小6らくらくUnit 6「Let’s think about our food.」①【モトヨシ先生のスライドde外国語】

連載
モトヨシ先生のスライドde外国語(活動)~パワポで楽しくらくらくICT授業

記事およびパワーポイントの内容を一部変更しました(2023年10月29日)

パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のスライドde外国語」。今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 6 Unit 6「Let’s think about our food. ~食材を通じて世界のつながりを考え、メニューを発表しよう~」第1時(本人がよく食べる納豆について、友達の食べ方などをくわしくインタビューしよう)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語活動の授業をらくらくクオリティアップ!

執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子

スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう

小学校6年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 6」のUnit 6「Let’s think about our food. ~食材を通じて世界のつながりを考え、メニューを発表しよう~」全6時の1時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。

パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方

この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
パワポダウンロードへボタン

  • クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
  • デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。

目標と授業の流れ

単元のゴール
食材を通じて世界のつながりを考え、メニューを発表しよう。
○本時の目標
日本人がよく食べる納豆について、友達の食べ方などをくわしくインタビューしよう。

単元の評価規準(クリックすると各領域の評価規準が表示されます)

【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉

I ate~. I usually eat ~. ~ is from …. ~ is in the … group. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、聞き取る技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、短い話の概要を捉えている。
●主体的に学習に取り組む態度
世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、短い話の概要を捉えようとしている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、海外の国について、短い話の概要を捉えようとしている。

【読むこと】
●知識・技能
〈知識〉
食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、簡単な語句や基本的な表現を理解している。
〈技能〉
食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、書かれた英文を理解する技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、書かれた簡単な語句や基本的な表現の意味が分かり、声に出して読んでいる。
●主体的に学習に取り組む態度
世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、書かれた簡単な語句や基本的な表現の意味を分かろうとし、声に出して読もうとしている。

【話すこと】
●知識・技能
〈知識〉

I ate ~. I usually eat ~. ~ is from …. ~ is in the … group. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、I ate ~. I usually eat ~. ~ is from …. ~ is in the … group. およびその関連語句などを用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合う(話す)技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている(話している)。
●主体的に学習に取り組む態度
世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おう(話そう)としている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、地産地消カレーについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。

【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉

食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、英文の語順などを理解している。
〈技能〉
食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、例文を参考に書く技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、例文を参考に書いている。
●主体的に学習に取り組む態度
世界と日本との関係を知るために、食材を通じた世界のつながりや食べ物の栄養素などについて、例文を参考に書こうとしている。

○言語材料
(表現)
What did you eat for ~? I ate ~. I usually eat ~. ~ is from …. ~ is in the … group. など
(語彙)食べ物(rice など)、食事(breakfast など)、食材(pork など)、果物・野菜(broccoli など)

本時の流れ(例)

  1. 挨拶
  2. デジタル教科書 Starting Out
  3. 本時のめあての確認
  4. 納豆について話してみよう
  5. デジタル教科書 Sounds and Letters
  6. 単元のゴールの確認
  7. ふり返り

各活動の流れ

①挨拶

元気に挨拶をして、What ○○ do you like? Are you~? Do you~? Can you~?などの既習の簡単な質問をしてみましょう。

ウォーミングアップのときに簡単にできる工夫として、クリスクロスという活動の仕方を紹介します。
1.全員が起立をする。
2.先生が既習の学習内容から質問をする。
3.児童が挙手をして答える。
4.正解した児童は自分だけが座るのでなく、自分の席から見て縦列もしくは横列の友達も一緒に座らせることができる。教師は正解した児童に“Straight? Cross?”と聞き、児童がStraightと言ったら縦1列にいる児童が座る。児童がCrossと言ったら、横1列の児童が座る。
5.全員が着席するまで行う。
時間もかからずに行えるので、お勧めなウォームアップの活動です。

②デジタル教科書 Starting Out(P50)

デジタル教科書のStarting Outを、ワークシートを活用しながら進めていきましょう。

ワークシートは記事の最後でダウンロードできます

Starting Outは、ある程度まとまった英語を聞いておおよその内容をつかませることを目標にしています。本時ではStaring Outの1問目だけを行います。

1回目では、どんな単語が聞こえるか、分かったことや気付いたことを記入させましょう。2回目は、ワークシートの問題2をリスニングの視点として与えてから聞かせましょう。

答え合わせを終えたら、本時のめあてにつながるようなやり取りを行います。ワークシートの最後の問題の確認をし終えたところから、以下のように進めましょう。

Let’s check the answer. Where is “大豆” from? Is it from Vietnam? Korea? America? or Ghana?
Raise your hands, please.

America.

That’s right. “大豆” is from America. Look at this.(納豆のパックを実際に見せるとよいでしょう)

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

買っておいた納豆のパックに記載されている原産国の表示をモニターで見せるなどすると、実感を伴って理解させることができます。日常的に納豆を食べる児童もいると思います。私の学級でも、大豆がアメリカ産やカナダ産であることを知り、驚いている児童の様子が見られました。

I love natto. I eat natto everyday. I always eat natto for breakfast.
Do you like natto?
Yes, I do. Raise your hands, please.
No, I don’t. Raise your hands, please.

I have a question. What day is natto day?

納豆の日? そんな日があるんですか?

Look at TV.(いろいろな日付を参考に見せる)
Talk with your friends.

