教育界のレジェンド 鈴木惠子先生の「教師として大切にしたい言葉」

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温かく、生き生きと学ぶ子供たちの姿に魅了され、かつてその後姿を追い求めた先生方が全国にいた、鈴木惠子先生。その授業は、授業名人と称された故・有田和正先生から、「日本一の授業」と評されました。その鈴木先生の対面限定講座が、2023年3月25日に東京・小学館で開催されます。まだ鈴木先生を知らない若い先生方のため、そのweb連載から、珠玉の名言を集めてお届けします。

鈴木惠子(すずき・けいこ) 静岡県藤枝市の元公立小学校教諭。教育委員会指導主事、管理主事、小学校校長等を経て退職。好きなものは花と自然。

学級づくりに関する名言集

珠玉の言葉① 「子供と一緒に、『今を生きること』を楽しんでください」

最近の子供はしらけていて……なんて肩を落とす前に、まず大人が熱中する姿を見せれば、子供だって熱中するのです。
学校の究極の目標は、「生きること」を教えることです。
自分や周囲の人たちのことが大好きだ! と言える子供たちを育てることです。
どうか、率先して授業や遊びや行事に燃えてください。
子供と一緒に、「今を生きること」を楽しんでください。
「燃える」「夢中になる」「熱中する」「楽しむ」ということがどういうことなのか、その素晴らしさを、子供たちに身をもって教えてください。
(連載「教師として大切にしたいこと」第10回より)

珠玉の言葉② 「し~っ! 先生には聞こえるよ!」

ある時から、私は「聞こえません」と言わせるのはやめました。
代わりに、
「し~っ! 先生には聞こえるよ!」
と息を殺し、自分の全神経をちよちゃんの声に集中させる姿を、子供たちに見せるようにしたのです。

そうすれば、何とか聞き取れるものなのです。
聞こうと思えば聞こえる。理解しようと心を寄せれば聞き取れるものなのです。

教師のそんな姿を見て、子供たちも、ちよちゃんが発言する時には、ちよちゃんの方へ身を乗り出し、耳をそばだて、全身全霊で聞き取ろうとする態度を身に付けていきます。

「アッ! 私にも聞こえた!」「僕にも聞こえた!」……となるんです。

「みんなにも聞こえたの? 先生嬉しい!」と喜びます。
(連載「教師として大切にしたいこと」第2回より)

珠玉の言葉③ 聴くことの指導=人間関係づくりだと言っても過言ではありません」

全員が発言者の声に耳を傾けた時の、ピンッと集中した空気の気持ちよさを、まずは子供たちに繰り返し味わわせてください。
「ほら、今全員がまことさんの方を向いて、まことさんの声に耳を傾けたよね! すごく気持ちいいね!」と……授業を止めてでも、その瞬間の素敵な空気を子供たちと共有し、全員の心にインプットしていきます。
聴くことの指導で何より大事なのは、「話す」指導と同様に、「相手の言わんとするところを何とかわかりたいという思い」、「話している相手への思い」を育てることです。
(連載「教師として大切にしたいこと」第8回より)

授業づくりに関する名言集

珠玉の言葉④ 「授業は子供の素晴らしさに気付く時間です」

「大人が手を出し口を出し、子供を狭い大人の手のひらの上だけで活動させている間は、大人が用意した着地点以上のものは出てきません。
でも子供の力って、じつはものすごい可能性を秘めているものです。
子供を信じ、できるだけ黒子に徹して子供に任せることによって、大人が思ってもいなかったような柔らかな発想や、突拍子もない着眼点が生まれ、「ああ、そう来たか!」と、子供から目を開かされることが何度もありました。
授業は子供の素晴らしさに気付く時間なのです。」
(連載「教師として大切にしたいこと」第9回より)

珠玉の言葉⑤ 「教師というのは、たいていしゃべり過ぎているものです」

教師というのは、教えなければ! という責任感が強すぎて、たいていしゃべり過ぎているものです。発問をして、直ちに子供から反応が返ってこずに間(ま)があいてしまうと、教師は不安になったり焦ったりして、どんどん言葉をたたみかけてしまいます。
「授業はあなたたちのものですよ!」と言いながら、教師はしゃべり続けます(笑)。

その間(ま)は、子供自身の中から悩みや問いが生まれたり、思考が動き出したりする大切な時間なのに、……10秒と待つことができないのです。
沈黙が続くその10秒、20秒は、教師にとって、とてつもなく長く感じられるものです。
でも、最初は根比べです。子供との格闘……というより、待てない自分との格闘です。
子供を信じてとにかく待ちましょう。
教師がしゃべらなければ、子供の中から、何とか沈黙を破ろう! 風穴(かざあな)を開けよう! とする声が出てくるものなのです。必ず出てきます!
(中略)
喋り過ぎない、怖い顔をしない、立ちはだからない、……子供たちに授業の主役の座を明け渡す覚悟を「自らの姿」で見せることが、子供たちの授業への姿勢を変えます。
(連載「教師として大切にしたいこと」第6回より)

珠玉の言葉⑥ 「子供たちが互いに生かし・生かされている喜びを実感し合える話合いを」

「喜び」を伴う話合いとは、子供たちが互いに生かし・生かされている喜びを実感し合える話合いのことです。関わりの中で自分の力を発揮する喜び・力を合わせて真理に近づく喜びを実感し合える話合いのことです。(中略)
「自分の考えをわかってもらいたい。」というたった一点、その思いを育てることにより、子供は根拠や証拠を明らかにしたり、自ら言い方を工夫したりして、発言の内容が豊かになり、話合いが活性化されていきます。
(中略)
話すことの指導は、決して「大きな声で言いましょう」とか、「みんなの方を向いて話しましょう」とか、「結論から先に言いましょう」などと、形を指導する事が先ではありません。
思いを育てることによって、それらは後からちゃんとついてくるから大丈夫。大事なのは「相手意識」を育むことです。
(連載「教師として大切にしたいこと」第7回より)

珠玉の言葉に、ライブで触れられるチャンス

以上、鈴木惠子先生の珠玉の名言集でした。いかがでしたか?
鈴木先生の実践者としての深みと凄みの片鱗を、お感じいただけたでしょうか?
そのご実践の蓄積を対面で直に感じ、鈴木先生ご自身のお言葉から学べるレアな研修会が、2023年3月25日(土)に、東京・小学館本社ビル2F講堂(東京都千代田区一ツ橋2‐3‐1)にて開催されます。
この研修会は講師のご希望によりオンラインでの配信を一切いたしませんので、会場へ足をお運びいただける方のみのご参加となります。後に「伝説の240分」と呼ばれる学びの場になるはずです。

既にお申し込みいただいている先生方の多くは、ご著書をお持ちの有名な先生方です。
会場でそうした先生方と直接対話できることも、この研修会の参加特典だと言えるでしょう。
ご興味をお持ちになり、「久しぶりに対面式の研修会で学んでみようかな」と思われる方は、小学館カルチャーライブのサイト内にあるお申し込みサイトからぜひ、お申し込みください(下のバナーをクリックしていただくことでも、お申込みサイトへ入ることができます)。
春休みの1日、志高き先生方と一緒に豊かな学びの時間をご一緒できることを、とても楽しみにしています。皆様、お待ちしております!

↑クリックすると3月25日の講座のお申し込みページが開きます。

編集・執筆/白石正明(みんなの教育技術編集部)

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