2月の先生のお話| 逃げる月を追いかけろ!充実した2月にするために

連載
学級経営を支える先生のおはなし|小四

愛知県公立小学校教諭

八神進祐

2月は「逃げる月」と言われるように、時の流れを早く感じるものです。それでも子供たちに「2月が充実していたなぁ」と感じてもらえるように意識づけをしていきたいものです。また、年度の最終月である3月へとつなげる大切な月でもあります。行事や心の準備を整えていけるといいですね。

執筆/愛知県公立小学校教諭・八神進祐

Point1 2月ってどんな月?

2月となりました。2月って皆さんにとってどのような月ですか。

とても寒い月だよね。

節分があるね!

2月って何かあったかなぁ。

私の誕生月!

以前、私の学級で「好きな月」ランキングをした際に、2月は下位でした。子供たちからは、「夏休みやクリスマスほどのビッグイベントが少ないから」や「寒い季節だから」などという理由が挙がりました。もちろん、2月に誕生日などがあり、楽しみにしている子がいるはずなので、その子たちへの配慮も必要です。ただ、子供たちの中には、2月の印象が薄いと感じる子は一定数いるようです。

そこで、次のような声かけをします。簡単な図と併せて説明することで、視覚的に伝わりやすく子供たちの意識も変わっていくでしょう。

生活リズムや学びの姿勢を図に示したもの

皆さんは1月に生活リズムや学びの姿勢などの土台を作ってきました。2月、3月、次の学年に向かって、さらに積み上げていきませんか。

Point2 さあ、明日から、次の学年です!

しかし、昔から2月は「逃げる月」と言われます。あっという間に3月、4月になってしまうということですね。
例えば、「おめでとう! 皆さん、明日から次の学年です!」と言われたらどうですか。

いや! ちょっと待って! まだ心の準備が…!

もちろん冗談ですが、気持ち的にはそれくらい早く時が流れるものなのです。「まだ早いよ」と思った人は、きっとやり残したことがあったり、心の準備が整っていなかったりなど、さまざまな事情があるのではないでしょうか。

そこで、皆さんには逃げる2月を「追いかけ、捕まえる」思いで一日一日を大切に過ごしてほしいと思うのです。さあ!「追いかけ、捕まえる」ということで、次の休み時間に鬼ごっこをしませんか。体があったまるとあたたかな血液が脳まで巡って勉強も充実しますよ。

時が過ぎていくことに身を任せるのではなく、日々の生活に主体性をもたせるために上記のようなやりとりをしてみてはいかがでしょうか。気温の低い時期ですが、鬼ごっこなどで体の内側から温まれば、自然と学習意欲も高まっていくものです。

あと、必ず伝えたいのは、学級解散が近づいていることの実感です。休日などを除けば「あと25日!」などと伝えると、「風邪を引いて休んじゃうと、もったいないね」「残りの勉強も頑張ろう」のように、その日から日々を大切にする子が増えてきます。

2月の日々を充実したものにするために、節分などの行事にちなんで「リアル鬼面」を使った鬼ごっこや、学級経営の連載記事に登場する今月のラッキーアイテム「夢たまご」を活用してみてはいかがでしょうか。きっとどの子にとっても思い出に残る2月になるかと思います。

リアル鬼面の画像
左)リアルな表情の手作り鬼面。これで子供たちと鬼ごっこをすると盛り上がります 右)裏面はこんな感じです
八神進祐先生
八神進祐先生

八神進祐(やがみしんすけ)●1988年、愛知県生まれ。愛知教育大学卒業。教育サークルMOVE代表。子供たちの“ありのまま”を大切にした教育実践に取り組んでいる。
著書『今すぐ真似したくなる教室のひみつ道具図鑑』、教育論文入賞多数、第5回・第7回「全国授業の鉄人コンクール」優秀賞、フォレスタネットグランプリ初代MVP。
YouTubeでは小学館「みんなの教育技術」より、授業力アップ動画を、Twitterでは「だいじょーぶ先生」(@teacher16694123)としてアイデア溢れる教育実践を発信中。

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