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調理の基本がわかる!小五小六の家庭科

2019/11/20

調理は、子供たちにとって、楽しい学習のひとつです。ここでは、小五と小六の家庭科授業の基本と、それぞれの学年別で、子供が安全と衛生に気を付けて楽しく活動することができるように注意したい指導のポイントや教室環境について紹介します。

執筆/埼玉県公立小学校主幹教諭・大山方住
監修/前文部科学省教科調査官・筒井恭子

安全と衛生に気を付けて、楽しく調理をはじめよう

安全な包丁の取り扱い

1.包丁の保管

包丁の保管方法

保管箱と包丁の柄に番号を付けることで、数を確認することができます。また、鍵のかかる保管箱等に保管します。

2.包丁の正しい持ち方と切り方(ICTを活用して)

包丁の正しい持ち方をタブレット端末に保存

切り方の動画をタブレット端末に保存し、いつでも確認できるようにします。ペアで撮影し合い、正しい持ち方や切り方ができているかを確認します。

安全な加熱用調理器具の取り扱い

1.ガスこんろの場合

周囲に燃えやすいものを置いてないか、換気しているか、使用後に器具栓を閉めているかなどを確認します。

2.IHクッキングヒーターの場合

トッププレートに鍋やフライパンなどの用具以外のものを置いてないか、使用後に電源を切っているかなどを確認します。その際、使える鍋などの形状や材質がガスこんろの場合と異なることにも触れるようにします。

安全で衛生的な食品の取扱い

1.生の魚や肉の取扱い

調理の基礎を学習していないことや衛生的な取扱いが難しいので、扱わないようにします。

2.じゃがいもの取扱い

じゃがいもの下処理

芽や緑化した部分には、食中毒を起こすソラニンという成分が含まれているので、必ず取り除きます。小さいものは扱わないようにします。保存する場合は、日光に当たらないようにします。

3.材料を持参する場合の留意点

登校後、速やかに腐敗していないか匂いや色などを確かめたり、保管に十分留意したりします。

食物アレルギーへの配慮

材料にアレルギーの原因となる物質が含まれていないか、調理器具等に付着していないか確認が必要です。また、事前にアンケートをとり、保護者、養護教諭、栄養教諭等と情報を共有し、事故防止に努めます。

