短なわ跳びのかっこいい跳び方「サイドクロス」「サイドクロス二重回し」は、どんな練習したらできるようになるの? 【使える知恵満載! ブラッシュアップ 体育授業 #41】

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小学校教諭

平川 譲
使える知恵満載! ブラッシュアップ 体育授業

短なわ跳びで、あや跳びや交差跳び二重回しが跳べるようになってきたら、少し複雑でかっこよく見えるサイドクロスを紹介すると、子どもたちは強い関心を示します。
サイドクロスは、跳躍して足の下を通すのは、なわ2回旋のうちの1回旋になります。1回おきになわを跳ぶので、なわの回旋ができるようになれば、見た目の複雑さほど難しくはない技といえます。サイドクロス二重回しになると、なんだかダンスでもしているような動きになり、かっこよさが増します。
今回は、そんなサイドクロスのなわ回しの方法、練習のステップを紹介します。

執筆筑波大学附属小学校教諭
 体育授業研鑽会代表
 筑波学校体育研究会理事・平川 譲

1.サイドクロスのイメージづくり

既に跳べている子や動画<参考動画①>、教師の師範で、動きのイメージをもたせます。ゆっくり行えば、なわを跳び越す動きは交差跳びと同じですので、それほど難しくはありません。
なわが床につく動きを「ちょん」として、「ちょん-クロス-ちょん-クロス」の繰り返しと、イメージをもたせます。

①両グリップを持った左右の手を近づけて、体の前で×(ばつ)を描くようになわを回します。
②右サイドの床になわをついた後、右手を上にしてクロス(交差)させてなわを跳び越します。
③跳び越した後、左右の手をまとめて、左サイドの床になわをつきます。
 ~以下、左右交互に繰り返し~

2.体の前で×(ばつ)を描くなわ回し

はじめはなわを跳ばずに、なわ回しだけの練習をします。サイドクロスのなわ回しは、両手を近づけて体の前で×を描くように、左右の床に交互になわをつけます。8の字を横にしたイメージとも言えますが、横長の8の字にならないように、狭い縦長の範囲でなわが回せると、その後のクロスのなわ回しも安定します。

3.得意なサイドで1回クロス

多くの子は、利き手を上にしたクロスの動作が得意です。こちら側のサイドクロスから練習を始めるのが自然です。
利き手側の床に「ちょん」した後に、利き手を上にして大きく「クロス」して跳び越してみます。「×を描くなわ回し」が横に広がっていると、クロスした時のなわが、利き手と反対側に大きく振れてしまい、失敗の原因となります。
「×を描くなわ回し」がうまくできているか
クロスの時に、交差跳びと同じように、跳びなわのグリップが体の両側にはみ出すくらい大きくできているかを、仲間と見合って練習を進めます。

4.苦手なサイドから2回連続クロス

「1回は跳べるようになったけど、2回目ができない」というのも、よくあるつまずきです。これまで経験してきたあや跳びや交差跳びでは、いつも自然と利き手を上にしたクロスで跳んできましたが、サイドクロスでは反対の手を上にしたクロスでも跳ぶ必要があります。
そこで、より注意を注げる1回目のクロスを、苦手なサイドから始めます。
(以下、右利きの場合として話を進めます)縦長の「×を描くなわ回し」で、左サイドの床に「ちょん」した後に、左手を上にしたクロスでなわを跳び越す練習をします。これを跳び越えることができれば、2回目は得意な右サイドなので、1回目よりは慣れている動きになります。
この他、左手を上にした交差跳びやあや跳びを練習するのもよいでしょう。
2回目も跳べれば、あとは、3回、4回と連続の回数を増やしていけます。

5.サイドクロス二重回し

技の呼び名はサイドクロス二重回しですが、よく見ると、足の下をなわが通過するのは二重回しのうちの1回で、もう1回はサイドの床での「ちょん」です。これを二重回しのように見せているのがサイドクロス二重回しです。教師の手本や動画<参考動画②>で確認できると、心理的なハードルが下がります。比較的ゆったりしたリズムで長く続けられる跳び方で、跳び続けている動きはダンスをしているようでもあり、かっこいい技です。

①サイドに「ちょん」したのと同時に、大きめの跳躍をします。
②右手を上にして「クロス」し、なわを跳び越します。
③つま先から軽く着地して、左手を引いて次の回旋を始めます。
④左サイドに「ちょん」したのと同時に、大きめの跳躍をし、左手を上にして「クロス」して、なわを跳び越します。
⑤手首を使った回旋でなわを跳び越した後、軽い着地でそれ以降のサイドクロス二重回しを続けます。

はじめは、「難しそう」「動きが複雑」というイメージをもたれやすいサイドクロスですが、交差跳び、あや跳びの経験が十分であれば、少しずつ跳べるようになっていきます。サイドクロス二重回しまでできれば、「短なわ跳び上級者!」「短なわ跳びが得意な子!」と言えるでしょう。
次回の「ブラッシュアップ体育授業」で取り上げる「わたしの先生」で、学級全体でできる技を増やしていきましょう。
なお、サイドクロスの後ろ回しも、同様の方法で習得が可能です。

<参考動画①> サイドクロス

<参考動画②> サイドクロス二重回し

【参考文献】
平川譲(2008)『〈小学校体育〉写真でわかる運動と指導のポイント なわとび』大修館書店

イラスト/佐藤道子

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平川譲先生

監修
平川 譲
筑波大学附属小学校 教諭
体育授業研鑽会 代表
筑波学校体育研究会 理事
1966年千葉県南房総市生まれ。楽しく力がつく、簡単・手軽な体育授業を研究。日本中の教師が簡単・手軽で成果が上がる授業を実践して、日本中の子どもが基礎的な運動技能を獲得して運動好きになるように研究を継続中。『体育授業に大切な3つの力』(東洋館出版社)等、著書多数。


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