赴任先でいきなり6年担任を任されて戸惑っています

30代の男性教諭から「みん教相談室」に相談が寄せられました。赴任先で6年担任を任され、学校のこともよくわからない状況に戸惑っているそうです。この悩みに対し高学年担任のプロ、トモチャンネルでもおなじみの千葉県公立小学校教諭・高橋朋彦先生は、2つの手立てを挙げてアドバイスしました。その内容を紹介します。

目次
Q. 学校や子どもたちのことをよく知らないまま、6年担任を受け持っています
転勤先で6年担任をまかされ、学校のこともよくわからないまま進んでいます。子どもたちの中で冷え切った雰囲気とがんばろうとしない雰囲気が漂っていて、学校に行くのがしんどいです。どうすればいいでしょうか。(ぱさ先生・30代男性)
A. 2つのアプローチで子どもとの距離を縮めていきましょう
ぱさ先生。転勤先で6年生なんですね。私も経験がありますが、本当に大変ですよね。6年生はやることが多く、ぱさ先生が学校に慣れないままに、いろいろなことがどんどん進んでしまいますよね。
今回のご相談の内容の場合、
A 子どもへのアプローチ
B 職員へのアプローチ
の2つの手立てが考えられます。
A 子どもへのアプローチ
1.教師が自己開示をする
今までに経験したことや楽しかったこと、好きなことや苦手なことなどを自己開示して子どもに親しみを持ってもらうようにしてはいかがでしょうか。親しみを持ってもらうことで、こちらからの言葉が届きやすくなります。
2.相手の関心に関心を持つ
子どもの好きなことはなんでしょう? サッカーでしょうか? 野球でしょうか? ドラマでしょうか? アニメでしょうか? 子どもの関心に関心を持ち、心の距離を縮めていきます。私は、子どもの好きなアニメを聞き、アニメトークをすることが大好きです。
3.大切にしたいことを語る
1、2を通して子どもとの距離を近づけつつ、どんなクラスにしたいのか子どもに語っています。私の場合は、「人も自分も大切にできるクラス」です。人も自分も大切にできる人に成長できるよう、日常生活や授業、行事などの取り組み方を子どもたちと一緒に考えています。
B 職員へのアプローチ
1.昨年度までの実態を知る
6年生は、当たり前のことかもしれませんが、学校に一番長くいる学年です。だからこそ、ポジティブなこともネガティブなことも含めて、これまで学校でどのように過ごしていたか知ることが大切です。実態をよく知ることが適切な指導へとつながります。
2.見通しを持つ
6年生は全校のために動くことが多く、見通しを持っていることが大切です。ですが、ぱさ先生は学校に来たばかり。学校のことがよく分かりません。ですので、見通しを持つためにいろいろな人に相談することがおすすめです。
3.多くの目で学級を見てもらう
6年生は男子も女子も思春期で難しい時期です。だからこそ、学校内の他の教員やスタッフと協力し、チームワークを大切にします。情報やアイデアの共有、多くの方からの声かけなどをしてもらい、多くの目で学級を見てもらうことが大切です。
異動したばかりの学校は、知らない人も多く、寂しい気持ちになりますよね。一人で悩むことはとても辛いものです。ご自身の学校の中で信頼できる人を見つけ、相談に乗ってもらうこともとても大切だと思います。大変だと思いますが、応援しています。一緒に乗り越えていきましょうね。
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「みん教相談室」新規受付停止のお知らせ
長い間、この企画を応援してくださり、ありがとうございます。
今後「みん教相談室」は新規のご相談受付を停止し、現在開発中の新たな取り組みの中に、これまで大切にしてきたコンセプトを活かしていきたいと考えております。
ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。