(スライドを見せて)7月10日は…

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

Let’s talk about natto today. Let’s check the goal of the lesson.

③本時のめあての確認

本時のめあて「日本人がよく食べる納豆について、友達の食べ方などをくわしくインタビューしよう。」を確認して、次の学習に進みましょう。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

④納豆について話そう

納豆の食べ方は人それぞれ違うと思います。私は小粒が好きで、からしは入れません。混ぜる回数は10回未満で、生卵、ネギ、タレを加えて食べるのが好きです。児童それぞれ、食べ方に違いがあるからこそ、インタビューすると楽しくその違いを知ることができます。実際にこの活動を行ったときに、児童がとても楽しそうに活動している姿が見られました。

では、どのように進めるご紹介していきます。まずはワークシートを配付して、児童自身の食べ方を記入させます。次のように児童とやり取りをしながら進めてみてください。

ワークシート表
ワークシート裏(記事の最後でダウンロードできます)

Look at the worksheet, please.
First question is “Do you like natto?”
If you like natto, raise your hands, please.
If you like natto, answer the questions on the front side of the worksheet. If you do not like natto, answer the questions on the back side of the worksheet.

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

まずは納豆が好きと答えた児童といっしょに、質問の内容を確認しながら進めていきます。

ここで指導のポイントとして工夫できることは、「読む」活動を短時間で取り入れることです。教師が発話して児童がリピートする流れよりも、まず教師が“Can you read this?”と児童に問うことで、児童が文を読もうとします。特に6年生のこの時期になると、単純な繰り返しを好まない児童が増える傾向が見られます。
学習指導要領では「読むこと」に関して慣れ親しむことが求められています。「読む」機会を与えることで、中学校へ向けて少しずつ読もうとする気持ちも育てていきたいですね。

Can you read this?

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

Do you はよく見るから読めるな。これは natto だね。

Let’s say it together. “Do you usually have natto for breakfast?”

Do you usually have natto for breakfast?

I sometimes have natto for breakfast.

と言って教師の自己開示を行います。

モニターに映っているワークシートをクリックして、✓印を表示させます(先生の答えが違う場合は、✓印の画像データを答えに合わせて移動させておきましょう)。

ワークシートは記事の最後でダウンロードできます

それから児童に話を振ります。

How about you?

ときどきだから sometimes だな。

2問目以降も児童とやり取りをしながら同じ要領で進めていきましょう。

①スライドに書かれている英語の質問を提示する。
    ↓
②児童に英文を読ませてみる。
    ↓
③児童に質問に対する答えをワークシートに記入させる。

3問目のWhat kind of natto do you like?の質問では、これに関連してインタビューの最後で納豆占いができるようになっています。児童は喜んで自分の当てはまる占い結果を聞いていました。スライドの納豆占いを活用して行ってみてください。

表の質問内容をすべて確認したら、納豆が嫌いな児童についてワークシートの裏面を使って同じように進めます。質問に対する答えを選択肢から児童に選ばせましょう。

次に、インタビュー時に児童が友達の情報を記入するワークシートの書き方を確認していきます。ALTが不在の場合は、音声を録音しておくとよいでしょう。全員でNo.1の質問から聞いていきます。

Tim likes natto. So let’s ask Tim questions. No.1 question, please.

Do you usually have natto for breakfast?

Sometimes.

O.K. I write his name here.

と言ってモニターに映っているワークシートにTim(ALTの名前)と書き込みます。そして児童にもTimの名前をワークシートに書き込むよう伝えます。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

Everyone, write down his name on your worksheet, please.

実際に児童にALTの名前を書かせることで、本番のイメージが付きやすいと思います。

残りの質問も同じように進めます。裏の「納豆が嫌いな場合」も同様に行いましょう。

全体で何度か質問文を発話させますが、その時も先程と同様にペアで「読む」活動を取り入れるとよいでしょう。その時に教師は、どの文に児童が難しさを感じているか見取って把握することができれば、全体で行う発話の量のバランスを質問文によって変えることができます。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

全体での発話後は、実際にインタビュー活動を始めましょう。ペアをチェンジするときなどに、児童に「読む」活動を適宜取り入れるとよいでしょう。

⑤デジタル教科書 Sounds and Letters(P92)

教科書の巻末にある Sounds and Letters です。短時間の積み重ねを大切にしましょう。私はYouTubeのフォ ニックスを児童といっしょに行ってから、Sound and Letters を行います。本時はA~EのフォニックスとQuiz④の問題に取り組みましょう。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

⑥単元のゴールの確認

単元のゴールの確認を行います。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます。

この単元では、1時目の最初ではなく、1時目の終末に単元のゴールの確認を行うことにしました。その方が、単元のゴールを効果的に提示することができる場合もあります。

私は、教科書の単元のゴールのオリジナルカレーの発表ではなく、「食材を通じて世界のつながりを考え、メニューを発表しよう」として、児童の家での夕食などのメニューを紹介する形にしました。ここでは、教師自身のメニューを簡単に紹介しましょう。単元のゴールに向けて様々な活動を準備してあるので、参考にしてみてください。

⑦ふり返り

本時の学習をふり返り、全体で共有をしましょう。


居村啓子

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。


本好利彰

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。


パワーポイント(スライド)ダウンロード

6年Unit6-1パワーポイント(55スライド)、ワークシート(2点)

パワーポイント見本
納豆ワークシート1
納豆ワークシート2

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構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美  アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子

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