10月の先生のお話|体調管理で最大のパフォーマンスを

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学級経営を支える先生のおはなし|小四

愛知県公立小学校教諭

八神進祐

朝晩がだんだんと冷え込み、季節の変わり目を感じるこの時期。子供たちにも体調管理を呼びかけることが多くなるのではないでしょうか。今月はなぜ体調を整えることが必要なのかを、グラフを用いて伝えます。

執筆/愛知県公立小学校教諭・八神進祐

Point1 もしも力が50%しか出せなかったら

だんだんと涼しくなってきましたね。季節の変わり目は体調を崩しやすいと言われます。先生が子供だった頃、マラソンがとても得意で、いつも上位で入賞していました。しかし。本番で力を発揮できなかったことがあります。なぜなら「前日に体調を崩していたから」です。どうして体調を崩してしまったと思いますか。

夜ふかししていたとか。

ご飯を食べていなかったのかな。

おへそを出して寝ていたとかかも。

皆さんの考え、ほぼ正解です。季節の変わり目で、服装も合っていないというのもありました。あの時はとても悔しかったですね。
この図を見てください。

五輪選手と筆者の能力の発揮の違いを示した図

たとえば、オリンピック選手のように優れた能力のある方でも、体調不良などにより持っている力の半分、つまり50%しか能力を発揮できなかった場合、先生のような一般人でも100%の力が出せたら、何らかの勝負で勝つこともあります。

力があるのに、発揮できないのは悔しいですよね。

体調が崩れる際には、必ず体からサインが出ます。皆さんの経験の中でも、のどが痛くなったり、鼻をすすったり、なんだかボーっとしたりしたことはありませんか。そのサインに気付いたら、無理をせず、よく食べよく眠ることをが大切です。
そのようにならないよう、普段から規則正しい生活を送るなどの予防も大切ですね。

Point2 1%の努力を。1.01の法則

皆さんに「1.01の法則」というお話をします。
皆さんの力を「1(100%)」として、1日に1%努力をすれば1.01(101%)となるとします。
これを2日間続ければ、1.01×1.01≒1.02(102%)となり、2%力がUPすると考えた時、10日間1%の努力を続けると何%成長すると思いますか。

10%かなぁ。

お見事です。
1.01×…×1.01≒1.10(110%)となります。1%でも、続けることで10%力がUPするのですね。では1年間続けた場合、どうなるでしょうか。

1%の努力を1年間続けた場合の力を式に表した図

うーん……365%かなあ。

実は、約3780%になるのです。

1%の努力を1年間続けた場合の力を求める式の正解を示した図

えっ! そんなに!

実際に電卓を使わせて、答えを求めてみるのもよいかと思います。

今回の数値はあくまで例えの話ではありますが、コツコツを続けると、あるときグーンと成長することがあります。皆さんも経験ありませんか。

そういえば、毎日鉄棒に挑戦してたら逆上がりがふわっとできるようになった。

九九がスラーッといえるようになったことがあるよ。

では、1%力を抜いて毎日過ごしたらどうなってしまうでしょうか。
興味がある子は、0.99を掛け算してみてくださいね。

どの学年もそうですが、子供たちは1年間で本当に成長します。体調を整えながら自身の力を日々高めていくことの大切さを伝えていきたいものです。今回の話を通して、「自分自身の成長」に期待をもってくれる子が現れることを願っています。

八神進祐先生
八神進祐先生

八神進祐(やがみしんすけ)●1988年、愛知県生まれ。愛知教育大学卒業。教育サークルMOVE代表。子どもたちの“ありのまま”を大切にした教育実践に取り組んでいる。
著書『今すぐ真似したくなる教室のひみつ道具図鑑』、教育論文入賞多数、第5回・第7回「全国授業の鉄人コンクール」優秀賞、フォレスタネットグランプリ初代MVP。
YouTubeでは小学館「みんなの教育技術」より、授業力アップ動画を、Twitterでは「だいじょーぶ先生」(@teacher16694123)としてアイデア溢れる教育実践を発信中。

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