小4国語「もしものときにそなえよう」板書の技術

今回の教材は、「もしものときにそなえよう」です。この説明文を通して、自分が興味をもったことを中心に文を書いて紹介するという学習活動です。そのなかのおおまかな文章構成と「初め」「終わり」の内容を捉え、「中」を2つに分けることと「中の1(前半)」を読み、第1段階の予想と調査の内容を捉えることの手がかりとなる板書の工夫を紹介します。
監修/京都女子大学附属小学校特命副校長・吉永幸司
執筆/埼玉県公立小学校教諭・田中崇亮(せせらぎの会)
単元名 考えたことを書き、読み合おう 〜「防災もしもブック」を作ろう〜
教材名 「もしものときにそなえよう」(光村図書 4年)
目次
単元の計画(全12時間)
1 自然災害について知っていることを話し合い、学習計画を立てる。
2 テーマを決めて、調べる方法を確認する。
3・4 テーマについて調べて、わかったことをカードにして書きためる。
5 書く文章の構成を捉える。カードを整理し、自分の考えを明確にする。
6・7 「中」に書く内容を考える。
8・9 下書きをし、推敲する。
10・11 グループで下書きを読み合って再度推敲し、清書する。
12 文章を読み合い、感想を伝える。
※単元の学習終了後、テーマごとに子供の文章をとじ込んでまとめ、「防災もしもブック」を作成する。
板書の基本
〇子供の興味を広げ、考えを整理する板書
子供が発表した意見について思考ツールを用いて板書することで、話題に対する子供の興味を広げたり、考えを整理し、新たな気付きを出しやすくしたりします。
2/12時間目では、地震や台風、かみなりなどの災害でどのような被害があるかを板書し、そこから考えられる対策についての意見を広げます。被害や対策について具体的に考え、話し合うことで、関心を深め、板書を見ながら「いつ避難すればよいのだろう」など、新たな疑問を生み出せるようにします。
〇文章構成を捉えやすくする板書
文章を「初め」「中」「終わり」の3つに分けて示すと、文章構成が捉えやすくなります。
5/12時間目では、北山さんと木村さんの文章を「初め」「中」「終わり」で色分けして黒板に提示します。色分けすることで、2人の文章はどちらも「初め」「中」「終わり」の構成で書かれていることがわかります。さらに、内容に着目すると、「初め」と「終わり」は自分の考えが書いてあることがわかります。そのため同色にすることで、「初め」と「終わり」に自分の考えを書く双括型の文章であるということに気付きやすくなります。