「これだけ英語」で乗り切る小学校英語指導#02〜アジリティ力!~決まり文句ととっさの基本ワードを身に付ける~

英語の授業をこなすには、コツがありそうです。前回の記事では、英語の授業を成功させるために必要な力として、●アジリティ力、●リレーションシップ力、●エンターテインメント力の3つが大切だというお話をざっとしました。今回からは、それぞれの力を磨く方法を一つずつご紹介していきます。
今回は、アジリティ力…つまり即応力、瞬発力が大事ですよ、というお話です。
いっぺんにいろいろなことを覚えるのは大変なので、まずは基本中の基本の表現、言い回しを覚えるようにしましょう。授業を進行していくときの最低限のものを徹底的に練習し、すぐ口をついて出てくるようにします。
【連載】マスターヨーダの喫茶室~楽しい教職サポートルーム~

※前回記事はこちら 「これだけ英語」で乗り切る小学校英語指導#01〜外国語(英語)教育に関する総論〜
目次
1 体にしみついた言葉から
同僚の若手のせんせいが、大学で小学校英語を専門に学んできたということで、
「どんな勉強してきたの?」と尋ねつつ、お話を伺いました。
いろいろなお話を聞く中、ある教授が講義の最後に恒例としていたミニテストのことが、特に印象に残りました。
「おはようございます」「座って」「拍手して」「グループになって」などと書かれたカードが出てきます。それを瞬時に英語で言い直し、正しく発音する、というトレーニングです。
学校でよく使われる簡単な言葉を、徹底的に練習するのです。
まさに、これはアジリティ力の養成だなあと思います。
学校でよく使うこうした挨拶や指示語は、児童たちにとって、体にしみ込んだ決まり文句です。他にも、色や数、ものや動物の名前など、親しみのある言葉ほど、英語への置き換えも簡単と言えます。
こうした言葉をさっと英語で児童たちに発し、あるいは問いかけに対して瞬時に英語で返す。そんな練習をしてみましょう。自分でカードを作成し、実際に発音しながら練習したり、学校で過ごす日常の様々な場面で、「ここを英語で言うとしたら…」などと、心の中でトレーニングしたりするのも効果的です。