学級活動(2)で取り組む夏休み明けの指導

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夏休みあけの学級経営リスタート特集

夏休み明けは、毎朝同じ時間に起きたり、朝ごはんを食べたりすることが難しいなど、体調の面での不安も考えられます。また、久しぶりの登校で、気持ちの面での不安を感じる子供もいるでしょう。担任が細かく様子を見て、子供たち一人ひとりがめあてを立て、元気よく過ごせるような取組を行いましょう。

執筆/神奈川県公立小学校教諭・阿部美弥

学級活動(2)として取り組む

心も体も元気に過ごすためには、「朝ごはんを食べましょう」「友達と仲よくしましょう」と、教師が呼びかけるだけでなく、子供たち自身が「どんなことが必要か」を考え、主体的に実践していくことが大切です。学級活動(2)の授業で考えてみましょう。

❶自分たちの生活の様子をふり返る

まず、自分たちがどんな過ごし方をしているのかを確認します。子供たちの生活の様子を見て、あらかじめ教師が気付いてほしい点を考えておくことも大切です。

❷みんなの課題として共有する

子供たちの様子を見たうえで、例えば「夏休み明けも学級目標に近付くようなクラスにしたいけれど、先生はみんなの元気なあいさつが少なくなっていると感じて、心配しているよ。みんなはクラスの様子で心配なところはないですか?」と子供たちに投げかけてみます。すると「眠そうにしてなんだか元気がない人も多い」「チャイムが鳴っても座っていない人が多い」「おしゃべりが多い」など、子供たちも夏休み前との学校生活の違いに気付いたことを発言してくれるでしょう。学級のみんなの課題として共有し、確認していきます。

❸心も体も元気に過ごすためには、どうしたらよいかを考える

自分たちの実態を知り、よくしていくためにはどうしたらよいか、具体的なアイデアを出し合います。

❹一人ひとりが取り組むめあてを立てて実践

毎日自分が取り組むめあてを決めて、めあてカードに記入します。

めあてカード例

1週間程度、毎日自分の決めためあてに取り組みます。できたらカードに色を塗るなど、記録ができるようにします。教師は、めあてを進んで実践している子供たちを認めていきます。

❺ふり返る

1週間取り組んでみてどうだったか、を全体でふり返ります。決めためあてを実践したことを称賛し、お互いに認め合うことで、この先も自主的に取り組んでいく力が付きます。

イラスト/山本郁子

『教育技術 小三小四』2021年8/9月号より

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