童自身でこれまでに学習した教科名を英語で言えるか、My Picture Dictionaryを開かせて短時間で行わせてみましょう。
ここでは教科名を英語で楽しく復習できる指導法を紹介します。教科名だけでなく、他の単元の単語を学習する際にも活用できるので、参考にしてください。
A4サイズの教科のフラッシュカードを準備してください(ダウンロードして印刷することもできます)。できれば、磁石が裏側に付いていないものがよいと思います。
1.What’s this?
フラッシュカードを使ってカードをめくっていき、児童は見えている絵の教科を発話していきます。一通りすべての教科を1度行えばよいと思います。
2.Slow reveal
A4のフラッシュカードのある一部分だけを見せて、それが何の教科のフラッシュカードであるかを答えさせます。ここでは、答えをすぐに言わせるというよりは、どんどん教科名を発話してほしいということを意図しています。児童は、早く当てたいと思っています。
3.Quick flash
フラッシュカードを高速で半円を描くように見せましょう。2のSlow revealと同じように、児童にどんどん発話させましょう。正解が出たら、次の教科のフラッシュカードを提示していきます。
4.Gesture
教科をジェスチャーで表現します。1人コントのようなものです(笑)。ジェスチャーで表現できるものを中心に、何問か行うとよいでしょう。例えば、料理をしているシーン、音楽のリコーダーのシーン、書き初めのシーン、とび箱を跳んでいるシーンなど、いろいろ考えられると思います。先生のオリジナルな熱演をぜひ披露してみてください。
5.What’s this? Guess what!
フラッシュカードの一番後ろにあるカードが何であるかを当てます。当たったら奇跡のようなもので、正直、ひどい活動ですね(笑)。しかし、児童はそれだけに喜びます。たくさん発話させるというのが、ここでの意図です。どんどん指名して、児童に教科名を発話させましょう。
【ダウンロード】
教科フラッシュカード
(記事の最後でダウンロードできます。)
③単元のゴール、本時のめあての確認
④教科書 Let’s Listen ① (P10)
教科書にワードサーチの活動があるので、まずはその活動を行います。SAKI、LUCAS、JONES の3人のワードサーチを行いましょう。
⑤ワードサーチ
私はここで工夫して、Let’s Listen ①のあとに学校の先生の名前で作ったワードサーチを行いました。見本の動画を非表示スライドにして入れてありますので、参考にして行ってみてください。
名前を入れると自動で作成してくれるワードサーチ作成サイトがたくさんあります。下記にいくつかのサイトを紹介しておくので、活用してみてください。なお、ALTにお願いすると、サイトを使って簡単に作ってくれると思います。
○https://tools.atozteacherstuff.com/word-search-maker/wordsearch.php
○https://worksheets.theteacherscorner.net/make-your-own/word-search/
○https://puzzlemaker.discoveryeducation.com/
その他、工夫した点
①先生の声を変える
先生の声を変えないと、児童は声で判断してしまうことがあります。そうすると、英語を聞くことに集中しないので、声を変えました。高音や低音など、簡単に音を変えることができるアプリなどがあります。参考に動画を準備してあるので、確認して、実際に録画してみてください。児童の反応は、言うまでもなくとてもよかったです(笑)。
②児童と関わりのある先生に録画をお願いする
児童と関わりのある先生にお願いすると、楽しみながら活動することができます。1~4年生で習ってきた先生や専科の先生、ユニークな先生などにお願いするとよいと思います。また、5年生が始まって4月にこの UNIT を行うので、前年度の4年生の先生で離任された先生がいる場合は、3月の段階で録画しておくとよいですね。クラス替えをして、まだまだクラスに馴染めない児童には、ほっとできる瞬間になるのではないでしょうか。もちろん逆の考え方もあると思いますので、実態に合わせて行ってみてください。
授業で行う場合は、教師が Let’s say it together. と言って、録画されている先生に How do you spell your name? と聞いてみるというシチュエーションを設定して行うとよいでしょう。単元のゴールは「自分の名前や好きなものを書いて名刺を作り、友達とやり取りをして名刺交換しよう」です。そこで扱う表現でもあるので、この活動時にもよい機会と捉え、児童が発話する回数を増やしましょう。
この後にさらに継続的な活動を行う場合は、児童に4線のワークシートを渡して、友達の名前でワードサーチを作成させることもできます。同じクラスの児童だから、教材がオーセンティックなものになります。
学習形態は、個人で1枚でもペアやグループで1枚でもできます。上手にできているものを印刷して活動させることも可能です。また、先に述べたように、児童が元気のない日のウォーミングアップとして準備しておくこともできると思います。
【ダウンロード】
ワードサーチワークシート(見本)
(記事の最後でダウンロードできます。)
⑥教科書 Let’s Try ①(P10)
「名前のつづりをたずね合って、友達の名前を書こう。」
教科書のLet’s Try ①です。音声中心に本時で学習してきたことをアウトプットする活動です。My Picture Dictionaryの巻末にあるローマ字表を参考にして、友達の名前のつづりをお互いに聞き合います。まずは教師とALTでデモンストレーションを行い、活動の仕方を説明しましょう。
⑦教科書 Sounds and Letters(P17)
Sounds and Letters のページのアルファベットを書く練習です。この活動は、本来は、授業の終わりの2、3分程度で積み重ねて行っていくとよいでしょう。本時はQ、R、S、Tの4文字を扱います。
⑥アルファベット・テスト
これまでに扱ったアルファベットの小テストを行いましょう。
私の場合は、A~GのようにABCの歌の区切りで行います。第1回のテストはA~Gの7文字のみです。7文字ですが、児童にとっては初めてのテストなので、事前に伝えておくなどしておきましょう(練習用のワークシートもダウンロードできるので、宿題等にして行わせることもできます)。4線を意識して書けるように声をかけるとよいでしょう。
【ダウンロード】
アルファベットテスト・ワークシート
(記事の最後でダウンロードできます。)
⑦ふり返り
本時のめあてからふり返りを行いましょう。児童の感想を全体で共有し、称賛しましょう。次の授業では色鉛筆とのりを使って名刺を作成していくので、事前に児童に伝えておきましょう。
居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。
本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。
パワーポイント(スライド)ダウンロード
5年Unit1-5パワーポイント(28スライド)、ワークシート(3点)
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イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美 アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子