環境に配慮した後片付け

1.ごみの減量

グループでごみの残量を確認し、少なくなる方法について考えるようにします。

ビニール袋を使用せず、捨てるチラシを再利用したり、油分は紙でふき取ってから洗う
左/ビニール袋を使用せずチラシを再利用する 右/油分は紙でふいてから洗う

2.油汚れの取扱い

油汚れをあまり布や古紙などで拭き取ってから洗った場合と、そうでない場合に必要な水の量を比較して、必要以上に水や洗剤を使わないように気付かせるようにします。

左/古紙でふきとってから洗った場合の水の量

個に応じた指導・教材の工夫

1.見通しがもてる調理工程カードの作成

活動の流れがいつでも確認できる調理工程カードを作成し、見通しをもって活動に取り組めるようにします。

調理実習で使用した「お米のたき方」の調理工程カード
調理実習で使用した「お米のたき方」の調理工程カード

2.食品カードの活用

献立を立てる際に、食品カードを作成して活用します。カード裏面で主な栄養素と体内での主な働きを確認できるようにします。

献立学習で使用した食品カード
献立学習で使用した食品カード

5年生・調理をはじめよう!ゆでる調理で「マイサラダ」

青菜とじゃがいもなどを扱い、ゆでる調理の仕方を理解し、材料や目的に応じて適切に加熱調理ができるようにします。

題材の指導計画 全10時間
※クリックをすると別ウィンドウで開きます

【2~6時間目】ゆでる調理の特性を理解する

実験1 青菜をゆでる~沸騰してからゆでる方法を理解する~

青菜を2把用意し、1把はゆでず、もう1把を1分ゆで、かさ、色、硬さ、味を確認して、かさが減ることを確認します。

沸騰した湯に根元から入れ、1分ゆでる
沸騰した湯に根元から入れ、1分ゆでる

実験2 じゃがいもをゆでる~水からゆでる方法を理解する~

1㎝幅の輪切りにしたじゃがいもを水からゆで、沸騰してから1分ごとに取り出し、色、硬さ、味を確認します。

じゃがいものゆで時間1分ごとの変化
じゃがいものゆで時間1分ごとの変化

実験3 卵を好みの硬さにゆでる

青菜をゆでる学習を活用し、沸騰してから何分ゆでれば好みの硬さになるのか予想をして、卵をゆでます。

半熟は沸騰してから3分。固ゆでは10~15分ゆでる
半熟は沸騰してから3分。固ゆでは10~15分ゆでる

ゆでる調理の特性
①水からゆでるものと、沸騰してからゆでるものがあります。
②硬い食品を柔らかくして、おいしく食べることができます。
③ゆでることで、かさが減るものは、多くの量を食べることができます。

5年生・食べて元気!日本の伝統的な日常食ご飯とみそ汁

毎日食べている米飯とみそ汁が、伝統的な日常食であることが分かり、米飯とみそ汁の調理ができるようにします。

題材の指導計画 全10時間
※クリックをすると別ウィンドウで開きます

【2~3時間目】米飯の調理をする

実習 硬い米から柔らかい米飯になる様子を観察する

米の色、水の量などの観察の視点を明確にして、米の変化を観察し、言葉や図表、グラフにまとめ、発表し合います。

米がたける様子を観察して記録をつける
※クリックをすると別ウィンドウで開きます

【4~5時間目】みそ汁の調理をする

実験 だしの役割について調べる

「色」「香り」「味」などの視点を明確にして、だし入りみそ汁とだし無しみそ汁を試飲し、だしの役割について話し合います。

だしのありなしを比較する

6年生・朝食から健康な1日の生活をはじめよう!
オリジナルいろどりいため

「いためる調理」では、目的に応じたいため方が適切にできるようにします。

題材の指導計画 全8時間
※クリックをすると別ウィンドウで開きます

【3時間目】いためる調理の特性を理解する

観察 いためた青菜とゆでた青菜を観察したり、試食したりする

ゆでる調理と比較し、いためる調理は短時間で調理ができ、油の風味があることに気付かせます。

左/いためたもの 右/ゆでたもの
左/いためたもの 右/ゆでたもの

【4時間目】材料に適した、いため方を理解する

実験 にんじん、ピーマン、玉ねぎ、ハムを強火で同時にいため、試食する

にんじんなど、火の通りにくいものからいためることに気付かせます。

どの食材も同じいため時間でよいかどうかの確認

実験 強火でいためたものと、弱火でいためたものを試食し、比べる

キャベツを強火でいためたものと、弱火でいためたものを試食し、弱火でいためると、調理時間が長くなり、水っぽくなることに気付かせます。

強火でいためたものと弱火でいためたものの比較
左/強火でいためたもの 右/弱火でいためたもの

6年生・まかせてね、今日の食事!1食分の献立をプロデュース

題材の指導計画 全8時間
※クリックをすると別ウィンドウで開きます

【1時間目】学校給食を用いて献立の要素を理解する

学校給食の写真を掲示し、献立を構成する要素として主食、主菜、副菜があることに気付かせます。

学校給食の写真

主食には「主にエネルギーのもとになる」食品、主菜には「主に体をつくるもとになる」食品、副菜には「主に体の調子を整えるもとになる」食品が多く含まれているので、主食、主菜、副菜を組み合わせることにより、3つのグループの食品がそろった1食分の献立となることを理解できるようにします。

【2・3時間目】栄養バランスがよい献立を工夫する

1.献立(1食分)を考える

① ご飯とみそ汁を中心をとした1食分を扱います。
② 「主菜」や「副菜」は、料理カードやデジタル教材を利用する方法
もあります。

2.自分の考えた献立の栄養バランスを確認する

① 献立に使用されている食品を3つのグループに分けて、栄養のバランスを確認します。
② グループや学級内で互いの献立を紹介し合い、献立を見直します。

食品を3つのグループに分ける

・自分の考えた献立や友達の考えた献立に含まれている食品を、3つのグループに分けてみよう。
・食品をグループに分けたら体の中でどんな働きがあるかを考えて、○の中に書いてみよう。

『教育技術 小五小六』2019年11月号より

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