人に与えている印象を見直そう ~自分言動チェック~
「無くて七癖、有って四十八癖」というように人には誰でも癖があります。教師として、新任の頃には気を付けていたことも、年数を重ねるごとに曖昧になっていませんか。
職場では、後輩があなたの言動や行動に影響を受けることもあります。この機会に、自分の姿をチェックしてみてください。
執筆/大阪府公立小学校首席・川村幸久
目次
注意!こんなこと、やっていませんか?
服装・態度・表情編
□ 半ズボンやジーンズ等で出勤する
□ サンダルを履いている
□ シャツの袖をまくっている
□ 首にタオルを巻いている
□ 体育の授業でも着替えない
□ 眉間にしわが寄っている
□ 腕組み・足組みをしている
□ 命令口調が多い
□ 自分の失敗を認めず、言い訳をする
子供の指導編
□ 子供の話を聞いているつもりで聞いていない
□ 子供の顔を見ないで対応する
□ 子供からの話しかけに、返事をしない
□ 子供を指で指名する
□ 子供によって対応を変える
□ 子供によって呼び方を変える
□ 特定の子供だけに声をかける
□ 子供の失敗を笑う
□ 子供のよくないところを探して叱る
□ 子供との約束を簡単に破る
□ 失敗を子供のせいにする
□ 授業の時間の開始と終了を守らない
□ 下品な言葉を使う
□ 大きな声(荒げた声)で指導する
職員室編
□ 電話が鳴っていても出ない
□ 来客があっても対応しない
□ 自分の仕事以外は手伝わない
言ってもらえるうちが華
新任の頃は、周りの先生から注意してもらえたことも、2年3年と経つにつれて、次第に誰も注意してくれなくなります。上司・先輩・同僚から指摘された時には、自分の言動とその理由を真摯に受け止めて考え、改善していくことが大切です。
見た目の印象で損をしないために
人の印象は、見た目で9割近く決まると言われています。子供・保護者はもちろん、上司・同僚・後輩も教師の言動を見ています。印象が悪くなってしまったら、同じことを言っていてもなかなか相手に伝わりにくく、信用してもらえません。逆に、よい印象をつくることは、自分の実力を後押ししてくれます。
10年後、あなたは職場の中でも若い先生の指導的立場になっています。あなたに影響を受けた後輩たちは、また次の世代の後輩たちに「先生として大切にしたい心構え」を伝えていくことになるでしょう。
あなたの言動のすべては、目の前の学級の子供たちの幸せにつながっています。初めて教壇に立ったあの日の気持ちを思い出しましょう。
〈参考文献〉『信頼される先生への4分2秒自分の印象、大丈夫ですか?』ちとせ・著(小学館)
イラスト/伊神彰宏
『小三教育技術』2018年11月号より